3日前、奥多摩猫集落で出会った黒は、生後半年ほどの子猫だったにもかかわらず、咬合力がものすごくて、「クロちゃーん」と舐めてかかって差し出した手のひらに、直径3mmほどの穴を開けてくれた。その場ですぐに流水洗浄したものの、2~3時間のうちに痛みと腫れがひどくなり、帰宅してから近所の整形外科に行って診てもらったところ、咬創を中心に炎症が起きているとのことで、破傷風トキソイド0.5mLを筋注の上、7日分の抗生物質を処方された。それから二晩は微熱と全身の倦怠感があり、同時に偏頭痛まで起きたためかなり辛かったが、昨日の午後になってようやく軽快し、今日は通常通り夜勤の勤務に就いている。手の腫れと痛みはわずかに残っているが、もう気になるレベルではない。
それにしても、今まで数多の猫にざっくりやられても平気だった俺を、いともたやすく感染させるとは、あいつはなかなか見どころのある子猫だ。爪で引っかかれるよりも、牙で咬まれる方がより深刻な結果に陥りやすいそうだ。動物種別では、犬咬傷は皮膚欠損創、猫咬傷は刺創となる症例が多いそうで、刺創の場合は表面を水で流しても効果が薄く、洗浄するなら切開が必要とのこと。俺は破傷風の予防接種が施行される前の世代なので、この機会に破傷風トキソイドをあと1~2回接種しておこうと思っている。
今日はJRのみどりの窓口に用があり、散歩のついでに立ち寄って、今月末の猫温泉旅行の切符を発券してもらった。肝腎の猫の方は芳しくなく、近所の黒煙ちゃんのほかは、花街の置屋で2匹見かけただけだった。
その黒煙ちゃんは鋭い視線でハトを狙っている。
そして再び監視態勢に入った。転がってくれたのはサービスだったみたい。
花街の置屋の隣はコインパーキングだったが、今年2月ごろから公共施設の新築工事が始まり、今月3日にオープンした。時系列で写真を紹介すると、着工前(2019年5月)、工事中(2020年4月)、そしてオープン3週間後の今日ということになるが、猫たちがまったく影響を受けていないところがこの街らしい。
この2匹は今いちフレンドリーじゃないんだよな。どんどん奥へ行っちゃう。
人懐っこい方の黒か三毛姐さんの登場を待ってみたものの、これ以上は誰も現れず、今日の散歩はお開きとなった。