今日は朝から晩まで10℃前後で気温が推移し、お昼ごろから雨まで降ってきて、寒くて暗い一日だった。こんな日でも気分さえ乗れば散歩するが、今日は部屋の中が寒かったせいか、我が家の2匹が側から離れようとせず、超絶冷え性の俺も、膝の上に暖かな毛玉が乗っかっているのが心地よく、結局ぎりぎりまで家でうだうだしてから出勤した。
バス停に向かう道すがら、冷たい雨を避けて軒下に佇む猫を何匹か見かけた。彼らの身体は他の誰かを温めることができるはずなのに、いったいいつまでそこで固まっているのだろう。「早くねぐらへ帰んなよ」などとテレパシーを送りつつ、バス停から多摩センター行きのバスに乗った。太腿の小さな温もりはまだ残っているようだったが、それが実際の温度なのか、それとも我が家の2匹を愛おしむ気持ちがそう感じさせているだけなのか、もはや判然としなかった。
……というわけで今日の散歩はお休み。24日の朝の散歩で見かけた猫たちを紹介する。
この日の散歩は福生の歓楽街から。朝から晴れるとの予報だったので、踊り子さんほか顔馴染みの猫たちに会えることを期待して、6時すぎに家を出たんだが、晴れどころか曇って暗すぎて写真を撮るのも覚束ないくらいだった。歓楽街で会えたのは塀の上の二毛だけで、ほかのメンバーは天気が悪くで出てこないのか、それとも拠点を失って四散してしまったのか、この日も会えずじまいだった。
近寄ったら姿勢を低くして、次の瞬間、塀の向こうへ逃げてしまった。
かつての福キジ1号の縄張りに、体格のよく似たキジトラが佇んでいた。
近所にいるのはずいぶん前から見ていたが、この公園に堂々と出入りするようになったのは、福キジ1号がいなくなったここ1年ぐらいだと思う。なお、こいつは手ぶら野郎にはまったく関心を示さない。
そして、ちょこまか忙しい。暗い朝は写真を撮るのに苦労する子。
同じ灰色でも、熟女の風格を持つ青2号と違って、この子はいつまで経っても子猫のように無邪気だ。初めて会ったのは2013年2月なので、少なくとも4~5歳にはなっていると思うが、見た目も性格もまったく変わらない。
公園の道路向かいには福サビ1号の姿があった。公園のベンチを根城にして、道行く人に撫でられることを好んだ福キジ1号と違って、この子は早いうちに近所の民家に身を寄せた。なので、あんまり懐いてくれない。
この日の行き先は拝島駅。中間地点の猫拠点に差しかかると、前方に茶色い猫が現れた。
微妙な反応。ちなみにこの子はこの時の子。
朝はあんなに暗かったのに、歩いているうちに少しずつ青空が出てきた。今から戻れば、歓楽街の猫たちも出てきているかもなーと思うが、家から福生に来るだけでも1時間かかったので、そこまでの気力は残っていない。引き続き前へ進むことにして歩いていると、ベンチで伸びる猫を発見した。
伸びるというか、突っ伏すような姿勢の黒白。これでも寛げているんだろうか……。
前へ進んだはいいがその後は不調で、拝島からバスに乗って旧居近くの猫拠点に寄り道してみた。青1号のあどけなさと、青2号の妖艶さを、写真で並べてみたかったんだが、あいにく2号は不在。無駄足にならなかったのは、無人梨販売所の黒白のお陰だった。
最後は自宅近くの猫拠点。我が家の裏手は横山と呼ばれる丘が連なっていて、その尾根には平安時代の武将である平山季重の居城があったと言われている。現在は城の代わりにいくつかの大学が建ち、裾野は住宅地になっている。過去の航空写真を見ると、1970年代初めに造成されたようで、それだけ古いと猫もだいぶ定着しているので、写真を撮るとこのような風景となる。
最後はこんなに晴れちゃった。頑張って早起きすることなかったなー。