てっきり9連休の夏休みのつもりでいたら、勤務シフト組成上の都合で10月1日もお休みとなり、当初5連休だった休暇が倍の10連休になった。長い休みが嬉しいかと言えばこれが微妙で、出勤日が近づいてきた時の憂鬱を想像すると今から憂鬱になる。つまり憂鬱が前倒しになるので、10日間の休暇中はもちろん休暇前からすでに憂鬱で、突き詰めれば結局のところ、生まれた時から憂鬱ということになる。今はとても辛い。
10連休の最初の3日間は台湾へ出かけてきた。毎年冬の恒例となった猫旅と違い、今回は季節的にまだ暑いので、グルメや名所巡りなど普通に観光するつもりだったが、帰ってきてみると猫の写真が136枚。晴れた日中でもなければ街なかに猫はいるし、ましてや朝や夕方となるとその数は日本の比ではない。見つけるたびに足を止めてカメラを向けた結果、5回に分けて載せなければならない数になった。なお、2日目(23日)は偏頭痛が悪化したのと、よく晴れて暑かったので、猫の写真はあまりない。
初日(22日)の朝は7時ちょうどに家を出た。成田から乗る飛行機は13:00の出発だったが、出かけるついでに成田市内を散歩しようと思い立ち、3時間ほど早く出発したのだった。日勤の朝より外は明るくなっていて、近所のはっちゃんが家の前に佇立していた。
その黒煙ちゃんは朝から忙しそう。この日も俺には見えないものを睨みつけていた。
京王線から都営新宿線に入り、馬喰横山〜馬喰町で成田空港行き快速に乗り換え。2時間ちょいかかって成田に着いたのは9:24だった。思っていたより天気が良くて気温も高く、ややげんなりして歩いていると、猫はすでに日陰でお昼寝を始めていた。
さっきの三毛はキジ三毛で、こちらの三毛は黒三毛。これらの違いはアグチ遺伝子の優劣で、優性のA-なら前者、劣性のaaでは後者となる。
往来の多い路地から少し引っ込んだ、猫が休むにはちょうどいい場所。
こないだの台風15号では交通機関の運休が相次いで、成田空港で1万人以上が足止めを食って夜明かししたそうだ。とはいえ報道されていたような陸の孤島などではまったくなく、頑張って2時間も歩けば成田市街まで来られるし、当日の夕方には京成成田から上野までの電車が動いていたので、そのまま都心にも出られた。じゃないにしても成田市街には旅館もあればレストランもあるし猫もいる。すし詰めの空港で施しを待つより数段マシだと思うんだが、大の大人が1万人もいて、そのように考える人はいなかったのだろうか。
成田で見かけた最後の猫は住宅街の黒白。駅の周囲を軽く探すだけのつもりだったのに、1時間50分かけて6.5kmも歩いてしまった。
そうだ、俺はこれから外国へ行くのだったと、疲れた足を引きずって成田駅に戻り、1駅だけ電車に乗って空港第2ビル駅へ。成田から出国することはほとんどないため、多少戸惑いつつも、13時には予定通り機上の人となり、台中国際空港には15:50(日本時間16:50)の到着。ノーウェイトでそのまま黄色いタクシーに乗り、最寄りの清水駅に到着したのは日の傾いた16:20だった。
そしてこちらが最初の台湾猫。隣の沙鹿駅まで歩いていると、20分ほどで遭遇。
いつも羽田から朝早い便に乗るので、同じ日に二カ国の猫に会うというのが何となく新鮮。
ここにはほかにもたくさんの猫がいたが、野良犬が吠えてしまってダメだった。明日はこの2匹から紹介する予定。