多くの時間を気絶して過ごした夜勤を終えて外に出ると、雨はすっかり上がって散歩日和になっていた。関東は昨日梅雨入りしたそうで、このチャンスを大切にしなければならないとは思うものの、早く帰って寝たいという欲求には抗えず、六花谷と猫ヶ丘を少しだけ歩くことで妥協した。ゴンの丘のトラちゃんや黒白ボスにも会えず、結果的には今いちだったが、どちらも根気が必要な相手なのでまあ仕方ない。
池のほとりにたどり着いて舌を鳴らすと、黒白ボスの代わりに妻が出てきた。
初めてこの子に会ったのは2021年8月。黒白ボスとの間に授かったと思しきチョビ髭の黒白子猫を出産したばかりだった。この子の親は母親だけが判明しているが、最近とみに増してきた貫録や耳の形状などから、父親は黒白ボスなのではないかと個人的には思っている(つまりチョビ髭子猫は近親交配)。もしこのまま黒白ボスに会えずに猫散歩を終えたとしても、少なくとも一代は子孫が残り、ボスに代わって池のほとりを守っている姿を見られたのは良かったと思っている。
散歩第一弾の六花谷は1匹に留まり、次は堰場バス停からバスに乗って猫ヶ丘へ。30℃近い気温の中、日なたに佇む茶トラ白を見つけて少しのけぞった。そこはちょっと暑いんじゃない?
不穏な気配を察したか、兄妹と思しきクリームも現れた。これは2月に見かけた時と逆パターン。
臆病な茶トラ白は敷地の奥へ引っ込んでしまい、残されたクリームは逃げもせずに様子を窺っている。これは2月と同じパターン。
そして、不穏な気配を察したのは茶系の2匹だけではなかったのである!
いちばん近寄れたのは最後に現れた黒というオチ。茶系の2匹との関係性は分からないけど、この辺りの猫たちはいくつもの猫民家を巡回してご飯をもらっているようなので、知り合いであることは確かだと思う。今日の猫は以上。