マコの鼻腔内リンパ腫治療記録

  • 2025年5月31日更新

1. このページについて
  • 概要
    • このページでは2024年5月25日に鼻腔内リンパ腫と診断されたマコの体調推移や治療の記録を公開しています。
    • 治療が一段落したり体調のいい状態が続いている時は更新が途絶えます。
    • 症状が悪化している時の写真や動画を載せる場合がありますのでご注意ください。
    • 余命については言及していません。獣医からの宣告も受けていません。
    • ペット保険には加入していません。
    • ここに書かれていることが他の猫に適用できるとは限らないことにご注意ください。愛猫への対応はかかりつけ医の診断・指示に従ってください。
  • 使用ファイルフォーマット
    • このページでは画像以外に以下のファイルを使用しています。HTML5で記述しているので最新のブラウザでご覧ください。これらは別ウインドウか別タブで開きます。
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  • マコのプロフィール(詳しくはこちら
    • 生年月日:2009年5月20日(16歳)
    • 性別:オス
    • 出生地:東京都調布市西つつじケ丘
    • 品種:雑種
    • 毛色:カメオクラシックタビー白
    • 性格:大雑把で力任せ。小心者で逃げ足はとても早い。気分によって多くの鳴き声を使い分ける。
    • 同居猫:サチコ(2025年6月7日死亡)
2. 2023年春からの体重減少
  • 我が家ではおおむね5〜7日ごとに猫の体重を測定して記録している。
  • 2023年5月6日に5.67kgだった体重が以降右肩下がりに減り続け、7月20日には5.20kgになった【図1】。元気度、食欲、尿比重など体重以外は特に問題なし。
  • 1ヶ月あたりの減少率は約3.3%で、要注意レベルの5%には達していないが、念のため7月27日にかかりつけ医を受診。
  • 問診と血液検査【資料1/PDF】の結果、下記の理由により甲状腺機能亢進症が最も疑われるとのこと。ただしすぐに治療が必要なレベルではなく、1~2ヶ月程度様子を見て、さらに痩せたりほかの症状が現れる場合は再度受診とする。
    • 食べているのに体重が減り続けている。
    • 年齢の割に元気が過多に思える(飼い主の主観)。
    • GOTが59IU/Lで基準値をわずかに超えている。
    • GPTが87IU/Lで基準値をわずかに超えている。
    • 甲状腺ホルモンT4は3.58μg/dLで基準値内ではあるものの上限に近い。
  • 9月初旬から体重が増え始め、元気度などほかの問題も見られないので、飼い主の判断により本件に関する様子見を一旦終了した。この時点で鼻腔内リンパ腫との関連は不明。
  • 2023年の診察費用については資料が残っていないため累計から除外(4万円ぐらい)。

【図1】2023年体重推移(画像クリックで別ウインドウ表示)
2023_weight

3. 2024年春からの体重減少と元気喪失
  • 2024年4月上旬から再び右肩下がりに体重が減り始めた【図2】。
    • 4月10日に5.25kgだった体重が4月29日に5.03kgとなり、20日間の体重減少率は約4.2%。30日に換算すると約6.3%となって要注意レベルの5%を超える。
    • 従前よりも明らかに元気がなく、目立たない場所でじっとして過ごしていることが増えた。
    • 鼻水、くしゃみのような症状がある。

【図2】2024年体重推移(画像クリックで別ウインドウ表示)
2024_weight

  • 5月2日、かかりつけ医を受診。触診、問診、血液検査実施【資料2/PDF】。
    • 甲状腺ホルモンT4は2023年7月の3.58μg/dL→2.47μg/dLに改善しており甲状腺機能亢進症の所見なし。
    • 同様にGPTは87IU/L→55IU/L、GOTは59IU/L→29IU/Lでどちらも基準値内に改善している。
    • BUN、Creは元から基準値内で腎臓病の所見なし。
    • 基準値を外れているのは総蛋白量(8.7g/dL)とグロブリン(5.6g/dL)で、体のどこかで炎症が起きていることを示している。
    • 体温が37.7℃とやや低く、心筋症の可能性も考えられるため、希望に応じて追加検査(高感度心筋トロポニンI)の提案を受ける。
    • 抗生物質(ジスロマック細粒)を投与。様子を見て追加検査に進むかを決めることにする。
費用明細(2024年5月2日)
内容 単価(税込) 数量 金額(税込)
タクシー等 ¥2,900 1 ¥2,900
診察料 ¥1,650 1 ¥1,650
採血料 ¥1,100 1 ¥1,100
血液検査セット ¥6,600 1 ¥6,600
内分泌検査(T4 ¥5,500 1 ¥5,500
処方料 ¥550 1 ¥550
(抗)ジスロマック ¥1,760 1 ¥1,760
合計 ¥20,060
累計 ¥20,060
  • 5月15日、呼吸器症状が悪化。鼻水を啜るようなずるずる音が大きく、くしゃみを頻発。鼻詰まりによる無呼吸症状や口呼吸を認める。
    • 5月11日の映像。くしゃみを連発する(動画1)。
    • 5月11日の映像。鼻に違和感があるのか口吻を拭うような仕草(動画2)。
    • 5月13日の映像。鼻呼吸が困難で息苦しいような仕草を繰り返す(動画3)。
  • 同日より何も食べない。水も飲まない。
    • 食事の仕度を始めると台所で座って待ったり、盛りつけた皿の前までは行くものの、食べるのを諦めるような素振りをすることから、鼻詰まりのため匂いが分からなくなっていると推測。
  • 5月16日、かかりつけ医を受診。血液検査【資料3/PDF】とレントゲン撮影(腹部と頭部)実施。
    • 白血球数は6,800個/μLで基準値内。
    • SAA(急性炎症指標)は3.75μg/dLで基準値内。
    • 肺炎や気管支炎などの炎症を示す画像所見なし。
    • 頭部(咽頭〜鼻腔)についてはレントゲン画像だけで診断することは困難との説明を受ける。
      • 希望に応じて内視鏡検査やMRI検査などに対応できる二次診療施設を紹介するとの提案あり。
    • 強制給餌と点滴を実施。今後の対応を家族と相談するため、持続性抗生剤を投与して一旦引き上げることにする。
    • 同日より自宅での強制給餌を開始(a/d缶)。
      • シリンジの扱いに慣れておらず誤嚥が怖いので、指ですくって与えた。
      • 水分はa/d缶に含まれているが、念のためスポイトでも与えた。
費用明細(2024年5月16日)
内容 単価(税込) 数量 金額(税込)
タクシー等 ¥2,800 1 ¥2,800
再診料 ¥880 1 ¥880
採血料 ¥1,100 1 ¥1,100
血球計数 ¥2,200 1 ¥2,200
猫SAA(炎症検査) ¥2,970 1 ¥2,970
X線検査(2方向) ¥6,600 1 ¥6,600
注射料(持続性抗生剤)5kgまで ¥4,400 1 ¥4,400
a/d缶 ¥572 1 ¥572
合計 ¥21,522
累計 ¥41,582
  • 強制給餌が上手くできないため、翌5月17日から19日にかけて通院し、かかりつけ医に強制給餌と点滴を依頼。18日ごろから指ですくって与えることに慣れてきた。誤嚥を避けるため不慣れなシリンジは使わないことにした。
  • 5月17日朝、左側の鼻から出血を確認【写真1。同日夜、強制給餌のためかかりつけ医の元を訪れて報告したところ、腫瘍の可能性が高まったとの説明を受けたため、二次診療施設(東京農工大学小金井動物救急医療センター)の紹介を依頼。
費用明細(2024年5月17日)
内容 単価(税込) 数量 金額(税込)
再診料 ¥880 1 ¥880
皮下点滴料 ¥1,980 1 ¥1,980
a/d缶 ¥572 1 ¥572
合計 ¥3,432
累計 ¥45,014

費用明細(2024年5月18日)
内容 単価(税込) 数量 金額(税込)
再診料 ¥880 1 ¥880
皮下点滴料 ¥1,980 1 ¥1,980
合計 ¥2,860
累計 ¥47,874

