昨日は久しぶりに少し強めの偏頭痛があり、夜勤明けの散歩は頑張って4.2kmほど歩いたものの、帰宅してから動けなくなって今朝まで布団で丸くなっていた。可愛い猫たちにも会ったので早く紹介したいのは山々だが、当日中に載せられなかった写真は時系列順にしているので、まずは今月15日〜16日、悪天候を突いて出かけた伊豆諸島猫旅の残りを紹介することになる。伊豆諸島といっても今回散歩できたのは大島だけで、いちばんの目的だった御蔵島や再訪したかった三宅島は暴風雨のため断念。そもそも海の荒れる冬は船が当てにならないので、すべての移動を空路に頼ることにしていたが、2日目に乗る便(御蔵島〜三宅島、三宅島〜調布)の片方でも欠航すれば離島に閉じ込められることになり、17日の夜勤に出ることも絶望的なので、大島に着いた段階で諦めたわけである。もし御蔵島に行けたとしても猫を探すどころではなかっただろうから、その点では宿を予約する時に島の生き物を観察したいという目的を伝えておいて良かったと思う。双方が納得する形で宿泊契約を解除できたからだ。
大島空港に降り立ってすぐに御蔵島を諦めた俺は、当初そのまま岡田港14:35発のジェット船で東京へとんぼ返りするつもりだったが、翌日の天気予報に晴れマークが出ていることに気づいて予定を変更し、元町港にほど近い宿に飛び込んだのは前回の記事に書いた通り。翌16日は雨こそ上がっていたものの風は10〜18m/sほどかなり強く、カメラを構えて立っていると風に煽られて写真がブレるほどだった。
朝の元町を1時間半ほど歩いたあと、港近くで借りたスクーターに跨がり、大島最南端の波浮地区へ向かったのは9時すぎ。途中いくつかの集落に立ち寄ったものの差木地で1匹見つけたくらいで振るわず、目的地の波浮で散歩を始めたころには再び雨が降り始めていた。
ツイてない時ってこんなもの。大島を訪れるのは二度目だが、前回は1990年の夏、課会旅行の幹事としておっさん連中を15人ほど引き連れて来ただけで、自分が楽しむような余裕はなかった。最初で最後になるであろう波浮の地でせめて猫1匹と念じつつ、15分ほどうろうろしていると、高みから睨め付ける三毛の存在に気づいた。願いは唐突に叶った。
特徴的な瓦屋根も入れてみる。屋根には詳しくないので受け売りだけど、赤茶けた棟瓦は輪熨斗瓦と呼ばれるもので、大海原の穏やかな波を表現しているのだそう。
屋根から飛び降りて走り去った三毛を目で追うと、地面にもよく似たのがちんまりしていた。
波浮で2匹の三毛に遭遇したあとは雨が強まってどうにもならなくなり、大島一周を諦めてスクーターをかっ飛ばし、30分ほどで元町へ舞い戻ると今度は日が差している。今回の猫旅は天気に翻弄されっ放しでへとへとだー。
屁っぴり腰のポイントさんを宥めてもう1枚。背後の大きな水溜まりは昨夜の大雨の名残。
スクーターを返却したらあとは帰るだけとなり、元町港13:10発のバスで岡田港へ。帰りの船は14:30発の大型客船「さるびあ丸」で、この日は土曜日ダイヤで横浜に寄港するので、横浜大桟橋からみなとみらい線で帰ることにしている。このままバスに乗っていても岡田港には20分ほどで着いてしまい、出港までぼけっと待つのもイヤなので、少し手前で途中下車して岡田港まで歩いてみることにした。この辺りは昨日(15日)、大雨の中を歩き回って1匹だけ見つけた場所で、天気さえ良ければもう少し会えそうな気がしていた。
ほら、やっぱり!
気配を察して目を覚ました。黒白というより鉢割れブラックスモーク白かな。
2,300人を擁する元町に比べると岡田の集落は小さく、人口は730人ほどで地形的にも険しいが、相模湾を向いている岡田港の海面は元町港よりも格段に穏やかだ。漁船の出入りも多いものと思われ、猫たちが暮らしやすいのはむしろこちらなのかも知れない。
縄張りを嗅ぎ回りつつ、背中を撫でると気持ち良さそうに転がる。動画はこちら。
これは奇遇! 昨日の雨の散歩で唯一カメラに収まったキジ白だった。あの時は寝起き顔だったけど、帰る前にしゃんとしているところを撮れて良かった。
大島だけで終わった伊豆諸島猫旅パート3はこれでおしまい。今回断念した御蔵島は海が穏やかになる来年3月以降にまた挑戦したいと思っているが、来年前半はいくつもの猫旅を予定しており、御蔵島を差し込む余裕はしばらくないかも知れない。特に来年は小笠原航路の1泊折り返し設定(1泊4日)が5月の2回しかなく、本気で東京都の自治体をやっつけるなら先にそちらを旅した方がいいようにも思う。何しろ通常の3泊6日はなかなか休暇を取りにくいし、0泊3日(現地滞在4時間半)ではバクチすぎて猫を見つけられなかった時に立ち直れない。最後まで残ったのが難関の御蔵島村と小笠原村というのは順当というべきか(シリーズはさらに続く)。