ネットの検索やAIの力を借りて調べた結果、猫(貓)のつく駅は世界に4つしかないことが分かった。といっても現在母語に漢字を使っている国は日本と中国と台湾しかなく、そのうち2つが中国というのはあれだけ広い国だからまあ分かる。雲南省昆明市の「班猫箐」と、貴州省黔西南プイ族ミャオ族自治州の「甲猫」という駅だ。列車本数は少ないながらも旅客扱いはしているらしく、昆明や貴陽といった省都からもさほど遠くないので、行こうと思えば行けそうな気がしている。どちらも猫に因んでいるわけではなく、少数民族の言語(彝語、傣語、哈尼語など)の「mao」に漢字の猫を当てた地名のようだ。
台湾は台北市内に貓空ロープウェイという乗り物があって、その終点が「貓空」という駅名なのは割と知られていると思う。猫旅と称して何度も出かけている俺が一度も赴いていないことからも分かるように、ここも猫そのものに因んだ地名ではなく、台湾語で「小さな穴、窪地」を意味するniau khangに漢字を当てて貓空になった。日本でも北海道にアイヌ語が由来の地名が山ほどあって、例えば「濁った泥の川」を意味するo-toyne-pが音威子府になったりしているからイメージはしやすい。
猫のつく駅名で唯一、猫そのものが由来になっているのは黒部峡谷鉄道の「猫又」で、所在地は富山県黒部市。「富士山に住んでいた猫又が人に危害を加えたためその地を追われ、長い流転の末、黒部峡谷にたどり着いた」とか、「猫に追われたネズミが岩壁に阻まれて登れず引き返し、追いかけていた猫もまた諦めて引き返した」というように、由来には諸説あるようだがいずれにしても猫は登場する。もともと水力発電所の業務用として設置された駅だが、去年1月の能登半島地震により不通区間が生じたため、宇奈月〜猫又で折り返し運転を行うことになり、発車待ちの間だけ旅客が乗降できることになって現在に至る。入場券を発売しているのか問い合わせたところ、その予定はないそうだが、宇奈月駅の売店でお土産用の模擬切符は販売しているとのこと。出せば売れることは分かっていても、駅構内から出場できない以上、入場券が存在するわけにはいかないのかも知れない。
今朝は分倍河原で電チャリを借りて府中市内を2時間ほどふらふらして、最後にサチコに花を手向けて9時すぎに帰宅した。
モノクロ姐さんを訪ねてねぐらのアパートを覗いたら、近所の黒白が寝ていたでござる。
姐さん、何度訪ねてもいないんだよな。2月下旬、仕事帰りに見かけたのが最後だと思う。
3ヶ月前にも道路向かいで見かけた子。考えてみれば、あの時はまだサチコが生きていたんだな。5月29日じゃもう回復は諦めていたけれど。
定点の猫拠点に馴染の茶トラの姿はなく、代わりにキジ白が1匹で地面を占有していた。
見たことのない子が来ているということは、猫たちの勢力図に変化があったのかも知れない。こういう場面には今までも何度か遭遇してきた。
こちらも定点の猫アパート。朝食後と思しき2匹の猫がまったりしていた。
たまに立ち寄るネコ飛び出し注意の路地。常駐の茶トラがこちらにお尻を見せていた。
注意するまでもなく、飛び出す元気はなさそう。ここのところ夜も25℃を下回らなくて寝苦しいからなあ。
お友達の三毛ちゃんにもよろしく言っておいて。サチコに会いに行く時は大抵ここを通ると思うから。
8時の開園まであと15分というところで目的地に到達してしまい、時間調整のため日陰でジュースを飲んでいると、向こうにも日陰で休んでいるのがいるではないか!
驚愕の表情。慎重に近寄ったつもりだけど、野良より飼い猫の方が怖がりだったりするんだよね。
開園したばかりの境内にはほかに参拝者の姿はなく、猫だけがコンクリートの床で涼んでいた。
基本的には人懐っこいけどカメラのレンズが苦手で、写真を撮ろうとするとすぐに隠れてしまう。サチコを埋葬してから会う機会が増えたね。
サチコが飲まず食わずになってからたった数日で回復を諦めたのは、ひとえに高齢で衰弱が早かったからということに尽きるが、大好きなサバ缶なら少しは食べたかも知れないし、水分補給にもなったはずと後悔して今でも心がちくちく痛むことがある。あげてみようとは思ったが、缶詰を開けるとどんなにこっそりやってもマコちゃんにバレてしまうし、空っぽの胃袋にそんなものを食べさせたらどうなるか分からないという恐怖もあった。何も口にしてくれない時の焦燥感や無力感は相当なものだったが、旅立つ時は寄り道せずにまっすぐそこへ向かった方が良いのだろうと今は思う。