費用明細(2024年5月19日)
内容 単価(税込) 数量 金額(税込)
タクシー等 ¥1,650 1 ¥1,650
再診料 ¥880 1 ¥880
皮下点滴料 ¥1,980 1 ¥1,980
データ作成料 ¥1,100 1 ¥1,100
合計 ¥5,610
累計 ¥53,484
  • 5月20日、二次診療施設を受診。問診や触診のほか下記の検査を実施。
      • レントゲン撮影【写真2】(参考)
      • CT検査
      • 血液検査【資料4/PDF】
      • 遺伝子検査
      • 細胞診検査
      • 生体検査
    • 担当医からの説明は下記の通り。
      • 鼻腔内リンパ腫の可能性が高い。
      • CT画像からすると右鼻腔、鼻咽頭、眼窩内に腫瘍の可能性あり。症状に比して浸潤が広範囲で一部は眼窩の近くにまで達している。今のところ脳への浸潤はなさそう。肺やリンパ節への転移はなさそう。転移力は強くなさそうだが浸潤力は強そう。
      • 遺伝子検査、細胞診検査、生体検査は1週間ほどかかるとのこと。その結果をもって確定診断とのこと。
      • 鼻腔内リンパ腫だった場合その治療法は、放射線療法、化学療法(抗癌剤治療)、またはそれら二つを組み合わせたものが一般的との説明を受ける。
        • 放射線療法:
          • 治療期間が短い。
          • 麻酔に適応できることが必要。
          • 皮膚炎や白内障の副作用。
          • 費用が高額。
        • 化学療法:
          • 治療期間が長い。
          • 嘔吐、下痢、食欲不振などの消化器症状や骨髄抑制による感染症、脱毛などの副作用。
          • 単剤療法と多剤併用療法がある。前者は費用が抑えられる反面、再発が早く薬剤耐性がつきやすい。
      • 放射線療法を希望する場合、予約が多いため、2ヶ月ほど待ち時間が発生する可能性あり。費用は概算で160万円ほど。
      • 病態にもよるが、化学療法と放射線療法は同程度の効果が見込まれる。
      • いずれの治療法も寛解〜再燃を繰り返しながら延命を図るもので、根治の可能性は低い。
      • 小金井市まで通院することが難しければ、府中キャンパスの動物医療センター(東京農工大学農学部附属動物医療センター)への転科も可能。両機関が情報連携しながら対応するので、どちらでも都合のいい方を選べるとのこと。
    • この日の処方薬は止血剤(アドナ)のみ。「あまり効かないかも知れないが」との断り付き。
費用明細(2024年5月21日)
内容 単価(税込) 数量 金額(税込)
タクシー等 ¥3,600 1 ¥3,600
嫌気性菌培養同定:AMT ¥7,260 1 ¥7,260
一般細菌同定:AMT ¥7,260 1 ¥7,260
SAA:AMT ¥1,815 1 ¥1,815
遺伝子検査+細胞診 ¥27,951 1 ¥27,951
生検 ¥18,150 1 ¥18,150
初診料 ¥2,805 1 ¥2,805
抹消静脈留置 ¥4,147 1 ¥4,147
入院注射(皮下、静脈、留置針等) ¥451 4 ¥1,804
点滴注射(微量点滴含む)/1日 ¥3,245 1 ¥3,245
造影検査料 ¥5,500 1 ¥5,500
CT検査(撮影料・診断料) ¥45,100 1 ¥45,100
血液化学的検査 AMT ¥902 18 ¥16,236
一般検査 血球計算 AMT ¥5,060 1 ¥5,060
採血料(静脈)外来 ¥1,232 1 ¥1,232
全身麻酔(吸入)<20kg 開始〜1時間 ¥16,808 1 ¥16,808
処方箋作成(院内処方) ¥330 4 ¥1,320
一般入院 <20kg ¥5,038 1 ¥5,038
調剤料 ¥1,122 1 ¥1,122
アドナ錠10mg ¥22 3 ¥66
生食注 500mL ¥319 1 ¥319
ビジパーク320 ¥231 23 ¥5,313
ソルアセトF ¥319 1 ¥319
エフェドリン「ナガイ」注 ¥176 1 ¥176
プロポフォール静注1%20mL「FK」 ¥660 1 ¥660
レペタン注 ¥198 1 ¥198
アトロピン硫酸塩注「タナベ」 ¥176 1 ¥176
CT造影剤チューブ料 ¥5,214 1 ¥5,214
合計 ¥187,894
累計 ¥241,378
  • 5月22日、1週間ぶりに自力で水を飲む。鼻血がほぼ止まる。
  • 5月25日、二次診療施設の担当医より鼻腔内リンパ腫との確定診断の連絡あり。対応方針を家族で話し合うため、治療を継続するかの回答を一旦保留。
    • 積極的治療に進むか、それとも消極的対応(緩和ケアなど)に留めるか。
      • 鼻腔内の腫瘍が大きくなると、顔面の膨大や眼球の突出が進むなど、外見が悲惨なだけでなく、呼吸が困難になって非常に苦しませる可能性がある。15年も一緒に暮らしてきた家族としてそれは耐えがたい。治療して楽にしてやりたい。
    • 再発の可能性が高い疾患を治療するのは単なる問題の先送りではないか。一時的に良くなったように見えても、いずれ再発すれば結局は苦しむことになるのではないか。
      • 何もしなければ早期に死亡することは明白。マコは発症時14歳(人間換算75歳)という高齢なので、治療することで死期や死因を老衰まで引っ張れるかも知れない。確率が低いとはいえ根治の可能性もなくはない。
    • どの医療施設にかかるか。
      • 二次診療施設は東京都小金井市で自宅から行きにくく、継続的な通院は負担が大きい(妻が病弱、夫が交代勤務のため)。
      • 府中キャンパスの動物医療センターは小金井キャンパスよりも通院しやすい一方、大学病院である以上、待ち時間の長さや費用が不安。
      • かかりつけ医で化学療法を受けられればベスト。
  • 5月27日、かかりつけ医へ化学療法に対応可能か問い合わせるも、不可との回答。二次診療施設の担当医へ、府中キャンパスの動物医療センターへ転科して、治療を継続したいとの希望を伝える。
    • 転科の初回予約は二次診療施設の担当医にて行うとのこと。連絡待ち。
  • 5月28日、約2週間ぶりに自力で摂食を再開(5月13日以来)。
  • 5月30日、ウェットフードやドライフードを選り好みなく食べるようになったため、強制給餌を中止。

【写真1】鼻血を認める(5月17日)
5月17日の鼻血

【写真2】レントゲン画像(参考)
5月20日レントゲン写真

  • 6月3日、元気度や体調、食欲などがほぼ平常通りに戻る。回復の原因は不明だが、5月16日に投与した持続性抗生剤が効いたのではないかと推測。
  • 同日、転科手続きの進捗を二次診療施設へ確認。6月7日を予約。
  • 6月7日、転科先の東京農工大学農学部附属動物医療センターを初診。
    • レントゲン撮影と血液検査実施。
    • この日から化学療法を開始。
      1. 週に一度、複数の抗癌剤をローテーションで4回に分けて投与する(多剤併用療法/CHOPプロトコル)。使用する抗癌剤はオンコビン→エンドキサン→オンコビン→アドリアシンの順。
      2. 一回休みを挟んで1.を4回繰り返す(図3のイメージ)。
      3. 上記のローテーションとは別にステロイド剤を投与し続ける。
      4. 2.の終了後、再燃が確認されるまで経過観察(維持期間)とする。
      5. 再燃したら1.に戻る(投薬内容やスケジュールは変わる可能性あり)。

【図3】(化学療法プロトコルのイメージ)
化学療法プロトコル

  • 元気度と食欲の評価基準(当家基準)
評価(割) 元気度 食欲
10 活発に動き回り積極的にスキンシップを図る 飲食ともに活発
9 活発に動き回るが10ほどではない 飲食ともに活発だが10ほどではない
8 よく動き回る 食べる量がやや少ない
7 たまに動き回る 食べる量が少ない(普段の5割程度)
6 よく居場所を変える 食べる量がかなり少ない
5 たまに居場所を変える ほとんど食べない(普段の1割以下)
4 あまり動かない 何も食べず水分もほとんど取らない
3 ほとんど動かない 何も食べず水分も取らない(強制給餌実施)
2 動かないが呼びかけに反応する 何も食べず水分も取らない(強制給餌未実施)
1 動かず呼びかけに反応しない 2の状態が複数日に渡る
4. 化学療法開始
  • 2024年6月7日週(1期1巡目)
抗癌剤名 数量 白血球数(個/μL) 好中球(%) 直近体重(kg) ステロイド処方 検査内容(PDF)
オンコビン1mg 0.5 7,590 63.6 4.70(6月6日) あり 血液検査
血液学検査
  • ステロイド剤:プレドニゾロン錠5mgを1日1回投与
  • 気づき:
    • 3日目、ステロイド剤を吐き出すためa/d缶に混ぜて与えた。
    • 3日目夜、鼻水あり。
    • 3日目夜〜4日目の日中にかけて食欲が普段の4割程度に低下。6日目に7割程度に回復。
    • 1日目の元気度が普段の5割程度で、一旦回復するも3日目夜から元気度が普段の7割程度に低下。
    • 3日目と6日目に排便なし。便は良便。
    • 発熱、嘔吐、痛みの様子なし。
費用明細(2024年6月7日)
内容 単価(税込) 数量 金額(税込)
タクシー等 ¥5,100 1 ¥5,100
初診料 ¥2,550 1 ¥2,550
静脈注射(直接)外来 ¥2,950 1 ¥2,950
オンコビン注射用 1mg /mg ¥3,718 0.5 ¥1,859
プレドニゾロン錠 5mg /T ¥22 7 ¥154
処方料 ¥220 7 ¥1,540
マロピタット注 20mL /mL ¥561 0.45 ¥252
採血料(静脈)外来 ¥1,120 1 ¥1,120
一般検査 血球計算(自動計算機) ¥4,600 1 ¥4,600
一般検査 血液塗抹検査 ¥2,140 1 ¥2,140
血液化学的検査 1項目 ¥820 11 ¥9,020
単純X線撮影 ¥4,790 1 ¥4,790
薬価調整 ¥95 1 ¥95
合計 ¥36,170
累計 ¥277,548
  • 2024年6月14日週(1期2巡目)
抗癌剤名 数量 白血球数(個/μL) 好中球(%) 直近体重(kg) ステロイド処方 検査内容(PDF)
エンドキサン100mg 1 5,300 4.54(6月12日) あり 血液検査
  • ステロイド剤:プレドニゾロン錠5mgを1日1回投与
  • 気づき:
    • 全体的に元気度がやや低めで普段の5〜6割程度に留まる。
    • 食欲も低調でお鉢の前までは行くが食べないことが多い。4日目に普段の3割まで低下したためa/d缶の強制給餌を実施。
    • 2日目、4日目、6日目に排便なし。便は良便。
    • 発熱、嘔吐、痛みの様子なし。
費用明細(2024年6月14日)
内容 単価(税込) 数量 金額(税込)
タクシー等 ¥4,510 1 ¥4,510
再診料 ¥1,630 1 ¥1,630
静脈注射(直接)外来 ¥2,950 1 ¥2,950
ラシックス注射液 20mg 2mL /A ¥99 1 ¥99
プレドニゾロン錠 5mg /T ¥22 7 ¥154
注射用エンドキサン 100mg /V ¥470 1 ¥470
処方料 ¥220 7 ¥1,540
マロピタット注 20mL /mL ¥561 0.49 ¥275
採血料(静脈)外来 ¥1,120 1 ¥1,120
一般検査 血球計算(自動計算機) ¥4,600 1 ¥4,600
血液化学的検査 1項目 ¥820 4 ¥3,280
単純X線撮影 ¥4,790 1 ¥4,790
薬価調整 ¥-1,548 1 ¥-1,548
合計 ¥23,870
累計 ¥301,418
  • 2024年6月21日週(1期3巡目)
抗癌剤名 数量 白血球数(個/μL) 好中球(%) 直近体重(kg) ステロイド処方 検査内容(PDF)
オンコビン1mg 0.5 4,620 71.7 4.48(6月17日) あり 血液検査
血液学検査
  • ステロイド剤:プレドニゾロン錠5mgを1日1回投与
  • 気づき:
    • 全体的に元気度が低く普段の5〜6割程度。
    • 食欲も低調で普段の6〜7割程度。4日目〜5日目は5割程度まで低下。
    • 3日目、6日目に排便なし。7日目に軟便。
    • 4日目〜6日目に嘔吐あり。
    • 発熱、痛みの様子なし。
費用明細(2024年6月21日)
内容 単価(税込) 数量 金額(税込)
タクシー等 ¥5,000 1 ¥5,000
再診料 ¥1,630 1 ¥1,630
静脈注射(留置針から投与)外来 ¥1,120 1 ¥1,120
抹消静脈留置(留置針料含む) ¥3,770 1 ¥3,770
オンコビン注射用 1mg /mg ¥3,718 0.5 ¥1,859
プレドニゾロン錠 5mg /T ¥22 7 ¥154
処方料 ¥220 7 ¥1,540
調剤料 ¥1,020 1 ¥1,020
マロピタット注 20mL /mL ¥561 0.43 ¥241
採血料(静脈)外来 ¥1,120 1 ¥1,120
一般検査 血球計算(自動計算機) ¥4,600 1 ¥4,600
血液化学的検査 1項目 ¥820 5 ¥4,100
単純X線撮影 ¥4,790 1 ¥4,790
薬価調整 ¥206 1 ¥206
合計 ¥31,150
累計 ¥332,568

