今日は7ヶ月ぶりに奥多摩の猫たちの許へ出かけてきた。前回訪れたのは3月13日で、この日は「改正新型インフルエンザ対策特別措置法」が成立し、翌14日に施行されたといような時期だ。人々の間にはコロナはヤバいという認識が広がっており、すでにマスクの買い占めも起きていた。どこかへ出かけることに後ろめたさを感じるほどではなかったが、離島や山間の集落など、よそと隔絶された場所(たいてい高齢者が多い)へ行くのは微妙だった。それでも敢えて行ったのは、この3日前の3月10日、去年の台風19号で通行止めになっていた集落への街道が、5ヶ月ぶりに復旧したからだ。現地で俺が会うのは猫であって人ではないし、怖がらせたり、迷惑をかけることはないと判断してのことだった。
しかしその後のウイルス禍がどう推移したかはご存知の通り。集落の猫を訪ねるような状況ではなくなってしまったが、それから数ヶ月の我慢を経て、先月ようやく緊急事態宣言が解除され、今月からは東京都が対象のGo Toキャンペーンも開始された。奥多摩にはもう少し早く行くつもりだったが、雨に祟られて延び延びになっており、今回しびれを切らして年休を取った次第だ。
昨日の三浦の疲れを残したまま6時すぎの電車に乗り、青梅からはいつものようにカーシェアリングを利用して、氷川に到着したのは8時前。晴れるというから仕事を休んで来たのに、車から降りるとぽつぽつと雨が降っていて、呪詛の言葉をつぶやきながらの散歩開始となったが、ほどなくして止んだので助かった。
山の猫、1匹目は1年半ぶりの三日月君。しばらく見ないうちに、ずいぶんぱつぱつになったな。
初めて会ったころ(5年前)は割とスリムだったのにな。奥多摩は寒いからもう冬毛になっちゃった?
渓谷へと続く細い坂道を下りていくと、馴染の猫民家でご飯待ちしているのがいた。
ここで待っているのはたいていこいつだが、時々ほかのが混じっていたりする(一例)。
吊り橋を渡って対岸へ渡ると、急坂の遥か向こうに猫が見えてきた。これが分かったら猫初段?
奥多摩というのはとても険しい土地で、街なかには急坂が多く、氷川の猫を訪ねて回るだけで息が上がる。マスクをずらして、はあはあ言いながら前方の猫路地を見ると、ちょうど道路を横断しているのがいた。
鉢割れキジ白がカラーポイント化した毛色。ここに来れば必ず会うのにまったく懐かない。
振り返ると地面には小さいのもいた。カラーポイントやクラシックタビーや長毛など、ここには様々な被毛の猫が暮らしている。
再び川を渡って南斜面へとやって来た。これは三毛ちゃん、お出迎えありがとうございます。
目を細めて訝しんでいる。俺は三毛にはモテるはずなんだけどな。
同じ路地にキジトラもいた。その目つき、さては三毛ちゃんと兄妹だなっ。
氷川の猫にはもう少し挨拶回りが残っている。それが終わったら猫集落へ移動するので、この記事もまだまだ続く。残りは雨が降った時か、月末の猫温泉の留守中にでも紹介するのでお楽しみに。