新年一発目の記事にこういうことを書くのはアレなのだが、先月30日、奥多摩の小川谷林道で損傷の激しい遺体が見つかったそうで、熊害とは確定していないものの、やはり今は山間部に近づくべき時ではないと新年の思いを新たにしたところだ。小川谷というのは東京の北の果て・日原鍾乳洞よりさらに秩父方面へ分け入った山林で、林道入口から2kmほど南下すると俺の知る東京最北の猫拠点がある。年に一度は訪れていたのに、こんなニュースを知ったら当分行けない。
こういうことが起きるので、年末年始の小さな猫旅は熊の存在しない千葉を選び、中でも夏の暑い時期から行こうと思っていた勝浦を最初の散歩地にした。勝浦というのは夏は冷涼、冬は温暖な土地として知られていて、例えば八王子で40.3℃という過去最高気温を記録した去年8月5日、勝浦では真夏日にも満たない29.9℃(!)だったというから信じられない。暑すぎてどうにもならなかった8月、勝浦ではこのような20℃台の日が16日もあったことから、猫にとってはパラダイスのような土地と考えられる。逆に八王子で氷点下8.7℃という過去最低に迫る気温だった2018年1月27日、勝浦では氷点下1.0℃に留まっていて、月平均にしても前者が2.0℃で後者が6.5℃だからその差は歴然。さらに勝浦では同じ月に18.1℃という気温を記録しているから、やはり勝浦は猫にとってパラダイスのような土地と考えられる。
今回の猫旅は12月30日の朝、新宿7:22発の特急「新宿わかしお1号」に乗り、勝浦には9:09に到着。気温の上がることは予報で知っていたものの、朝晩の冷え込みを考えれば真冬の服装にならざるを得ず、18.2℃まで上がった気温と起伏の激しい地形にやられて死ぬかと思った。
パラダイスだろうと思っていたのであまり心配していなかったが、いてくれるのはやはり嬉しい。裏路地で寛ぐ黒白にはスタートから15分後に遭遇。

落ち着きっぷりからすると、この辺りのボスかな。君の部下にも会うと思うから、よろしく伝えておいてくださいな。

……というか真冬の朝だというのに日陰で寛げるのが勝浦なのか? 俺もすでに暑いんですけど。

こんな場所でも寒くないんだなあ。これが八王子ならみんな庇に上って東向きに固まっているところだよ。

スタートから30分経ってようやく日なた猫発見。このころ気温は15℃ほど。

人懐っこい子らしく、向こうから近寄ってきて日陰に落ち着いた。君ってばオッドアイだったんだねー。

ふと気づくと背後に華やかなのがもう1匹。これは年越しにも縁起のいい毛色。

どちらも触らせてくれるほど軽率ではなく、カメラを向けると屁っぴり腰になってしまう。付き合わせちゃって悪い悪い。

分厚いダウンジャケットが暑くて苦痛でならないが、脱ぐと邪魔だし、リュックと一緒にコインロッカーに預けたのでは、日が傾いてから風邪を引くことになる。もっと朝早くに来れば良かったと思うものの、いくら勝浦が千葉県の東岸といっても日の出時刻は東京より5分早いぐらいだから、単に生暖かくて暗い中を歩き回るだけの散歩になる。その代わり真冬の散歩は15時近くまでゆっくり歩き回れるので、8時には暑くて死にそうになる真夏よりはだいぶ気が楽だ。
穏やかな気候だからか、猫も割と大胆なところに出ている。

俺の背後には朝市があり、小晦日だからか塀の向こうの寺院へ参拝する人も多い。猫はそれらの雑踏を感心したように眺めている。

狭い日なたを選んで佇むキジ白。暑さ寒さの感じ方も猫によって色々だな。

水路の上でも似たような佇まい。人間にとってはあまり意味のなさそうなコンクリートの渡しだけど、猫たちにとっては便利そう。

麦わらに逃げられ、息つく間もなく行く手を猫が横切った。待ってくれー。

巡回帰りと思しきキジトラは、給湯器の上で俺をやり過ごそうとしていた。

12.3km歩いた勝浦散歩のうち、65分かけて3.1km進んだところで猫数的には前半終了。つまり後半はあまり振るわなかったわけだが、浜辺や漁村の風景を見て回るなどしてまったく退屈しない散歩だった。次回の記事では勝浦の後半と御宿散歩を紹介し、さらに大晦日の銚子編は4回に分けて載せる予定。たった1泊2日の猫旅だけど、まだまだ続くよ!



