費用明細(2024年6月24日)
内容 単価(税込) 数量 金額(税込)
プレドニゾロン錠 5mg /T ¥22 6 ¥132
処方料 ¥200 6 ¥1,320
薬価調整 ¥8 1 ¥8
合計 ¥1,460
累計 ¥334,028
  • 2024年6月28日週(延期)
抗癌剤名 数量 白血球数(個/μL) 好中球(%) 直近体重(kg) ステロイド処方 検査内容(PDF)
骨髄抑制が顕著なため延期 2,210 51.5 4.42(6月23日) あり 血液検査
血液学検査
  • ステロイド剤:プレドニゾロン錠5mgを1日1回投与
  • 気づき:
    • 抗癌剤投与は延期。
    • 元気度、食欲は3日目まで普段の6〜7割程度だったが4日目には回復。
    • 5日目に排便なし。便は良便。
    • 発熱、嘔吐、痛みの様子なし。
費用明細(2024年6月28日)
内容 単価(税込) 数量 金額(税込)
タクシー等 ¥5,000 1 ¥5,000
再診料 ¥1,630 1 ¥1,630
プレドニゾロン錠 5mg /T ¥22 7 ¥154
処方料 ¥220 7 ¥1,540
採血料(静脈)外来 ¥1,120 1 ¥1,120
一般検査 血球計算(自動計算機) ¥4,600 1 ¥4,600
血液化学的検査 1項目 ¥820 3 ¥2,460
超音波検査 胸部 ¥4,380 1 ¥4,380
薬価調整 ¥6 1 ¥6
合計 ¥20,890
累計 ¥354,918
  • 2024年7月5日週(1期4巡目)
抗癌剤名 数量 白血球数(個/μL) 好中球(%) 直近体重(kg) ステロイド処方 検査内容(PDF)
アドリアシン10mg 1 5,090 71.0 4.27(7月5日) なし 血液学検査
  • ステロイド剤:なし
  • 気づき:
    • ステロイド剤は投薬に失敗することが多いため一旦中止。
    • 2日目〜5日目にかけて食欲が普段の4割程度に低下。
    • 元気度はさほど低下せず全体的に普段の7〜9割程度を維持。
    • 1日目、3日目〜5日目に排便なし。便は良便。
    • 5日目に嘔吐あり。
    • 4日目に右前肢を舐める仕草あり。痛みなのかは不明。
    • 発熱なし。
    • 2024年7月5日のマコ
    • ↑1期目の治療を終えたマコ(2024年7月5日)
費用明細(2024年7月5日)
内容 単価(税込) 数量 金額(税込)
タクシー等 ¥5,200 1 ¥5,200
再診料 ¥1,630 1 ¥1,630
抹消静脈留置(留置針料含む) ¥3,770 1 ¥3,770
アドリアシン注用 10mg /V ¥2,299 1 ¥2,299
マロピタット注 20mL /mL ¥561 0.4 ¥224
採血料(静脈)外来 ¥1,120 1 ¥1,120
一般検査 血球計算(自動計算機) ¥4,600 1 ¥4,600
薬価調整 ¥7 1 ¥7
合計 ¥18,850
累計 ¥373,768
  • 2024年7月19日週(2期1巡目)
抗癌剤名 数量 白血球数(個/μL) 好中球(%) 直近体重(kg) ステロイド処方 検査内容(PDF)
オンコビン1mg 0.5 4,140 56.5 4.31(7月16日) なし 血液検査
血液学検査
  • ステロイド剤:なし
  • 気づき:
    • 3日目から食欲が普段の4〜5割程度に低下したまま回復せず、7日目にa/d缶の強制給餌を実施。
    • 元気度は全体的に普段の6〜9割程度で推移。
    • 3日目、6日目、7日目に排便なし。便は良便。
    • 発熱、嘔吐、痛みの様子なし。
費用明細(2024年7月19日)
内容 単価(税込) 数量 金額(税込)
タクシー等 ¥6,000 1 ¥6,000
再診料 ¥1,630 1 ¥1,630
抹消静脈留置(留置針料含む) ¥3,770 1 ¥3,770
オンコビン注射用 1mg /mg ¥3,718 0.5 ¥1,859
マロピタット注 20mL /mL ¥561 0.3 ¥168
採血料(静脈)外来 ¥1,120 1 ¥1,120
一般検査 血球計算(自動計算機) ¥4,600 1 ¥4,600
血液化学的検査 1項目 ¥820 3 ¥2,460
薬価調整 ¥63 1 ¥63
合計 ¥21,670
累計 ¥395,438
  • 2024年7月26日週(延期)
抗癌剤名 数量 白血球数(個/μL) 好中球(%) 直近体重(kg) ステロイド処方 検査内容(PDF)
骨髄抑制と食欲不振が顕著なため延期 2,640 47.7 4.20(7月22日) なし 血液検査
血液学検査
  • ステロイド剤:なし
  • 気づき:
    • 抗癌剤投与は延期。
    • 前週から食欲不振が続いていて1日目は普段の5割ほど。1日目にa/dの強制給餌を実施したものの嫌がったため失敗。2日目に成功。
    • 昼夜問わず猛暑が続いており、4日目から居間の冷房を24時間つけっ放しにしたところ、徐々に食欲が回復。6日目にはほぼ普段通りに戻った。冷房と食欲との時期的一致以外の関連は不明。
    • 元気度は普段の7割〜10割で安定推移。
    • 全日排便あり。便は良便。
    • 発熱、嘔吐、痛みの様子なし。
    • 耳の裏表の抜け毛が目立つようになってきた【写真3】。
    • 食欲不振が長引き体重が減少している点を主治医に相談。主治医からも白血球数の回復が遅いとの指摘があり、協議の上、折を見て抗癌剤治療を2週間おきに変更することにした
費用明細(2024年7月26日)
内容 単価(税込) 数量 金額(税込)
タクシー等 ¥5,000 1 ¥5,000
再診料 ¥1,630 1 ¥1,630
プレドニゾロン錠 5mg /T ¥22 7 ¥154
処方料 ¥220 1 ¥220
採血料(静脈)外来 ¥1,120 1 ¥1,120
一般検査 血球計算(自動計算機) ¥4,600 1 ¥4,600
血液化学的検査 1項目 ¥820 3 ¥2,460
薬価調整 ¥1,326 1 ¥1,326
合計 ¥16,510
累計 ¥411,948
  • 2024年8月2日週(2期2巡目)
抗癌剤名 数量 白血球数(個/μL) 好中球(%) 直近体重(kg) ステロイド処方 検査内容(PDF)
エンドキサン100mg 1 7,880 66.3 4.16(8月2日) あり 血液学検査
  • ステロイド剤:プレドニゾロン錠5mgを1日1回投与
  • 気づき:
    • 投薬器を導入し、ステロイド剤の投薬に失敗することはほぼなくなった。
    • 全体的に調子が良く、元気度、食欲ともに普段通りで問題なし。
    • 3日目、5日目に排便なし。2日目に軟便。
    • 発熱、嘔吐、痛みの様子なし。
費用明細(2024年8月2日)
内容 単価(税込) 数量 金額(税込)
タクシー等 ¥5,000 1 ¥5,000
再診料 ¥1,630 1 ¥1,630
ソルラクト輸液 500mL /袋 ¥330 0.24 ¥79
ラシックス注射液 20mg 2mL /A ¥99 1 ¥99
プレドニゾロン錠 5mg /T ¥22 7 ¥154
注射用エンドキサン 100mg /V ¥517 1 ¥517
処方料 ¥220 7 ¥1,540
採血料(静脈)外来 ¥1,120 1 ¥1,120
一般検査 血球計算(自動計算機) ¥4,600 1 ¥4,600
薬価調整 ¥81 1 ¥81
合計 ¥14,820
累計 ¥426,768
  • 2024年8月9日週(2期3巡目)
抗癌剤名 数量 白血球数(個/μL) 好中球(%) 直近体重(kg) ステロイド処方 検査内容
オンコビン1mg 0.5 7,460 70.9 4.14(8月9日) あり 血液学検査
  • ステロイド剤:プレドニゾロン錠5mgを1日1回投与
  • 気づき:
    • 翌週(8月16日)はお盆休みで休診日のため、次回の抗癌剤治療は翌々週(8月23日)を予定。このタイミングで今後の抗癌剤治療を2週間おきに変更
    • 4日目〜7日目にかけて食欲が普段の4〜6割程度に低下。9日目から徐々に回復し、11日目以降は普段通りに戻った。
    • 6日目、7日目は元気度が普段の3〜4割程度に低下。
    • 4日目、5日目に排便なし。便は良便。
    • 7日目の体重測定で過去最小値の3.90kgを記録。12日目の測定でやや持ち直して4.09kg(過去最大値は2014年12月の7.30kg)。
    • 発熱、嘔吐、痛みの様子なし。
費用明細(2024年8月9日)
内容 単価(税込) 数量 金額(税込)
タクシー等 ¥5,300 1 ¥5,300
再診料 ¥1,630 1 ¥1,630
静脈注射(留置針から投与)外来 ¥1,120 1 ¥1,120
抹消静脈留置(留置針料含む) ¥3,770 1 ¥3,770
オンコビン注射用 1mg /mg ¥3,718 0.5 ¥1,859
プレドニゾロン錠 5mg /T ¥22 14 ¥308
処方料 ¥220 14 ¥3,080
マロピタット注 20mL /mL ¥561 0.4 ¥224
採血料(静脈)外来 ¥1,120 1 ¥1,120
一般検査 血球計算(自動計算機) ¥4,600 1 ¥4,600
薬価調整 ¥9 1 ¥9
合計 ¥23,020
累計 ¥449,788

