吉祥寺の吹奏楽団で活動していた20年あまりは、音楽も一生懸命やったがとにかく酒の量がすごかった。過去の様々な伝説は割愛するが、あれほど爽やかに大量の酒を飲む人たちを俺はほかに知らない。
でも今はほとんど飲まなくなった。2010年ごろから偏頭痛が起きるようになり、症状が二日酔いと酷似していたので最初は酒の飲みすぎだと思っていたが、まったく飲んでいない日でも痛くなるので、酒が原因ではないと分かった。とはいえ引き金にはなっている気がして、怖くて飲めなくなったんである。
今は2~3ヶ月に一度、思い出したように小さな缶を飲むぐらいだが、昨日の夜勤明けにその一度をやったら、やっぱり頭が痛くなって動けなくなった。ブログを更新することも朝の散歩もできず、今は職場の机に向かって呆然としているところだ。
……まあそんなことはどうでもいいんだが、今日は南武線猫行脚の矢川~西国立の後編を(前編はこちら)。
ブアイソーズやその近隣の猫たちに会ったあと、塀の上の三毛を見つけるまでが前回。真正面から一枚撮らせてもらって、辞去する前に敷地の中を覗いてみたら、ほかにもたくさんいた。
「お前、お腹空いてそうな顔をしているな。可哀想だから食べてもいいけど、最後に並んでくれよな」
やや予想外の場所で見つけた猫民家の猫たちはみんな人懐っこくて、わらわら寄ってきたりもしたんだが、カメラは苦手なようで近接撮影は不可。続いて遭遇したのはフェンスの上の三毛。
甲州街道を渡って河岸段丘を下りると、そこには幾筋もの疎水が流れ、周囲には圃場が広がっている。お気に入りの散歩コースに建つ民家の敷地で2匹の猫が寛いでいた。
白は人懐っこい子。でもこの日は疎水の向こうでにゃあにゃあ鳴くばかり。
薪がたくさん積まれていて冬仕度は万全のようだ。ちなみにこの家は最近まで谷保だったが、住居表示施行に伴い今年6月から谷保ではなくなった。
さらに南下。ここまで来ると駅からだいぶ遠いので、今までほとんど歩いたことはなく、猫を見つけるのも初めて。
はじめましての白猫君。しばらくこちらを凝視したあと、茂みに身を隠してしまった。
国立市の南端で猫を見つけたあと、今度は北向きに方向を変えて西国立駅へ向かった。すでにたくさんの猫に会って満足していたところ、市境を越えて立川市に入って間もなく、民家の敷地からこちらを眺めるキジトラ発見。
アップを撮ろうとしたら車の下に逃げてしまい、10分ほどして戻ったら同じところにいてまた逃げられて、三たび戻ったら同じところにいてやっと撮影に成功した写真。このような冗長な人生が俺は好きだ。
行き止まりの路地にいたのはとても久しぶりなオッドアイ。去年の7月に会ったきりだったから、いなくなっちゃったと思っていた。元気そうで何より。
とてもたくさんの猫に会ったので、もう充分と思って駅に向かっていると、視界の隅に茶色い影を認めた。あれは怒りんぼ路地の電器屋の猫だ。
2年ぐらい前にも同じ場所にいたのを覚えてる。猫は高いところが好きだから、うちの2匹も屋根に登らせてやりたいけど、隣の屋根を伝って地面に降りられるから出せないんだよなー。
この路地は最終回の時にまた通るつもり。天気が良ければ今度の週末にでも半日ぐらいかけて顔見知りの猫たちのもとを訪ねようと思っている。