ブアイソーズの軍手さんはやはり死亡していた。広いウッドデッキの床下の奥に横たわっていたそうで、行方をくらませてから2~3日はそこでじっとしていたものと思われる。昨夜遅くに発見を知らせるメールが届いていたが俺がそれに気づいたのは朝になってからで、息絶えたのは恐らく一昨日(俺が訪問した翌日)ごろだろうと書かれていた。ブアイソーズという所属グループ名から察せられるように、まったく懐く兆しのない子だったが、ブアイソーズの中では最も長い付き合いなので顔ぐらいは覚えられていたはずだ。会えても逃げられることが多く、カッコ良く撮れた写真というのも少ないが、これなんかは割といい方かと思う。亡骸はほかの仲間たちが眠る家の畑に埋葬するとのこと。
散歩の方は芳しくなく、自転車で15kmも走ってカメラに収まったのは3匹。日差しがなかったのでもう少し行けると思っていたが、今日はなぜかタイミングが悪くて、お昼寝中のを何匹もスルーする羽目になった。
でもまあ久しぶりに中神の泥棒鉢割れに会えたからチャラかな。
近寄る素振りを見せると逃げてしまうので、最初はただの通行人と見せかけつつ、やおら振り向いてシャッターを切るという技が必要な子。
ちょうど1年ぶりなので、前回も花壇に似たようなお花が咲いていた。飼い主の婆さんも元気にしているのだろう。
年のせいか衰えが目立つようになった。涼しい日を狙ってまた来るから、ちゃんと食べて休んでね。
「もう行くの」というような顔でずっとこちらを見つめている。ああされると後ろ髪を引かれて立ち去りがたい。
最後に立ち寄ったのはゆっくり邸。見える範囲には馴染の白がいた。
この子はFIV(猫免疫不全ウイルス)のキャリアだそうで、家の中には入れてもらえず紐で繋がれているけど、ここではいちばん元気で長生きしているのだから人生って分からない。初めて会ったのは2014年10月のことだった。