費用明細(2024年8月17日)
内容 単価(税込) 数量 金額(税込)
プレドニゾロン錠 5mg50錠(タケダ)個人輸入 ¥2,796 1 ¥2,796
合計 ¥2,796
累計 ¥452,584
  • 2024年8月23日週(2期4巡目)
抗癌剤名 数量 白血球数(個/μL) 好中球(%) 直近体重(kg) ステロイド処方 検査内容(PDF)
アドリアシン10mg 1 5,100 71.2 4.09(8月20日) あり 血液検査
血液学検査
  • ステロイド剤:プレドニゾロン錠5mgを1日1回投与
  • 気づき:
    • 元気度、食欲ともに好調。11日目の食欲のみ普段の6割程度に低下(最高気温36.9℃でバテ気味)。
    • 13日目に排便なし。便は良便。
    • 発熱、嘔吐、痛みの様子なし。
    • 口元の脱毛が目立つようになってきた【写真4】。
費用明細(2024年8月23日)
内容 単価(税込) 数量 金額(税込)
タクシー等 ¥5,100 1 ¥5,100
再診料 ¥1,630 1 ¥1,630
抹消静脈留置(留置針料含む) ¥3,770 1 ¥3,770
アドリアシン注用 10mg /V ¥2,299 1 ¥2,299
プレドニゾロン錠 5mg /T ¥22 14 ¥308
処方料 ¥220 14 ¥3,080
マロピタット注 20mL /mL ¥561 0.4 ¥224
採血料(静脈)外来 ¥1,120 1 ¥1,120
一般検査 血球計算(自動計算機) ¥4,600 1 ¥4,600
血液化学的検査 1項目 ¥820 3 ¥2,460
薬価調整 ¥9 1 ¥9
合計 ¥24,600
累計 ¥477,184

【写真3】耳の表裏に脱毛が見られる(8月28日)
マコの脱毛1

【写真4】口元に脱毛が見られる(9月6日)
マコの脱毛2

  • 2024年9月6日週(3期1巡目)
抗癌剤名 数量 白血球数(個/μL) 好中球(%) 直近体重(kg) ステロイド処方 検査内容(PDF)
オンコビン1mg 1 5,210 73.3 4.08(9月5日) あり 血液検査
血液学検査
  • ステロイド剤:プレドニゾロン錠5mgを1日1回投与
  • 気づき:
    • 食欲が3日目に普段の4割程度まで低下。5日目には回復したものの6日目〜9日目までは再び4割程度に落ちる。6日目〜9日目については後述する便秘との関連性が大きいと推定。
    • 元気度は2週間を通じて好調。
    • 1日目、3日目、5日目〜8日目、11日目に排便なし。特に5日目からは連続していたため、8日目にかかりつけ医に電話で相談したところ、排便したがる様子がなければもう少し様子見で良いでしょうとの回答。9日目にトイレで息んだもののほとんど排便できず、食べたものを嘔吐したりお尻を引きずって歩くなどしたため、10日目にかかりつけ医にて浣腸処置を実施。その後14日目にかけて徐々に定期的な排便に戻ってきた。便質は浣腸時のみ水様便でその他は良便。
    • 上記の便秘症状に関連して、かかりつけ医より繊維質を多く含む食餌に切り替えるよう勧められたため、10日目からドライフードを療法食のキドニーケアプラスに変更。
    • 発熱、痛みの様子なし。
    • 7日目ごろから脱毛した部分に少しずつ毛が生えてきていることに気づいた。
費用明細(2024年9月6日)
内容 単価(税込) 数量 金額(税込)
タクシー等 ¥5,300 1 ¥5,300
再診料 ¥1,630 1 ¥1,630
抹消静脈留置(留置針料含む) ¥3,770 1 ¥3,770
オンコビン注射用 1mg /mg ¥3,718 1 ¥3,718
プレドニゾロン錠 5mg /T ¥22 14 ¥308
処方料 ¥220 14 ¥3,080
マロピタット注 20mL /mL ¥561 0.4 ¥224
採血料(静脈)外来 ¥1,120 1 ¥1,120
一般検査 血球計算(自動計算機) ¥4,600 1 ¥4,600
血液化学的検査 1項目 ¥820 3 ¥2,460
薬価調整 ¥20 1 ¥20
合計 ¥26,230
累計 ¥503,414

