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2018-12-15
耳朶のギザギザ

 ここのところ猫サーバの調子が悪く、ファイルシステム関連のエラーを吐いて固まることが何度か続いた。パソコン用のマシンにデータベース運用はやはり荷が重いかと思い、先代のサーバ用筐体に戻すべく準備を進めていたが、ついでにと思ってBIOSをアップデートしたらアレイ管理ツールが起動しなくなってしまい、一旦中止することになった。ベンダのサポートなしでBIOSを切り戻すのは困難だし、そうこうしているうちにまた固まっては困るので、取り急ぎ新しい筐体を購入することになるかも知れない。
 今日は久しぶりにちゃんとした快晴に休日が重なり、以前から行きたいと思っていた調布の外れのとある緑地を散歩してきた。今シーズン、こういう天気に恵まれることは少なく、出退勤時に寄れる調布じゃもったいないような気もしたが、猫の方はちゃんと現れてくれた。
調布市の猫

調布市の猫

 マンションの隅っこで遠慮がちに日なたぼっこ中。日差しが眩しいねえ。
調布市の猫

 民家の塀の裏側に猫が1匹張り付いていた。
調布市の猫

 そこにいるのはいつぞやのキジ白。さては朝ご飯を待っているな。
調布市の猫

 こいつはこの辺りのボスなのだろうか。初めて会った去年の夏、痩身ではあったが耳朶はきれいな弧を描いていた(こちら)。それが今年の夏には左耳に大きな切り欠きが入り、そして今日はそれが両耳に広がっている。虚勢手術で人為的に切り欠いた部分もあるかも知れないが、それにしても1年でこんなになるとは、よほど苦労しているとしか思えない。ご飯はきちんと食べられているようだから、縄張り争いなどがストレスなのかも知れない。
調布市の猫

調布市の猫

 そんなボス的キジ白の佇む裏手では、長毛猫が日に当たってのほほんとしていた。
調布市の猫

 「のほほんとは失礼だね。僕だって大変なんだから」
調布市の猫

 室外機の上で抗議の眼差し。
調布市の猫

 狭い路地にはなかなか日が差さないが、猫たちはコントラストに紛れて蠢いている。
調布市の猫

 この子は去年4月以来。冬毛になってもあんまり見た目が変わらないね。
調布市の猫

 「えっ!? 言っている意味がよく分からないな」
調布市の猫

 最後の猫は、人里(?)から離れた緑地帯で発見。
調布市の猫

 あー、勝手に撮ってるからお構いなく。
調布市の猫

 俺は散歩を通じて、区画整理などで失われゆく地名を記録に残すべく、そうした土地で猫を探すことが時々ある。茶トラ白が毛繕いしていたこの場所は、現在は住民が一人もいない取り残された地名となっている。
調布市の猫

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2018-12-14
台湾の東西南北の猫(8)

 台東から東海岸に沿ってさらに25kmほど南下すると太麻里へ至る。台湾鉄路の南迴線も、台9線と呼ばれる幹線道路も、台東から先は太武山脈を越える険阻な区間に入るが、その道程の最初に現れるのが太麻里の街だ。太麻里は日本語、台湾華語、台湾語、客家語のいずれでも「タイマリ」と読む。住民の多くが排湾パイワン族で占められ、独特の文化と美しい景色を持つことから、一度訪れてみたいと思っていた街の一つだった。
 台湾猫旅の2日目(11月13日)、台東市内の猫探しを終えたのは13:43。前回の記事で紹介したように、道中人懐っこいのに巡り会って足止めを食ったため、食事を取る間もなくバスの発車時刻が迫っていた。台東市街から太麻里へは、台東駅に戻って南迴線の列車に乗るのではなく、台東轉運站から直接太麻里へ向かうバスを利用することにしていた。鼎東客運の8135系統というこの路線バスの発車時刻は13:50。つまりお昼ご飯は抜くほかなかった。
 太麻里の市街地を少し過ぎ、降り立ったのは德其里というバス停。市街地で降りなかったのは、德其里バス停からほど近い正興という集落から散歩を開始するためだ。正興は排湾族の集落で、建物や構造物には彼らの崇める百歩蛇ひゃっぽだが巧みにデザインされている。俺は漢人の街よりも、こうした原住民の街の方に興味があった。排湾族はハプログループO1a系統と呼ばれるY染色体を高頻度に持っているそうで、そのルーツは東南アジアの島嶼部やオセアニアにあるとのこと。排湾族は人類拡散に伴い猫と一緒に海を渡ってきた可能性が高く、そこに住む猫には何らかの形質的特徴があるのではないかと考えていた(俺の猫好きはどこへ向かおうとしているのか……)。
太麻里郷の猫

