2週間ほど前、八王子市役所近くの河川敷に熊が出たというので大きなニュースになったが、熊ではなく猪だろうという説もあってはっきりしない。俺の散歩エリアでは相原駅の近くに「イノシシ出没注意」の看板があって、一応そのような心構えで歩いているが、熊が出るとなるとまた少し話が違ってくる。猪が追いかけてくるスピードは45~50km/h、熊は50~60km/hだから水平に逃げたのではどちらもすぐに追いつかれるが、猪の場合は垂直方向へ逃げれば何とかなるからだ。例えばその辺に止めてある車の上に登れば猪は追ってこられず、地団駄を踏んで頭突きするぐらいが関の山だ。車は破壊されるだろうが死ぬよりはマシだ。ところが熊は垂直移動が得意なので車どころか電柱ぐらいは難なく登ってくるし、しかもそのスピードが恐ろしく速いのである。ちなみに電柱の場合、防犯上の理由から地上1.8m以下には足場ボルトを打っていないものが多く、普通の人が登ろうとしてもまず無理。八王子のような都市部なら車の下にでも潜り込んだ方がいいだろう(無理か)。
今日の猫関係業務はそんな野性味あふれる街・八王子は高尾からスタート。唯一無二の猫拠点が駅から遠くてなかなか行けなかった場所だが、シェアサイクルなら何の問題もないことに気づき、西八王子まで11.1kmの道のりを1時間50分かけて走破した。
高尾駅を出発してから30分後、縄張りを移動中と思しき黒白に行き会った。
とはいえ、さすがに敷地からは出てこない。びっくりさせてごめんよ。
団地の敷地は冬枯れ模様。誰もいない駐車場で猫がぽつねんとしている。
ここでカラーポイントを見かけるのはずいぶん久しぶり。6年前に会ったあの子かなと思ったけどさすがに違ってた。血縁関係者かしら。
怪しい者ではござんせん。何ならポイントさんと一緒にモデルになっておくんなさい。
黒猫のサイアミーズ遺伝子が劣性に変異すると、後方に控えているシールポイントに変わるという良いサンプル(黒はC-、シールポイントはcscs)。毛色はまるで違うけど2匹は姉妹かも。
黒とポイントのさらに先、縄張りの異変を察したのがもう1匹いた。
鉢割れの茶トラ白は顔見知り。見かけるのは4月初旬以来の8ヶ月半ぶり。
この辺りの猫の中ではいちばん人懐っこいはずだけど、会う頻度が低すぎて、未だに指挨拶もできていないんだよなあ。
今日は日差しの割に気温が上がらず、最高でも9.1℃止まりと寒い日だった。馴染のキジ白も庇の上で体を温めている。
2017年1月に初めて会った子で、冬になるとここでお昼寝している姿をたまに見かける。基本的にいつも眠そうにしている子。
民家の敷地に佇むキジ白を発見。……のように見えて、ほかにももう1匹写っている。
この辺りには昔から大白斑の猫が多く、猫が少なくなった今もなお当時の名残を残す貴重な存在——そう記事を書きながらふと思い立って、念のため過去の記録を調べたら、10年以上前の2013年6月2日、初めてこの街を訪れた時に会っていたことが分かった。当時はまだ幼さが残っていて顔つきでは思い出せなかった。よくぞご無事で大きくなられて。
こちらは先月も同じ場所で見かけたばかり。あまり近寄りすぎると逃げられることを前回学習したので、少し離れたところで最後の写真を撮った。