紫陽花の季節になったら会いに行こうと思っていたキジ白3号を昨日の朝訪ねてきた。昨日は夏至でもあって、以前ならこういう日は極力外さずに散歩して猫を探していたものだが、今はそれほどの情熱はないし、サチコが死んでからはなおさら気力が萎えている。加えて今の季節は気温の上がり方が早く、頑張って早起きしても8時ごろには暑くなって死ぬし、街の猫も減っていて、短い時間で探し出せるほどの生息密度ではなくなっている。情熱が湧かないのは俺自身の体力や気力だけでなく、前向きに取り組む要素が減ってきているのも理由の一つだ。
とはいっても古馴染の近況は気になる。サチコが死んで2週間経ったが、暑い日なのに廊下で伸びていないことを不思議に感じたり、夜風で猫ドアが開けば布団にサチコ分のスペースを空けてしまうのは、22年という期間があまりにも長かったからだ。それと同じように、今月で17年目になるキジ白3号などは、一緒に暮らしたことこそないものの、旧々々居の周囲で舌を鳴らせば駆け寄ってくるのが当たり前の存在で、そうじゃなくなることがとても怖いのである。
5時半前に家を出て黒煙邸に差しかかると門前の紫陽花が咲いていた。次にサチコと散歩した時は、あの花と一緒に写真を撮ろうと思っていたが、果たせなかった。
黒煙ちゃんちの黒白は俺の姿を見ただけで隠れてしまう。サチコとも面識はなかった。
キジ白3号は紫陽花の前でスタンバイ完了。この子もだいぶ老化が進んでいて、最近は舌を鳴らしても気づいてもらえないことが増えてきたが、視界に入れば駆け寄ってきてくれる。
しかし木漏れ日まで避けるのはムズカシイ。この子はカメラも苦手だしね。
毎年この時期に紫陽花と一緒の写真を撮っていた民家は去年の夏ごろ取り壊され、今も更地のままになっている。さっきの場所にまだ少し咲いていて良かった。2014年からの写真集はこちら。
今日も八王子で36.6℃という酷暑の日だったが、早朝6時台はまだ平和。
その後しばらく猫影が絶え、次に見かけたのは河川敷の広大な原っぱ。3匹の猫がじゃれ合って遊んでいた。
3匹とも記憶に残っている顔だが、何しろ長く通っている場所なので、過去の記事から探し出すのは至難の業。軽く検索したところでは、手前の黒白は2019年4月、奥のキジ白は同じ年の台風19号の直後、冠水したねぐらを前に途方に暮れている姿を見かけている(こちら)。
そしていちばん臆病なキジ白は遅くとも2017年9月にはこの木立で会っている。多くの猫が流れ着き去っていくこの場所で、8年も無事で暮らしているなんて、君はよほど運がいいんだね。
その後再び猫影は絶え、踊り子さんや福サビ1号の家を通りすぎてさらに進む。先月中旬と重複するコースな入ってややダレていたが、人懐っこいクリーム白がいてくれてラッキー。
毛並みも体格もいいクリーム白。マコちゃんもこのぐらい太ってくれればなー。
顔見知りなので油断していたが、懐いていないことを忘れていて、一歩前に出たら一目散に逃げてしまった。散歩を終えて帰宅したあとはスーパー頭痛に見舞われて、ようやく記事を書けるまでに回復したと思ったら日曜日が終わろうとしていた。マコちゃんの通院にも床屋にも行けなかった……。