コロナ禍により臨時休園が長引いたため、某巨大公園では年間パスポート有効期間延長の措置が取られており、7月29日で切れるはずだった俺の年パスも12月17日まで使うことができる。ただ某巨大公園で親しかった係長やスーダラ1号に会うことはもう叶わないし、もう1匹の知り合いも老齢のため個人宅に引き取られ、穏やかな余生を送っていると聞いている。そのほかにも猫は生息しているらしいが、何しろあの公園はディズニーランドの3倍以上、東京ドーム39個分という広さで、闇雲に歩き回っても猫なんか見つかりゃしないのである。今日は夜勤の前に久しぶりに園内を散策してみたが、思い当たる場所はすべて空振りだった。
正午前に家を出て、最初に見かけた猫は武蔵。よその家で転がっていた。
久しぶりにカメラに頭突きをかましたあとは、鳥を狙って塀の上に飛び乗った。こいつは本当に落ち着きがない。
武蔵に食い下がる俺の背後を、黒煙ちゃんちの奥さんがふふふと言いながら通り過ぎて行った。
歩いたコースとしては中神駅~某巨大公園の北側ゲートになるわけだが、散歩中に猫を見かけたのはすべて公園の外。馴染のチビちゃんが道端で日なたぼっこしていた。
なので、日差しを避ける角度で撮ってみた。2012年10月に初めて会ってから9年経つが、母親はすでに他界し、この子自身もだいぶお婆ちゃんになった。
チビちゃんに構ってうだうだやっている様子を、少し離れた場所から眺めているのもいた。
どこかで見た顔だと思ったら、こまこま散歩の農家に住むキジ白にそっくりなのだった。もっともあちらはもう少し湿っぽい顔つきだけれど。
広い公園を通り抜けて、次の猫に遭遇したのは1時間10分後。日が傾いて帰途につく茶トラ白。
先月初めにも見かけた茶トラ白は敷地の奥へと消えていった。今年の某巨大公園の紅葉は色づくのがとても早かったらしいが、気象条件によるものか、色彩的にはぱっとしないように思えた。