もう10月になろうというのに、この気温と湿度の高さは何だろう。10連休最後のお出かけ先は、彼岸花のシーズンを迎えた埼玉県日高市を選んだが、最寄りの所沢アメダスで観測された最高気温は30℃。朝の湿度は85〜90%を維持していた。いつものように西武池袋線の高麗からJR八高線の高麗川まで歩いてみたが、秋らしい爽やかさを感じることはまったくなく、べっとりと肌にまとわりつく湿気がひたすら不快で、日の高くなった9時以降は外にいることすら苦痛になった。涼しければ帰りしなに拝島か西立川にも寄ろうと思っていたが、とてもそんな気にはなれなかった。
こんな日でも馴染の猫たちと戯れられたのは、いくぶん涼しい朝のうちに散歩をスタートしたから。そのためには朝4時半に起きなければならず、帰りの電車では珍しく寝過ごしそうにもなった。
逆光の丘に彼岸花の群生と猫。
元々こいつはここから400mほど離れた猫民家で暮らしていた(2015年6月の様子)。オスならそれくらい移動することは珍しくないが、400mというのはあくまで直線距離で、あちらとこちらを行き来するには高麗川の道路橋を渡らなければならない。現在あちらで見かけることはまったくないので、完全にヤサを変えたのだと思う。
時刻は7:10。日の出時刻が遅くなってきて、この時間でもまだこんなに影が長い。撮影しにくい光だが、日が高くなると蒸し暑くなるし、何よりこの季節は彼岸花目当ての見物客がわんさかやってくる。ちゃっちゃっと写真を撮って、猫を撫でて、可及的速やかに次へ向かわなければならない。
あの子も馴染の茶トラ白。桜の季節はいつもモデルになってくれる。
……しかしその後、通りかかった散歩の犬に驚いて、自宅の敷地に引っ込んでしまった。
長毛二毛はそのくらいのことでは動じない。道路の真ん中を占拠している。
そうこうしているうちに通行人が増えてきて、猫たちの路地は慌ただしくなってきた。俺もそろそろ次行かなきゃ。