俺は2月28日が誕生日なので、一つ年を取ったら3月になるという思い込みがあって、2月29日と書くべき書類に3月1日と書いて慌てたりもする。一般的にはオリンピックの開催年イコール閏年なのだろうが、厳密にはそうではないし、俺はそうしたイベントにはまったく興味がないので思考から欠落していた。
ともあれ猫散歩を始めてから三度目の閏年。過去二回はどんな猫に会ったのだろうと思ってページを繰ると、2012年2月29日の記事には雪景色の写真が載っていた。当時は立川の会社に勤めていて、猫散歩は朝の出勤時とお昼休みが中心だった。初めての雪中猫散歩は穴を開けたコンビニ袋でカメラをくるみ、ミツウマ謹製のゴム長靴を履いて、錦町や羽衣町の猫拠点を訪ねて回った。当てにしていた場所はどこももぬけの殻だったが、時間切れ間近になって、アパートの軒下で雪を眺める黒白に偶然会えた(こちら)。あんな大雪の日に猫がいるとは思っていなかったので、見つけた時は嬉しかった。
その4年後となるとすでに今の会社に転職していて、和光の客先勤務を命じられて臍を曲げていたころだ。ごねてごねてごねまくった結果、1年ほどで元の部署に戻れることになり、異動前の最後の夜勤が明けたのが2016年2月29日。西立川〜和光市という通勤経路にもかかわらず、福生まで散歩の足を延ばしたくらいだから、よほど嬉しかったのだろう。印象に残っているのはとある団地で見かけた知り合いのサビだが、今はもうそこには誰もいなくなってしまった。
そして今日は恐らく猫散歩最後の閏年。どこへ行こうか迷ったが、一日だけの休暇ではあまり無茶もできないので、大人しく京王線猫行脚を一コマ進めることにした。ここのところ規定数の3匹を見つけるのに苦労しているが、上北沢〜八幡山には心当たりの猫拠点があった。
散歩開始は8時半前。薄雲が切れたのが幸いしてか、最初の猫はすぐに見つかった。
そろりそろりと近寄ったが、これが限界。一歩前に出たら庭の奥へ逃げてしまった。
しかし、捨てる神あれば拾う神あり。庭にはもう1匹いたのだった。
明日から3月。そろそろこうした光景も見納めだ。長毛にとっては暑い季節がやってくる。
蔦みたいなの、ちょっと邪魔かなと思ったけど、これはこれでまあいいか。
ものすごい迫力。撫でたら御利益がありそうだけど、無理だろうなあ。
今まで見た中でもダントツのエラ。ここまでくると、何というか、官能的。