ここのところ便秘がひどくて、何を食べても美味しく感じないし飲み込む気力も湧いてこない。我が家のほかのメンバー(猫を含む)はすこぶる快便なのに、俺だけが仲間外れのように超絶便秘なのはなぜなのか。老齢のサチコなどは排便する体力をなくしたら命にかかわるので、お通じのあった日はカレンダーに印をつけているくらいだが、むしろ今それが必要なのは俺なのかも知れない。
便秘は散歩の足取りも重くする。今日は最近姿を見ないチャッピーのことが気になって、武蔵溝ノ口から久地まで歩くつもりでいたが、途中でヘタレて久地どころか黒白の住む猫マンションにもたどり着けなかった。ただ、ここら一帯は猫の巣窟なので、それでも淋しい結果で終わるようなことはなく、撮った写真は一度に載せられる最大の29点にもなった。いずれこのルートは休暇の時にでも踏破するつもりだが、上手く行けば連載3回分ぐらいになるかも知れない。
分倍河原から南武線快速に乗り、スタート地点の武蔵溝ノ口に到着したのは12:18。朝から日差しが強く、最高気温は27℃が予想されていたが、蓋を開けてみると長袖のワイシャツがちょうどいい感じ。結果的には25.1℃で夏日にはなったものの、10月下旬になろうという時期なのでさほど暑さは感じなかった。駅前の三毛も日なたで温まっている。
ここを訪ねた時はほぼ100%の確率で遭遇する子。見かけるのは8月18日以来で、その日の最高気温は34.9℃だったからだいぶ楽になった。
この子は暗渠のほとりに建つ古い農家を根城にしていて、てっきりそこで飼われているものと思っていたら、どうやらこの家はずいぶん前から空き家になっていたようだ。今日訪ねて行ったら生垣に張り紙が掛けてあり、それによると三毛は家の所有者の厚意でここに住まわせてもらい、長い間近所の人々に見守られてきたとのこと。ところが近々この一帯が再開発されることになり、この家も年内に取り壊すことが決まったので、この子も里親を募集することになった。幸いなことにいくつか打診があるとのことで行き先は決まるものと思うが、それより感心したのはこの子が様々な呼び名を持っているということ。張り紙によれば「タマ」「ミミ」「シロ」「ニン」「ホタテ」「ミケ」という少なくとも六つの名前があるそうで、ほかにも俺のような人間が勝手に仮名で呼んだりもするから、実際にはもっと多くの名前が存在する可能性もある。
遅くとも来月中旬までには保護されるようで、去年9月に知り合ったこの子に会えるのも今日が最後かも知れない。お婆ちゃん、末永くお元気で。動画はこちら。
名残を惜しんでしばらく三毛を撫でくり回したのち、さらに20分あまり歩いて峠越えの最高地点を通過。眼下に広がる住宅街に猫が紛れ込んでいるのが分かるかな。
急坂を転げ落ちるように現場へ急行すると、さっきと同じ場所に腰を下ろしたまま、ぽかんとした表情でこちらを眺めていた。ここまでの直線距離は50m、標高差は15mもあるんだから猫の聴力はさすが。
さっきまで寝ていたようだけど、敷石を踏む音ですぐにバレちゃった。
このお寺で猫を見かけるのは三度目だと思う。この子は二度目の先月にも会った子。
猫峠の下り坂で最初に出くわしたのはサビ。夏の間はみんな車の下でとぐろを巻いていたけど(一例)、ここへ来てようやく出歩くようになったようだ。
さらに少し下りると民家の玄関先に黒。……のように見えるけど、実はこの写真には全部で4匹写っているのだ!
まさか自分に矛先が向くとは思っていなかったという表情。地面の黒よりほっそりしていて女の子らしい佇まい。
「ここにもいますよー。もう1匹は待ち切れなくて行っちゃったよー」
逃げられるかと思ったら意外に友好的。このあとさらに近寄ってきたので、お礼に美味しいカリカリを一握りプレゼントした。
こちらに気づいて飛び出してきたのは今月1日以来の揺れる想い。元気だったかー。
最近よく会うようになってすっかり懐いてしまい、しゃがむとすぐに近寄ってくるので写真は撮りにくい。嬉しいけど少しそこで止まっててー。
なかなか後ろを取らせてくれないので、可愛らしいボブテイルや鈴なりのキンタマを撮影するのも至難の業。これは足音を忍ばせて寝込みを狙った方がいいかも知れない。相方の三毛は不在のようだった。