 バスを降りて最初に目にしたのは、ぱっつん頭。キジ白のように見えて実は三毛。
太麻里郷の猫

 バス停から10分ほど歩くと、丘の斜面に小ぢんまりとした碁盤目状の集落が現れて、その一角には早速猫の姿が見えた。人々は友好的で、会釈すると台湾華語で你好ニーハオと挨拶してくれた。最初は台湾語ではないことを意外に感じたが、考えてみたら台湾語は漢人が持ち込んだ閩南語が元になっているのだから、排湾族が話すわけがない。
 台湾の原住民は16~30部族あるいはそれ以上と言われていて、もともとそれぞれが異なる言語を話していたところ、日本統治時代に日本語が公用語になった時期があり、現在でも共通語として日本語が使われることがあるそうだ。だから俺が日本人と分かれば、你好ではなく「こんにちは」と返してくれた可能性もあるが、何となく気後れして、そこで日本語を口にすることはできなかった。良いにつけ悪いにつけ、猫探しなど彼らの持つ日本人像とはかけ離れた行動だろうからだ。
金峰郷の猫

 肝腎の猫はクリーム白。背中の模様がやや特徴的だ。
金峰郷の猫

金峰郷の猫

 道路脇の壁面に独特の意匠が見て取れる。左側のくねくねしたのは百歩蛇だろうか。
金峰郷の猫

 猫はこちら。
金峰郷の猫

 キジ白がポイントカラー化した毛色。シャム国(タイ国)のO1a系統Y染色体は5~14%だそうだから、排湾族との関連性は低そうだ。
金峰郷の猫

 「你在講什麼?(何の話です?)」
金峰郷の猫

金峰郷の猫

 こちらはごくごく普通のキジトラ。出自なんか分かんないね。
金峰郷の猫

金峰郷の猫

 猫民家と思しき家の敷地でひっついているのもいた。午後からは雲が多くなって、猫たちもあまり活動的ではないように見える。
金峰郷の猫

 「有事嗎? 我已經睡了(何だよ。寝てんだよ)」
金峰郷の猫

 台湾ではあまり見ないサバトラ白(銀トラ白)もいた。
金峰郷の猫

金峰郷の猫

 台湾のほかの街と違って、車はもちろん、スクーターもほとんど通らない。何だかとてもまったりした気分。
金峰郷の猫

 坂の下の彼方にはフィリピン海。海岸からの直線距離は1.5kmほど。
金峰郷の猫

 その坂道をゆるゆると下りていると、民家の敷地の奥の方で猫が休んでいた。
金峰郷の猫

金峰郷の猫

 さらに下って南迴線の線路をくぐると再び太麻里郷へ戻る。16:30発の枋寮行き普快車が出るまであと1時間。時間に余裕があるのでメインストリートの太麻里街で牛肉麺を食し、復活した体力でこの日最後となる猫探しを続けた。
金峰郷の猫

2018-12-13
雨にがっかり

 でかでかと晴れマークが掲出された天気予報に気を良くして、足取りも軽やかに職場を出たら冷たい霙が降っていた。雨雲レーダーを見ると、ごく小さな雨雲が頭上を通過中で、取るに足らないことのように思えたので、そのまま京王堀之内から電車に乗って府中市内に向かった。夜勤明けの散歩地に選んだのは東府中〜分倍河原だった。
 東府中に到着したのは11:10。駅舎から出ると細かい雨のような霙のような何かが頬に当たったが、職場を出た時に見た雨雲は東向きに動いており、俺も東へ移動したのだからそりゃ雲もついてくるだろうと思い、予定通り散歩を開始した。
 散歩を終えて分倍河原から電車に乗り、平山城址公園に到着したのは13:50。改札を通って外に出ると細かな雨が降っていて、俺はここでようやくぶち切れた。終日予報も1時間予報も3時間予報もピッカピカの晴れマークなのに、職場から家まで濡れっ放しとはどういうことだ。この予報で雨に当たるなら俺はいったい何を信じて予定を立てたらいいのだ。聞けば気象庁の予報システムは6月に新しいスーパーコンピュータにリプレイスしたばかりというではないか。今後5年間の運用費と合わせて100億円だというではないか。そんなんだったらうちの猫サーバと運用担当者の方が愛くるしいだけまだマシだ。
 まあそんなことはどうでもいいんだが、最初の猫は東府中駅近くの茶トラ白。
府中市の猫

府中市の猫

 草葉の陰に潜んで雨を避けていたが、こちらら気づくと「にゃ、にゃ」と短く鳴きながら近寄ってきた。この子は人懐っこい子。
府中市の猫

 濡れるからそこでいいよ。
府中市の猫

 相方と思しき茶トラ白がもう1匹。どちらも何度か会った猫だが、一緒にいるところは初めて見た。
府中市の猫

府中市の猫

 鉄道用地の資材置き場でうなだれる猫発見。
府中市の猫

府中市の猫

 小さな雨粒のようなものが、猫の被毛を濡らしていく。
府中市の猫

 「ある程度の水分は弾くから、このくらいなら平気なんだよ」
府中市の猫

 定点の猫路地で久しぶりに猫を見た。
府中市の猫

府中市の猫

 こいつに会うのは4月以来だが、この路地でとなると1年3ヶ月ぶり。以前はもっとたくさんいたんだが、最近はほとんど見かけない。
府中市の猫

 歩いているうちに暗くなってきて、気分が滅入ってきた。猫もここを最後に見なくなった。
府中市の猫

府中市の猫

 窓桟に張り付いてご飯待ち。1日3食もらっているのだとしたら、かなり親切な家だね。
府中市の猫

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