久しぶりに強い雨に降られたので仕事帰りの散歩はお休みした。こんな天気でも猫はいるが、それを探していたら全身ずぶ濡れになるくらいの雨だった。多摩センターのVie De Franceでお昼のパンを買い、聖蹟桜ヶ丘経由で帰ってきたものの、雨が強すぎて分倍河原から自宅まで自転車に乗ることも憚られた。ちょうど郷土の森総合体育館行きのバスが出るところだったので、最寄りのバス停まで乗せてもらったが、そこから自宅まで5分歩いただけでもかなり濡れた。明日は自転車を取りに行くだけのささやかな散歩になる見込み。
今日紹介するのは今月5日の朝の散歩で見かけた子たち。この日は所用のため朝から平山へ出かけて、最終的には府中のいきなりステーキで肉塊を食ってお昼すぎに帰ってきた。用事の合間を縫って散歩したのは平山城址公園(という名の駅)〜長沼〜平山城址公園で、浅川の左岸右岸を行って戻るこの環状コースはとても眺望が良く、天気が良ければ富士山がはっきりと望める。最初の猫を見つけたのはいわゆる沖積平野の農地で、この周辺は「暴れん坊将軍」の伝説の彗星回で隕石が落下した場所としても知られている(いない)。
猫は日なたで気持ち良さそうに目を閉じていた。
誰かと思ったら近所に住むキジトラファミリーの母だった。出先で見かけるのは初めてかも。
出先の猫というのは緊張状態にあるようで、いつもなら近寄ってくるのに逃げてしまった。自宅で待っていれば戻ってくるかなと思い、少し離れた場所で張り込んでいると、家の中からこちらを見つめているのがいた。
あれは先月も見かけたベンガル。ここでしか見たことのない血統種なので、野外の自然光下で観察してみたいところだが、恐らく外には出していないだろうからこれが精一杯。同じアグチパターンの毛色を纏っているのに、模様がちょっと違うだけで、キジトラ母とはずいぶん扱いが違うものだ。
ちなみにベンガルというのは野生のベンガルヤマネコとイエネコを人為的に交配して発生させた血統種で、ロゼットやマーブルと呼ばれる特徴的な斑点模様は、イエネコのクラシックタビー遺伝子が変異したものと考えられている。我が国固有のツシマヤマネコやイリオモテヤマネコもベンガルヤマネコの亜種であり、今の時代にそれらを勝手に交配などしたら怒られそうなものだが、ベンガルが作出された1970年代はそういうことが許されたのだろう。
……などとしばらく想像を巡らせていたが、一向にキジトラ母が戻ってこないので、通りそうな路地へ迎えに行ってみた。
背後には長毛キジトラもいた。この辺りは先月来た時と同じメンバー構成。
ベンガルを含むキジ猫たちの次に見かけたのは若い茶トラ白。民家の敷地に侵入しようとしていたので、お声がけさせてもらった。
6:40に散歩をスタートして1時間半経過。日が高くなってくると、猫も見えるところに出てきて寛ぎ始めた。
一方こちらは山岳住宅地の北斜面。先ほどまでの沖積平野と違い、地面に日が差すにはまだ当分かかるので、猫は高みに上っている。
この子はいつものちょん突き三毛さん。呼んだら下りてきてくれた。
毛繕いの合間に目線をくれたけど、眩しくてこれが精一杯。ちなみに真っ黒でも顔見知りと分かるのは、左目に子猫時代からの炎症が残っているから。
よくよく見ると手前にも黒が1匹。こちらはうたた寝しているようだ。
この子はいつも魚屋の魚を狙っている三毛。今日はお休みみたいだよ。
魚屋はシャッターを閉じたままだし、怪しいおっさんはカメラを向けてくるし、今日はツイていないわねえといった顔つき。この直後、踵を返して敷地の奥へ逃げていった。