費用明細(2024年9月15日)
内容 単価(税込) 数量 金額(税込)
診察料 ¥1,650 1 ¥1,650
皮下点滴料 ¥1,980 1 ¥1,980
制吐剤(点滴に加) ¥550 1 ¥550
浣腸処置 ¥2,200 1 ¥2,200
キドニーケア プラス 480g ¥1,980 1 ¥1,980
合計 ¥8,360
累計 ¥511,774
  • 2024年9月20日週(3期2巡目)
抗癌剤名 数量 白血球数(個/μL) 好中球(%) 直近体重(kg) ステロイド処方 検査内容(PDF)
エンドキサン100mg 1 6,980 76.4 3.94(9月17日) あり 血液検査
血液学検査
  • ステロイド剤:プレドニゾロン錠5mgを1日1回投与
  • 食欲増進剤:ミラタズ規定量を8日目、10日目、12日目に投与
  • 気づき:
    • 9月10日〜14日の便秘症状とかかりつけ医での浣腸処置を主治医に報告。便秘薬(モビコール配合内用剤LD)を処方され、必要な時に適宜服用させることに。
    • 3日目ごろから食欲が落ち込み、5日目には4割程度になってほとんど何も食べず水も飲まなくなったため、5日目~7日目に強制給餌を実施(a/d缶)。
    • 食欲とともに元気度も低下し、4日目~7日目には普段の1〜3割程度となり、一日の大部分を部屋の隅でじっとしている【写真5】。姿勢はいわゆるスフィンクス座りで、時に喉をごろごろ鳴らしているため、痛みに耐えていることを疑い、8日目(9月27日)に二次診療機関を受診。血液検査【資料5/PDF】、血液学検査【資料6/PDF】および補液実施。主治医からの説明は下記の通り。
      • 赤血球、白血球、好中球に異常所見なし。
      • BUNは19.5mg/dL、Creは1.3mg/dLで腎機能は正常。
      • GPTは78U/Lで肝機能は正常。
      • 2期2巡目にも今回と同じ抗癌剤(エンドキサン)を投与しているが、その時は1週間を通じてとても体調が良かったため、抗癌剤との相性が原因とは考えにくい。
      • 現時点では偶発的な症状と考えられる。今後も食欲不振が起きる可能性はあり、体重も減ってきていることから、食欲増進剤を使ってみてはどうかとの提案を受ける。
        • 食欲増進剤の使用は飼い主側からも提案しようと思っていた。サチコに投与しているミルタザピン錠(15mgを8分割したもの)を流用してもいいならそうしたいと申し出たところ、マコは経口薬を嫌がる傾向が強いので、ミルタザピンと同じ成分のミラタズ(軟膏)はどうかとの回答。こちらは国内未承認なので価格は高いが、錠剤よりも遥かに投与が楽で、食欲不振の時に頓服的に使えばいいと思うとのこと。この翌日(8日目)から投与することにした。投薬ミス防止のため投与は原則として奇数日とし、投与方法は手袋をつけた指先に1.5in(3.8cm)を取り、耳の内側に擦り込むように塗るようにした【写真6】。
      • 受診時に提出している日々の健康記録【資料7/PDF】に「痛み」の項目があるが、これはどのように判定すればいいのかと質問したところ、痛みに限らず痒みなど特定の部位を気にするような仕草があれば「あり」でいいとのこと。
    • 8日目から元気度や食欲が戻ってきて、10日目にはどちらも普段通りにまで回復。
    • 6日目、8日目、11日目、13日目に排便なし。便は良便で、特に12日目と14日目は今まで見たことがないような量。療法食に含まれるという「可溶性繊維」の威力を実感した。
    • 8日目の体重測定で3.66kgを記録し過去最小値を更新。14日目の測定でやや持ち直して3.70kg。
    • 9月14日から与え始めた療法食(キドニーケアプラス)はそれほど好まないため、12日目からカロリー補充用として猫用牛乳(ねこちゃんの国産牛乳)を適宜与えることにした。
    • 発熱、嘔吐、痛みの様子なし。
    • 10月1日より夫の勤務地と勤務形態が変わり、平日の日勤のみになった。
費用明細(2024年9月20日)
内容 単価(税込) 数量 金額(税込)
タクシー等 ¥4,900 1 ¥4,900
再診料 ¥1,630 1 ¥1,630
ソルラクト輸液 500mL /袋 ¥330 0.12 ¥40
ラシックス注射液 20mg 2mL /A ¥99 0.2 ¥20
プレドニゾロン錠 5mg /T ¥22 14 ¥308
注射用エンドキサン 100mg /V ¥517 1 ¥517
処方料 ¥220 20 ¥4,400
モビコールLD /包 ¥165 20 ¥3,300
マロピタット注 20mL /mL ¥561 0.4 ¥224
採血料(静脈)外来 ¥1,120 1 ¥1,120
一般検査 血球計算(自動計算機) ¥4,600 1 ¥4,600
血液化学的検査 1項目 ¥820 3 ¥2,460
薬価調整 ¥81 1 ¥81
合計 ¥23,600
累計 ¥535,374

費用明細(2024年9月24日)
内容 単価(税込) 数量 金額(税込)
a/d缶 ¥572 3 ¥1,716
合計 ¥1,716
累計 ¥537,090

費用明細(2024年9月27日)
内容 単価(税込) 数量 金額(税込)
タクシー等 ¥5,400 1 ¥5,400
再診料 ¥1,630 1 ¥1,630
ミラタズ軟膏 5g ¥8,492 1 ¥8,492
採血料(静脈)外来 ¥1,120 1 ¥1,120
一般検査 血球計算(自動計算機) ¥4,600 1 ¥4,600
血液化学的検査 1項目 ¥820 3 ¥2,460
薬価調整 ¥88 1 ¥88
合計 ¥23,790
累計 ¥560,880

【写真5】天袋でじっとして動かない(9月27日)
天袋でじっとしている

【写真6】ミラタズの投与法
ミラタズの投与法

  • 2024年10月4日週(3期3巡目)
抗癌剤名 数量 白血球数(個/μL) 好中球(%) 直近体重(kg) ステロイド処方 検査内容(PDF)
オンコビン1mg 1 6,720 71.0 3.70(10月3日) あり 血液検査
血液学検査
  • ステロイド剤:プレドニゾロン錠5mgを1日1回投与
  • 食欲増進剤:ミラタズ規定量を2日目、4日目、10日目に投与(7日目のみミルタザピン錠)
  • 気づき:
    • 全体的に調子が良く、元気度、食欲ともに普段通りで問題なし。
    • すべての日に排便あり。便は良便。
    • 発熱、嘔吐、痛みの様子なし。
費用明細(2024年10月4日)
内容 単価(税込) 数量 金額(税込)
タクシー等 ¥5,000 1 ¥5,000
再診料 ¥1,630 1 ¥1,630
抹消静脈留置(留置針料含む) ¥3,770 1 ¥3,770
オンコビン注射用 1mg /mg ¥3,718 1 ¥3,718
プレドニゾロン錠 5mg /T ¥22 14 ¥308
処方料 ¥220 14 ¥3,080
マロピタット注 20mL /mL ¥561 0.36 ¥202
採血料(静脈)外来 ¥1,120 1 ¥1,120
一般検査 血球計算(自動計算機) ¥4,600 1 ¥4,600
血液化学的検査 1項目 ¥820 3 ¥2,460
薬価調整 ¥42 1 ¥42
合計 ¥25,930
累計 ¥586,810
  • 2024年10月17日週(3期4巡目)
抗癌剤名 数量 白血球数(個/μL) 好中球(%) 直近体重(kg) ステロイド処方 検査内容(PDF)
ドキソルビシン10mg 1 13,920 3.73(10月14日) あり 血液検査
  • ステロイド剤:プレドニゾロン錠5mgを1日1回投与
  • 食欲増進剤:ミラタズ規定量を1日目、7日目、9日目に投与
  • 気づき:
    • 全体的に調子が良く、元気度、食欲ともに普段通りで問題なし。
    • 6日目と8日目に排便なし。便は良便。
    • 発熱、嘔吐、痛みの様子なし。
    • 耳の表裏や口元など脱毛していた部分の毛が少しずつ生えてきた。ただし猫の被毛は完全に生え揃うまで数ヶ月〜半年程度かかるとのこと【写真7
    • 10月27日より妻が入院したため、食欲や元気度の判定は、朝夕の配膳時の反応や深夜の寝室来襲の有無など、夫の在宅中に可能な範囲で行うことにした。居室にウェブカメラを設置して観察の補助にした。また不在が増えて細やかな食餌管理が難しくなったため、食欲増進剤の投与を一旦中止した。
    • 今回投与した抗癌剤「ドキソルビシン」は毎期4巡目に投与しているアドリアシンと同一(アドリアシンは販売名)。表記は診療明細書に従った。
費用明細(2024年10月17日)
内容 単価(税込) 数量 金額(税込)
タクシー等 ¥5,000 1 ¥5,000
再診料 ¥1,630 1 ¥1,630
抹消静脈留置(留置針料含む) ¥3,770 1 ¥3,770
生理食塩水 100mL /B ¥198 1 ¥198
プレドニゾロン錠 5mg /T ¥22 14 ¥308
処方料 ¥220 14 ¥3,080
マロピタット注 20mL /mL ¥561 0.4 ¥224
ドキソルビシン塩酸塩注射用 10mg /V ¥693 1 ¥693
採血料(静脈)外来 ¥1,120 1 ¥1,120
一般検査 血球計算(自動計算機) ¥4,600 1 ¥4,600
血液化学的検査 1項目 ¥820 3 ¥2,460
薬価調整 ¥97 1 ¥97
合計 ¥23,180
累計 ¥609,990

【写真7】少しずつ毛が生えてきた(10月22日)
脱毛が回復してきた

  • 2024年11月1日週(4期1巡目)
抗癌剤名 数量 白血球数(個/μL) 好中球(%) 直近体重(kg) ステロイド処方 検査内容(PDF)
オンコビン1mg 1 7,810 68.6 3.68(11月1日) あり 血液検査
血液学検査
  • ステロイド剤:プレドニゾロン錠5mgを1日1回投与
  • 食欲増進剤:ミラタズ規定量を1日目、3日目、5日目、7日目、9日目に投与(11日目のみミルタザピン投与)
  • 気づき:
    • 4日目に食欲が普段の5割程度に低下。5日目に一旦回復したものの9日目から再び不振となり、11日目に4割程度まで低下。その後は7割程度を維持した。前者はタイミング的に抗癌剤の副作用とも考えられるが、下記の理由により少なくとも後者は偏食が原因と推定。
      1. 元気度は2週間を通じてほぼ問題なく、毎日明け方になると寝室へ起こしに来るほどだった。
      2. フードを食べない時でも猫用牛乳は好んで飲んだ。
      3. 特定のドライフード(シーバデュオ)だけは比較的好んで食べたが、このフードはかかりつけ医より便秘になりやすいとの指摘を受けていたため、できるだけ避けたかった。
    • 元気度は普段の8〜10割で問題なし。4日目からコタツを出したところ、中に入り浸るようになり、細かな観察が難しくなったため低めに見積もった結果が8割。
    • 7日目、9日目〜12日目に排便なし。8日目に軟便が2回。それ以外は良便。
      • 12日目、13日目に便秘薬投与(モビコール配合内用剤LD)。
      • 9月10日〜14日の便秘と異なり、今回はそもそもあまり食べていなかったことと、元気度は高かったことから、便秘薬の投与にて様子見とした。
    • 8日目に嘔吐あり。
    • 発熱、痛みの様子なし。
    • 10日目の体重測定で3.49kgを記録し過去最小値を更新。
    • 2024年4月の発症以来、少しでも食べさせたいとの思いから多くの種類のフードを試した結果、飽きられることを繰り返すなどして迷走していたため、12日目からもともと与えていたものに戻すことにした(基本的にドライフード1種類、ウェットフード1種類)。
    • 食欲増進剤に対する反応が見られないため、11日目を最後に投与を中止した。
    • 8日目(11月8日)に妻が退院した。
費用明細(2024年11月1日)
内容 単価(税込) 数量 金額(税込)
タクシー等 ¥5,000 1 ¥5,000
再診料 ¥1,630 1 ¥1,630
抹消静脈留置(留置針料含む) ¥3,770 1 ¥3,770
オンコビン注射用 1mg /mg ¥3,718 1 ¥3,718
マロピタット注 20mL /mL ¥561 0.3 ¥169
採血料(静脈)外来 ¥1,120 1 ¥1,120
一般検査 血球計算(自動計算機) ¥4,600 1 ¥4,600
血液化学的検査 1項目 ¥820 3 ¥2,460
薬価調整 ¥73 1 ¥73
合計 ¥22,540
累計 ¥632,530

