マコちゃんの右側のヒゲ袋には直径5mmほどのハゲができている(こちら)。去年の暮れには気づいていたが、そのころは被毛に隠れて見えないほど小さく、黒ずんだ色だったので、抗癌剤の骨髄抑制による皮膚障害だろうと思って気にしていなかった。骨髄抑制で一部の被毛が抜けたり皮膚が黒ずむなどして、ほかに似たような症状がいくつもあったからだ。しかし抗癌剤治療を終えてしばらく経ち、ほかの部位が少しずつ回復していくのに、ヒゲ袋だけは一向に良くならない。そればかりか少しずつ大きくなって黒ずみが消え、ハゲ状の出来物のようになってきたので、念のためかかりつけの獣医に診てもらうことにした。それが先月20日のことだった。
その出来物が腫瘍なのか炎症なのかを見極めるため、瘡蓋を外して体液の染み出た患部をスライドガラスで擦り取り、細胞診を行った結果、翌々日には炎症菌だけが観察されたとの回答があったのでほっと胸を撫で下ろした。鼻腔内リンパ腫が転移して皮膚型リンパ腫として現れることはあり得るらしいが、その時俺はそれを知らなかった。
炎症なら消炎剤で解消するはずとのことで、処方された軟膏(ステロイド系消炎剤)を塗って2週間近く様子を見ていた結果、まったく変化が見られないことを電話で報告したのは昨日。すると今度は投与をやめた状態でしばらく様子を見るようにと指示を受けた。それでまた大きくなってくるようなら、生検などのより大がかりな検査へ進むということなのだろう。先日の細胞診はあくまで表面から擦り取っただけであり、皮下に腫瘍細胞が存在する可能性までは否定できない。冷静に考えれば至極当然のことなのに、俺はマコちゃんを溺愛している飼い主だから、良い方に早合点して喜んでいたのだった。もし腫瘍だったら軟膏を塗ろうが塗るまいが成長するだろうし、顕微鏡でわんさか見えたという炎症菌の行方も気になるが、何もせずにぼけっと観察していていいのだろうか。マコちゃんがうちに来てから去年までの15年間、健康の心配もなく安穏と2匹の猫に接してきたので、平均すればこんなものなのかも知れないが、できればもう少し穏やかに過ごしたいものだ。
猫の方は昨日の溝ノ口〜宿河原サイクリングの続きから。といっても後半の1駅はシェアサイクルのステーションに空きがなく、返却難民となって彷徨っただけなので、実質的には溝ノ口〜久地の猫サイクリングだ。
舌を鳴らす音に反応して出てきたのは馴染の黒白。毛艶も良くて元気そう。
5月以来の3ヶ月ぶりだけどほぼ同じ反応。近寄ると尻尾が上がるから余計可愛い。
ここは揺れる想いの駐車場。北向きに止められた車の上で三毛が寝ていた。
不機嫌な三毛の駐車場にほかの猫の姿はなく、土手に登って隣のアパートを覗いてみると、ご飯待ちと思しき背中が見えた。
目を閉じてその時をじっと待っている。見かけるのは1年ぶりだけど、前回よりだいぶくたびれちゃったな。
誰かと思ったら去年6月以来の揺れる想い! 元気だったかー!
何度来ても会えなかったのですっかり諦めていた。このアパートもずいぶん見て回ったんだけどなー。
こういうことがあると散歩にも俄然張り合いが出てくる。また来るからね!
嬉しさのあまりZARDの「揺れる想い」を口ずさみながら次に立ち寄ったのは定点の猫拠点。いつもの黒白が道端に佇立していた。
カメラを避けて民家の車庫に隠れたところを1枚。お友達の2匹(こちらとこちら)はしばらく見ていない。
最後の猫は路地奥で伸びる茶トラ白。5月に見かけた時は逃げられたけど、今日はどうかな。
おっと、私は怪しい者ではないのですよ。2年前はあんなに懐いてくれたじゃありませんか。
今回もやっぱり隠れちゃったけど、逃げられるほどは否定的ではないと前向きに捉えておく。
自転車を漕いでいる時、「揺れる想い」のイントロから先がどうしても思い出せなくて、よく考えてみたら俺はこの歌の18小節目から先を歌ったことがほとんどないのだった。こう言うと熱心なファンに怒られるかも知れないが、例えばクリスタルキングの大都会を冒頭の18小節しか歌ったことがないという人は多いのではないか。これは主に時短のためと考えられるが、楽曲の一部でも再生すれば著作権使用料は支払われるので、権利者にはちゃんと貢献しているのである。