俺の家族の血液型は全員O型だ。両親ともにO型だから、その子供は当然みんなO型で、それ以外だったら大騒ぎになることぐらい中学生でも知っている。親の遺伝子型から子の遺伝子型を求めることはたやすい。
しかし、その逆はとても面倒だ。「O型の子供」という条件だけだと、親の血液型はA型、B型、O型いずれの可能性もある。この条件で確実に言えるのは「両親はAB型ではない」ということだけだ。
多くの組み合わせがある猫の毛色はもっと大変だ。街で見かけた子猫の毛色から親猫の毛色を想像するのは楽しいが、それだけだと答えは限りなく「全部」になってしまう。子猫はたいてい複数いるし、側には母猫がいることが多いから、絞り込む材料にはなるが、それでもほとんどの場合、組み合わせが多すぎて途中で放棄することになる。
今日最初に会った猫は、それを踏まえて観察してみる。
自宅からほど近い、とある猫駐車場。引っ越してきてから時々見かける2匹の猫がいた。
こちらは灰白。この子たちはそう臆病ではなく、慎重にやればそれなりに近寄れるが、指で挨拶するにはまだ時期尚早のようだ。
家族かどうか分からないが、もしそうだとしたら、毛色の組み合わせとしては割と珍しい。麦わらが母(ww Oo A- B- C- ii D- ss)、灰白が息子(ww oY aa B- C- * dd S-)と仮定して、父の毛色として考えられるのは何だろうか。
長くなるので結論だけ書くと、白、黒、灰、茶、クリーム、キジ、サバ(青、銀、青銀)、およびそれらのカラーポイント、白斑ありなしなどなど。「などなど」と書くのはキリがないからで、シナモンやフォーンの可能性もあるし、まだらかも知れない。もっとマイナーな遺伝子が作用して、アプリコットとかトープということもなくはない。このように、世代を遡って毛色を推測するのは面倒で、あまり意味のない作業だということを改めて学んだ。
それじゃ俺は疲れたからもう行くよ。
20日から3連続夜勤なので体は実際疲れ気味。散歩コースも自宅の近くをぶらぶらするだけに留めるつもりで歩いていると、次の猫に遭遇。民家の玄関先でちょこんとしていた。
鈴をぶら下げた大きなキジトラ。逃げ切りはしなかったが、不審者を見る目でこちらを睨んでいた。
いつもの猫民家。ケモノチックなキジ白は不在で、代わりに長毛三毛がお昼寝していた。
割と機嫌はいいみたいだけど、見てるだけで寄ってはこない。それじゃあこっちから行っちゃおうかなー。
行ってしまった。せっかく縮んだと思った心の距離がまた伸びてしまった……。
トラ子さん以降は不調で、軽い散歩のつもりが立川まで歩いてしまった。茶猫タウン北で2匹の猫発見。
カメラに気づいて目を覚ました黒白。臆病な子なので、これだけ近寄れることはあまりない。
三毛は呆れている感じ。君たちにそういう目で見られるのはもう慣れっこだよ。