費用明細(2024年11月2日)
内容 単価(税込) 数量 金額(税込)
再診料 ¥1,793 1 ¥1,793
処方箋作成(院内処方) ¥330 14 ¥4,620
プレドニゾロン錠(タケダ) ¥30 14 ¥462
合計 ¥6,875
累計 ¥639,405
  • 2024年11月14日週(4期2巡目)
抗癌剤名 数量 白血球数(個/μL) 好中球(%) 直近体重(kg) ステロイド処方 検査内容(PDF)
エンドキサン100mg 1 14,350 3.49(11月10日) あり 血液検査
  • ステロイド剤:プレドニゾロン錠5mgを1日1回投与
  • 食欲増進剤:12日目にミルタザピンを投与
  • 気づき:
    • 食欲は普段の7〜8割程度で始まり、5日目には9割程度まで回復。7日目〜9日目に普段の5〜6割程度まで低下したため、8日目と9日目にa/d缶の強制給餌を実施(ただし猫用牛乳は多少飲む)。その後一旦は回復したものの、15日目に大量の下痢と嘔吐があり、コタツに潜ったまま食餌も水も口にしなくなった。
    • 元気度はほぼ全日に渡って普段の7〜10割を維持したが、15日目の下痢と嘔吐とともに2割かそれ以下に低下。コタツに潜ったまま身動きしなくなった。
    • 12日目に嘔吐が2回あり。
    • 2日目、3日目、6日目、9日目、14日目に排便なし。4日目、5日目、7日目、10日目、12日目、13日目は少量。13日目には居室で息んだり、お尻を床に擦りつけて動き回るなど、排泄したがるような動作を見せた(便は出ない)。14日目〜16日目朝の下痢と嘔吐については下記に列記
      • 14日目の朝、コタツの内外に排泄物が残っていたがマコのものかは不明。排便の少ない日が続いており、お尻を引きずったり息む仕草を見せていたため、出勤前に便秘薬(モビコール配合内用剤LD)を投与。
      • 15日目、お昼ごろに軟便の塊が出て、それ以降は断続的に下痢と嘔吐(泡)を繰り返した。夕方ごろからひどくなり、下痢はほぼ垂れ流し状態で嘔吐は15〜20回ほどに及んだ。
      • 16日目(4期3巡目受診予定日)未明にも居室で大量の下痢をしており、衰弱した様子でこたつの中にうずくまっていた。
      • 以降は2024年11月29日週の項目を参照。
    • 14日目の体重測定で3.40kgを記録し過去最小値を更新。
    • 15日目朝に夫が発熱し、夕方に近所のクリニックを受診。新型コロナウイルス感染症との診断を受けた。
費用明細(2024年11月14日)
内容 単価(税込) 数量 金額(税込)
再診料 ¥1,630 1 ¥1,630
抹消静脈留置(留置針料含む) ¥3,770 1 ¥3,770
注射用エンドキサン 100mg /V ¥517 1 ¥517
マロピタット注 20mL /mL ¥561 0.4 ¥224
採血料 ¥1,120 1 ¥1,120
一般検査 血球計算(自動計算機) ¥4,600 1 ¥4,600
血液化学的検査 1項目 ¥820 3 ¥2,460
薬価調整 ¥29 1 ¥29
合計 ¥14,350
累計 ¥653,755
  • 2024年11月29日週(延期)
抗癌剤名 数量 白血球数(個/μL) 好中球(%) 直近体重(kg) ステロイド処方 検査内容(PDF)
体調不良が顕著なため延期 5,860 3.40(11月27日) あり 血液検査
  • ステロイド剤:プレドニゾロン錠5mgを1日1回投与
  • 食欲増進剤:ミラタズ規定量を毎奇数日に投与。2日目のみミルタザピンを投与(かかりつけ医による投与)
  • 気づき:
    • 夫が新型コロナウイルス感染症のため妻が連れて二次診療機関を受診。体調不良のため抗癌剤治療は2週間延期とする。レントゲン撮影を実施し、便秘や下痢については腸内に異常は見られないとのこと。症状からして補液程度は実施してもらえるものと考えていたため肩透かしを食った印象。鼻腔内リンパ腫については画像からはきれいに消えているように見えており、体調不良が続くならここでプロトコルを終了する選択肢もあるとのこと。
    • 食欲増進剤は効果がないように思えてもマイナスにはならないので続けるよう主治医から指導あり。
    • 2日目午前、かかりつけ医を受診し、触診や口腔内の視診を実施。下痢や嘔吐などの症状から膵炎の可能性があるとのことで血液検査【資料8/PDF】を実施したが、v-リパーゼの数値は25IU/Lと規定内だったため除外。SAA(急性炎症指標)の値が基準値0〜5.49μg/dLに対して135.0μg/dLと極めて高いため体のどこかで炎症や感染が起きている。脱水を認めたため点滴(制吐剤入り)と強制給餌を実施しミルタザピンを投与。一晩様子を見て翌日(3日目)も容態が変わらなければ再受診とする。
    • 元気度、食欲ともに1日目〜3日目までは最低レベルで、コタツの中でうずくまったまま動かず自発的な摂食・摂水ともにまったくなし。2日目〜5日目までa/d缶の強制給餌を実施。3日目にもかかりつけ医をを受診し、点滴(制吐剤入り)と持続性抗生剤を投与。なお3日目の夜から急激に体調が回復しており、4日目以降の食欲不振は偏食が原因と推定(強制給餌の傍ら特定のドライフードは自発的に食べたため)。6日目以降は普段の9割〜10割に回復。
    • 3日目と4日目に排便なし。6日目と12日目に軟便。それ以外は良便。
    • 発熱なし。3日目と5日目に嘔吐あり。痛みの様子を外見から判定することは難しいが、1日目〜3日目はコタツの中でじっとしており、呼びかけや指にも反応せず虚脱状態で触られることも嫌がったため、何らかの疼痛に耐えていたと推定。6日目以降は普段通りに回復。
    • 3日目から食欲増進剤の投与を毎奇数日に変更。
    • 11月28日の激しい下痢と嘔吐のあとは衰弱してこたつの中で固まっている状態が続き、摂食や摂水を一切しなくなっていたため、これ以上の闘病は難しいのだろうと感じて看取る覚悟をしていた。3日目夜からの回復はとても嬉しい出来事だった。
    • 夫は新型コロナウイルス感染症から回復し6日目より職場復帰(嗅覚障害と味覚障害あり)。
費用明細(2024年11月29日)
内容 単価(税込) 数量 金額(税込)
再診料 ¥1,630 1 ¥1,630
プレドニゾロン錠 5mg /T ¥22 14 ¥308
処方料 ¥220 14 ¥3,080
採血料(静脈)外来 ¥1,120 1 ¥1,120
一般検査 血球計算(自動計算機) ¥4,600 1 ¥4,600
血液化学的検査 1項目 ¥820 5 ¥4,100
単純X線撮影 ¥4,790 1 ¥4,790
薬価調整 ¥2 1 ¥2
合計 ¥19,630
累計 ¥673,385

費用明細(2024年11月30日)
内容 単価(税込) 数量 金額(税込)
診察料 ¥1,650 1 ¥1,650
採血料 ¥1,100 1 ¥1,100
生化学検査(1項目につき) ¥550 1 ¥550
猫SAA(炎症の検査) ¥2,970 1 ¥2,970
皮下点滴料 ¥1,980 1 ¥1,980
制吐剤(点滴に加) ¥550 1 ¥550
(食欲)ミルタザピン ¥110 1 ¥110
a/d缶 ¥572 1 ¥572
合計 ¥9,482
累計 ¥682,867

