はるひ野というのは自宅から赴くには経路が悩ましい場所で、日中なら聖蹟桜ヶ丘から永山行きのバスに乗るのがいいと思うが、バスの便がない早朝となると分倍河原から南武線で登戸を経由するか、京王線に乗って調布と京王永山で乗り換えるかの二択となる。いずれを選んでも乗り換えは2回必要だが、後者の二つはそれに加えてかなり大回りする経路なので気持ち的に億劫だ。自宅からはるひ野駅までは直線距離で4.8kmしかないのに、登戸経由だと22.7km、調布経由だと20.9kmも電車に乗らなければならないからだ。朝の早いうちにスタートしたいとなるとかなり早起きすることになる。
そんなわけで、もっと早い時期に赴くつもりだった小田急多摩線沿線の散歩は最後の最後、8月にまでずれ込んでしまった。今朝のコースは前半のはるひ野~黒川と、後半の松が谷~京王堀之内の2本立て。前回のはるひ野は梨の花咲く4月の訪問だったが、時間の経つのはあっという間で、今はもう大きな果実がたわわに実って収穫を待っている。
自宅を出たのは5:10。直線距離で5kmもないはるひ野に1時間近くかけて到着し、覚えのある住宅街を見回しながら歩いていると、民家の敷地の奥で丸くなっているのを見つけた。
向こうも不穏な気配に気づいて目を覚ました。勘の良さはさすがだな。
この辺りにはサバトラが少なくとも3匹いるが、どれも滅多に姿を見せず、この子などは一昨年の7月以来。昨日のツキのなさが嘘のようだ。
どれもそっくりな毛色だけど今なら見分けられる。こちらも一昨年7月以来で、ほかの2匹よりも格段に憶病なので、近寄ることはほぼ不可能。なお残りの1匹は見当たらなかった。
指の匂いでご挨拶。2017年10月から散歩コースに加えた場所だけど、今日が最後だと思うのでご挨拶に伺いましたよ。
茶トラ白を構っている間じゅう、頭の上から猫の鳴き声が聞こえ続けている。
もう1匹の茶トラ白は不在のようだけど、まだらの丘の残党に会えたのは運が良かった。ここもずいぶん減っちゃったけど残った3匹で仲良くしてね。
昨日のツキのなさを補うかのように、会いたかったもう1匹に会えて小躍りする俺。
去年10月以来のクリームさん。何度来てもいないからほとんど諦めていたけど、念のため覗いてみて良かった。
初めてこの子に会ったのは2021年8月。メスライオンのようなきれいな毛並みが印象的で、今は亡き駅前の白さんと併せて時々会いにくるようになった。できればもっと長く付き合っていたかったけど、まあこれも巡り合わせだから仕方ない。
たった1駅の散歩は1時間弱で終わり、余った時間は松が谷〜京王堀之内のサイクリングに充てた。スタートから間もなく、いつもの植え込みから猫の鳴き声が聞こえてきたが、カメラを向けられるのが嫌いらしく、決してその場から動こうとしない。この写真ではどこにいるのか分からないので、マウスカーソルオンで場所を表示するようにしてみた。
今朝の後半戦は黒白ボス、二重橋の妻、ゴンの丘のトラちゃんに会えたらいいなと思っていたが、茂みの黒を最後に猫影は途絶えた。黒白ボスのような強いボス猫がどういう形で最期を迎えるのか見届けたいと思っていたが、叶わぬ願いになりそうだ。