沖縄本島を通過した台風10号は、上海へ向けて一直線に進んでいて、本土には見向きもしない。太平洋高気圧は日本列島を覆ったまま動かず、この高温状態は恐らく来週末まで続くのではないだろうか。東京は安定したいい天気が続いていて、今日も体温並みに上がった気温の中、猫の姿を求めて彷徨うことになった。散歩コースに選んだ八王子の歓楽街は人出が多く、そんな中、東南アジアや南アジア系と思しき通行人が死にそうな顔つきで歩いているのを見ると、日本もいよいよ暑くなったのだなと感無量になったりもした。やっぱり気のせいじゃなかったんだ!
今日は猫ヶ丘のキジ白からスタート。最高気温36.1℃を記録した直後に遭遇。
平山城址公園から京王八王子までは3駅に過ぎないが、歓楽街までは10分ほど歩かなければならず、それが今日の第一関門だった。途中2回の小休止を挟んで、柳の花街で最初の猫に遭遇したのは13:20。
「気温が高いのはまだいいけど、地面が熱くて出歩けないのが困るんだよな」
最後の1匹は駅近くのカラーポイント。ほかに少なくとも3匹の鳴き声が聞こえたが、見つけられたのはこいつだけだった。
ちなみにカラーポイントを発現するC遺伝子は、基本的に体全体の毛色を白く上書きするが、体温の低い部位はその仕組みがうまく働かないため、鼻先や耳朶、四肢の先端などに元の毛色が濃く残る。高温の続く今夏などは、末端の体温も上がりやすいだろうから、茶色い部分がいつもより薄くなっているはずだ。例えば2016年の暮れに撮った写真はこんな感じで、今日よりわずかに濃いように思える。カラーポイントは劣性遺伝で、6つある対立遺伝子のうち、最劣性遺伝子がホモ接合体になると、アルビノを発現する。
猫好き同士の時候の挨拶で、「シャム猫が薄くなる季節となりました」なんてやったらお洒落かもね。