費用明細(2024年12月1日)
内容 単価(税込) 数量 金額(税込)
タクシー等 ¥1,430 1 ¥1,430
再診料 ¥880 1 ¥880
皮下点滴料 ¥1,980 1 ¥1,980
制吐剤(点滴に加) ¥550 1 ¥550
注射料(持続性抗生剤) ¥3,300 1 ¥3,300
a/d缶 ¥572 2 ¥1,144
合計 ¥9,284
累計 ¥692,151
  • 2024年12月13日週(4期3巡目)
抗癌剤名 数量 白血球数(個/μL) 好中球(%) 直近体重(kg) ステロイド処方 検査内容(PDF)
オンコビン1mg 1 10,750 76.5 3.55(12月13日) あり 血液学検査
  • ステロイド剤:プレドニゾロン錠5mgを1日1回投与
  • 食欲増進剤:ミラタズ規定量を毎奇数日に投与
  • 気づき:
    • 主治医より興味深い論文の存在を教わった。犬の末梢リンパ節性B細胞リンパ腫の代表的な化学療法プロトコル(CHOPプロトコル)において、シクロホスファミド(エンドキサン)投与量を最適化することで長期寛解率が大幅に上昇する可能性について述べられている。犬に比べると猫の研究は進んでいないものの、猫においても同様の結果が期待されるとのこと。以下翻訳の上引用(Comparison of CHOP-19 and CHOP-25 for treatment of peripheral nodal B-cell lymphoma in dogs: A European multicenter retrospective cohort study)。
      • シクロホスファミド誘発性の好中球減少症を3回以上経験した犬のうち、約25%が2年後にもまだ寛解状態を維持していた。ある研究ではCHOPプロトコルにおける再発はシクロホスファミド投与後に最も頻繁に発生し、別の薬剤に置き換える必要があると報告されている。別の研究ではビンクリスチンやドキソルビシン投与後よりも、シクロホスファミド投与後の腫瘍細胞減少率が低いことが示された。しかしシクロホスファミド反応例の約25%は1.5年後にもなお寛解状態にあり、非反応例と反応例との唯一の違いは体重の中央値が9kgに対して23.5kgと有意に高かったことであるため、非反応例は投与量が不足していた可能性が高いと著者らは示唆した」(Journal of Veterinary Internal Medicine: Volume 38, Issue 6)
    • 3日目〜5日目にかけて食欲が普段の4〜6割程度に低下。また突発的に9日目は激しい下痢とともに何も口にしない。10日目以降は普段の7〜9割程度に戻った。
    • 元気度は全体的に好調だったが、9日目のみ激しい下痢があり元気度も普段の3割程度に低下。10日目以降は普段通りに戻った。
    • 2日目、10日目、11日目に排便なし。9日目の便は朝の1回のみ良便で、その後徐々に柔らかい便になって昼ごろまで12回ほど下痢の便失禁が続き、午後には自然回復した。原因は不明。
    • 13日目の体重測定で過去最小値を更新し3.33kgを記録。
    • 1日目、3日目、7日目に嘔吐あり(泡状の吐瀉物)。9日目は下痢とともに胃の内容物を嘔吐。
    • 発熱、痛みの様子なし。
費用明細(2024年12月13日)
内容 単価(税込) 数量 金額(税込)
タクシー等 ¥5,100 1 ¥5,100
再診料 ¥1,630 1 ¥1,630
抹消静脈留置(留置針料含む) ¥3,770 1 ¥3,770
オンコビン注射用 1mg /mg ¥3,718 0.5 ¥1,859
生理食塩水 20mL /A ¥99 1 ¥99
プレドニゾロン錠 5mg /T ¥22 14 ¥308
処方料 ¥220 14 ¥3,080
マロピタット注 20mL /mL ¥561 0.4 ¥224
採血料(静脈)外来 ¥1,120 1 ¥1,120
一般検査 血球計算(自動計算機) ¥4,600 1 ¥4,600
薬価調整 ¥20 1 ¥20
合計 ¥21,810
累計 ¥713,961
  • 2024年12月26日週(4期4巡目)
抗癌剤名 数量 白血球数(個/μL) 好中球(%) 直近体重(kg) ステロイド処方 検査内容(PDF)
アドリアシン10mg 1 12,030 3.33(12月25日) あり 血液検査
  • ステロイド剤:プレドニゾロン錠5mgを1日1回投与
  • 食欲増進剤:ミラタズ規定量を毎奇数日に投与
  • 気づき:
    • 化学療法プロトコルは今回で完了。主治医との確認事項は以下の通り。
      • 今後は基本的にプレドニゾロン(ステロイド剤)の投与は不要(抗癌剤の副作用が発現する可能性の高い今後2週間は従前通り毎日投与することに)。
      • ミラタズ(食欲増進剤)は食欲不振時に頓服的に投与して構わない(こちらも今後2週間は従前通り隔日投与することに)。
      • 次回の診察は1ヶ月後、それ以降は2ヶ月に一度程度の通院を推奨する。通院先は二次診療施設とかかりつけ医のどちらでも可。
      • 1年以内の再発率は8割程度。再発の兆候としては食欲不振、体重減少からの風邪様症状(くしゃみ、鼻水、鼻詰まり)が挙げられる。鼻血が出てくると再発の可能性はかなり高い。
      • 抜けた毛はいずれ生えてくるが、毛質は変わるかも知れない。
    • 1日目と2日目のみ普段の4割〜6割程度の食欲。3日目以降は回復して普段通りに戻った。
    • 元気度は2日目のみ普段の6割程度に低下。3日目以降は回復して普段通りに戻った。
    • 7日目に嘔吐あり(泡状の吐瀉物)。
    • 13日目に排便なし。便は良便。
    • 発熱、痛みの様子なし。
    • 1月31日に二次診療施設で検査を受ける予定。
    • 2024年12月28日のマコ
    • ↑4期目の治療を終えたマコ(2024年12月28日)
    費用明細(2024年12月26日)
    内容 単価(税込) 数量 金額(税込)
    タクシー等 ¥5,400 1 ¥5,400
    再診料 ¥1,630 1 ¥1,630
    抹消静脈留置(留置針含む) ¥3,770 1 ¥3,770
    アドリアシン注用 10mg /V ¥2,299 1 ¥2,299
    生理食塩水 20mL /A ¥99 1 ¥99
    プレドニゾロン錠 5mg /T ¥22 10 ¥220
    処方料 ¥220 10 ¥2,200
    マロピタット注 20mL /mL ¥561 0.4 ¥224
    採血料(静脈)外来 ¥1,120 1 ¥1,120
    一般検査 血球計算(自動計算機) ¥4,600 1 ¥4,600
    血液化学的検査 1項目 ¥820 3 ¥2,460
    薬価調整 ¥18 1 ¥18
    合計 ¥24,040
    累計 ¥738,001
    5. 化学療法中のデータ
    • 図表
      • 化学療法中(2024年6月7日〜2025年1月9日)の主な測定データは下記の通り(それぞれのグラフをクリックすると別ウインドウまたは別タブで表示)。なお元気度と食欲は化学療法完了後に数値を見直した。

    体温と気温
    体温と気温

    元気度と食欲
    元気度と食欲

    体重
    体重

    血液検査(血球)
    血液検査(血球)

    血液検査(生化学)
    血液検査(生化学)

    6. 経過観察
    • 1ヶ月検査(2025年1月31日)
      • 化学療法プロトコルを終えてから1ヶ月が経過したため、二次診療施設にてレントゲン撮影と問診を実施。
      • レントゲン画像に影などは見られずきれいな状態。
      • 再発時に最も気づきやすい症状は鼻詰まり。匂いが分からないと食欲がなくなり体重も落ちるので、その際は速やかに受診することを勧められる。
      • 次回の検査は2ヶ月後ぐらいで良いとのこと。
      • 当方から主治医への報告と回答は以下の通り。
        • 元気度はほぼ問題ないレベルで、本来の明るい性格が戻ってきた感じがする。体力はかなり低下しており、不安定な場所を歩く時など、後肢の踏ん張りが利かずによろけることがある。猫タワーに上るなどの垂直運動もしなくなった。高齢なこともあって病気や治療が原因なのかは分からない。季節的に一日の大部分をコタツの中で過ごしており、さらなる体力低下が心配。
          • コタツで過ごすのは止むを得ないと思うが、脱水には注意して欲しい。
        • 食欲はあるが食べる量は全盛期の6〜7割程度に落ちている。体重がなかなか増えず(直近で1月28日の3.40kg)、ミラタズなどの食欲増進剤にも反応しないので苦慮している。2024年秋に国内で承認されたという新しい食欲増進剤(エルーラ)が使えるなら試してみたい。
          • 化学療法終了後、一度復活した食欲が再び落ちたなら要注意だが、落ちっ放しということなら再発の可能性という点では低いと思う。従前から処方しているステロイド剤(プレドニゾロン)にも食欲増進作用があり、薬価も安いのでそちらを先に試してはどうか。結果が芳しくないようならエルーラやその他の食欲増進剤を処方することも可能。エルーラは現時点で未入荷だが、希望されるなら連絡をいただければ用意する。
        • 目の上や耳などに黒いシミのようなものができており、リンパ腫の影響なのか心配【写真8】。
          • 抗癌剤の副作用による皮膚障害。治療を終えているので徐々に回復してくるはず。
      • 現在の状態が寛解(病理学的寛解)と呼べるのかについては追求しない。鼻腔生検や広範囲な組織採取はリスクが高い上に費用も高額で、仮にシロだったとしても根治(癌細胞ゼロ)を保証するレベルのものではないし、クロだったところでこれ以上の化学療法や放射線治療はマコの体力的に困難。つまり寛解かどうかを調査することには意味がない。
      • レントゲン画像は以下の通り(参考)【写真9】【写真10】。
    費用明細(2025年1月31日)
    内容 単価(税込) 数量 金額(税込)
    タクシー等 ¥4,900 1 ¥4,900
    再診料 ¥1,960 1 ¥1,960
    単純X線撮影(1部位) ¥5,750 1 ¥5,750
    画像書き込み料(CD・DVDなど) ¥2,690 1 ¥2,690
    合計 ¥15,300
    累計 ¥753,301

    【写真8】耳回りの皮膚障害(2025年1月31日)
    耳回りの皮膚障害

    【写真9】頭部レントゲン画像(2024年6月7日/抗癌剤治療初日)
    レントゲン画像(2024年6月7日)

    【写真10】頭部レントゲン画像(2025年1月31日)
    レントゲン画像(2025年1月31日)

    • 1ヶ月検査〜3ヶ月検査の間に起きたことや感じたこと。
      • 2025年2月8日、食欲が落ちてきたためドライフードをシーバデュオに固定化。食べやすく、香りを立てるため、小型のフードクラッシャーで軽く砕いてあげることにした。
      • 2025年2月28日、あまり食欲がない状態が続いている(普段の6〜7割)。プレドニゾロンを何日か投与して食べるようにはなった。
      • 2025年3月6日、どうやっても体重が増えない。
      • 2025年3月18日、生涯最低体重を更新(3.16kg)。
      • 2025年3月23日、普段はいつも夫のあとをついて回っているのに、4泊5日の台湾旅行から帰ってもコタツの中から出てこようとせず、水や食べ物もほとんど口にしない。体調不良なのか、それとも夫が不在で淋しがっていたのか判別不能。
      • 2025年3月24日、プレドニゾロンの毎日投与を再開。併せて二次診療施設に3ヶ月検査を予約する際、エルーラを1ヶ月分処方して欲しいと伝える。
    • 3ヶ月検査(2025年4月4日)
      • 化学療法プロトコルを終えてから3ヶ月が経過したため、二次診療施設にてレントゲン撮影と血液検査、問診を実施。
      • 鼻水や鼻詰まりなどの症状があれば、それらの分泌物から癌細胞を検出できることもあるとのこと。現時点でそうした症状はなく採取もできなかった。
      • レントゲン画像は1ヶ月検査時と同様、影などは見られずきれいな状態【写真11】。
      • 血液検査にて腎不全の所見なし【資料9/PDF】。
      • 5月25日には鼻腔内リンパ腫の確定診断を受けてから1年が経過するが、これからがいちばん再発しやすい時期になるので、注意して見守って欲しい。1年を乗り越えれば比較的長生きするケースが多いとのこと。
      • エルーラは在庫がないため同じ成分のEntyceを処方しているとのこと。Entyceは犬用の食欲増進剤としてFDA(アメリカ食品医薬品局)に認可されたカプロモレリン製剤で、エルーラはそれが猫用として国内承認されたもの。ただ、主治医としては食欲増進剤として最も反応が良いのはミラタズとの印象を持っているとのこと。エルーラやEntyceは価格が高いので、まずは10日間だけ投与して、効果を感じた時に追加で処方を受けてはどうかとの提案を受け、了承。カプロモレリン製剤は5日ほどで効果が出てくるとされているとのこと。
      • 次回の検査は2〜3ヶ月後で良いとのこと。
      • 当方から主治医への報告と回答は以下の通り。
        • 週に一度程度くしゃみや嘔吐することはあるが、今は寒暖差が大きく、花粉の季節でもあるので問題視していない。年齢なりに元気で、体重が増えないことだけが懸念点。
          • 体重が増えないのは悩ましいが、間もなく16歳という高齢や体質が原因なのかも知れない。低いなりに維持している点は良いと思う。Entyceで様子を見ましょう。
        • マコを心配してくれる人からサプリメント(リンパクトデリタブ)をいただいたが、当時は抗癌剤治療のまっただ中で飲ませるタイミングを逸した。今から投与しても問題ないか。
          • 問題ない。サプリメントとしては信頼性が高く、良いものだと思う。私も処方したことがある。
        • 鼻水から癌細胞を検出できることもあるとのことだが、検体の有効期限はあるのか。自宅で採取したものを持参したら検査してもらえるか。
          • それは無理。朝採取したものを午前中のうちに持ってくる程度なら可能性はあるかも知れない。
        • 生存率の起算日は確定診断を受けた日からで間違いないか。
          • 間違いない。
      • エルーラやEntyceは高価で、1投与(1日1回)あたりの費用が600円以上かかるので、効果があるようなら個人輸入で対応したいと考えている(1投与あたり120円程度に抑えられるが、どちらも品薄らしい)。
      • 耳の周囲や口元の脱毛はほぼ解消した【写真12】。

    【写真11】頭部レントゲン画像(2025年4月4日)
    レントゲン画像(2025年4月4日)

    【写真12】脱毛が解消(2025年4月4日)

    費用明細(2025年4月4日)
    内容 単価(税込) 数量 金額(税込)
    初診料 ¥3,060 1 ¥3,060
    処方料 84日上限(EODは実処方日数算定) ¥220 10 ¥2,200
    entyce /mL ¥1,320 3 ¥3,960
    単純X線撮影(1部位) ¥5,750 1 ¥5,750
    画像書き込み料(CD・DVDなど) ¥2,690 1 ¥2,690
    薬価調整 ¥0 1 ¥0
    合計 ¥17,660
    累計 ¥770,961

    費用明細(2025年4月15日)
    内容 単価(税込) 数量 金額(税込)
    エルーラ 15mL(Elanco)個人輸入 ¥6,842 1 ¥6,842
    合計 ¥6,842
    累計 ¥777,803

    費用明細(2025年4月30日)
    内容 単価(税込) 数量 金額(税込)
    プレドニゾロン 5mg60錠(Aspen Pharma)個人輸入 ¥2,653 1 ¥2,653
    合計 ¥2,653
    累計 ¥780,456
    • 3ヶ月検査〜5ヶ月検査の間に起きたことや感じたこと。
      • 2025年4月6日、Entyce投与2日目、初日とは打って変わってすごい勢いで炬燵の中に隠れてしまい、お腹が空いているはずなのに6時間ぐらい何も食べなかった。以降13日まで投与を続けて極端に嫌がることはなくなったものの、食欲が増したようには感じられなかったため、新たに処方してもらうことは断念。
      • 2025年4月16日と24日、夕食に鰯の素焼きを食べさせてからカリカリ(シーバデュオ)に口をつけなくなった。21日には缶詰(鰯水煮)も食べさせており、いいものを与えすぎて偏食が進んだ模様。
      • 2025年4月30日、偏食が高じたせいか体重が生涯最低値に近い3.19kgに減少。老猫は一度体重が減ったり衰弱すると元に戻すのが容易ではない。深く反省し、普段与えているフード以外は基本的に食べさせないことにした。
      • 2025年5月23日、減少した体重を回復させるため、サチコに処方されて余っていたミルタザピン(15mg錠8分割)を隔日投与することに。落ち着きがなくなってよく鳴き、食欲も刺激されたように見える。
      • 2025年5月25日、確定診断1周年記念日。
      • 2025年5月26日、体重が3.48kgに回復。
    • 5ヶ月検査(2025年5月30日)
      • 化学療法プロトコルを終えてから5ヶ月が経過したため、二次診療施設にてレントゲン撮影と問診を実施。
      • レントゲン画像に影などは見られず、左右の鼻腔の透明度が同一でとてもきれい【写真13】。
      • 普段の生活が順調にできているなら問題ないでしょうとのこと。
      • 次回の診察は2〜3ヶ月後でいいと思うが、個人的には2ヶ月後を勧めるとのこと。アメリカの臨床では1ヶ月後、2ヶ月後、3ヶ月後というように間隔を延ばしていくケースもあるが、万一再発した場合、3ヶ月も間隔が空くと癌がかなり進行してしまう。
      • 当方から主治医への報告と回答は以下の通り。
        • 体重については改善の兆しがある。以前処方してもらったミラタズには反応がなく、前回処方してもらったEntyce(=エルーラ)も9日間飲ませて反応がなかったが、サチコに処方されて余っていたミルタザピンを飲ませてみたところ、よく食べるようになった。今回はミルタザピンを1ヶ月分処方して欲しい。
          • 承知した。ミラタズとミルタザピンは同じ成分で、外用薬(軟膏)か内服薬(錠剤)かの違いでしかないので解せないところはあるが、結果が良ければそれでいいと思う。
        • この2ヶ月は全体的に好調だった。お陰様で確定診断から1年生存することもできた。
          • 次の目標は化学療法終了から1年生存すること。2026年のお正月を迎えましょう。
      • 2025年5月25日のマコ
      • ↑確定診断から1年が経った(2025年5月25日)
    費用明細(2025年5月30日)
    内容 単価(税込) 数量 金額(税込)
    タクシー等 ¥2,090 1 ¥2,090
    再診料 ¥1,969 1 ¥1,969
    単純X線撮影(1部位) ¥5,753 1 ¥5,753
    画像書き込み料(CD-R) ¥2,695 1 ¥2,695
    処方料 84日上限(EODは実処方日数算定) ¥220 16 ¥3,520
    調剤料 ¥1,353 1 ¥1,353
    レメロン錠(ミルタザピン) 15mg /T ¥220 2 ¥440
    合計 ¥17,820
    累計 ¥798,276

    【写真13】頭部レントゲン画像(2025年5月30日)
    レントゲン画像(2025年5月30日)


    経過観察中。
    状態に変化がない時は更新が途絶えます。


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