4回目の緊急事態宣言がもう少しあとだったら、月曜日からの三連休で猫温泉へ行こうと思っていたのに、きっちり被せてくれたお陰でポシャってしまった。緊急事態宣言といっても実態は単なる飲食店狩りであり、猫を探すだけの俺が正直に従う必要もないのだが、通勤時を除き他県へ出ないという自主規制は一応今回も続けるつもりだ。北海道から沖縄まで、行きたいところは山ほどあるわけで、どこかで線引きをしておかないと際限がなくなる。
その代わりというわけではないが、出退勤のついでに寄れる範囲であれば、どこへ行くのもアリということにしている。通勤には電車の利用が必須であり、それがどの路線であろうと、生じるリスクにそれほどの差はないと思うからだ。そもそも会社指定の通勤経路(分倍河原~調布~京王多摩センター)は一部区間に神奈川県を含むので、東京から出ざるを得ない。所沢の肉食三毛ちゃんに会いに行こうが、ものすごく無理して山梨県まで足を延ばそうが、例え乗車時間が長くなっても郊外に向かえば混雑度は下がるわけで、一定程度のリスクを負うことに変わりはないのである。
今朝は分倍河原から多磨霊園までの3駅(5.1km)を1時間半かけて歩いた。早朝の黒煙邸や武蔵邸に猫の気配はなく、最初に遭遇したのは散歩開始から10分後。室外機のキジトラがこちらを見つめていた。
建物の裏へ逃走したため、ほとぼりが冷めたころにもう一度覗いてみた。よほど室外機が好きみたいね。
曇り空だったことに加えて散歩開始が早すぎたのか、当てにしていた猫拠点はことごとくもぬけの殻。辛うじて見つけた農家の三毛もまだ寝起きらしく、舌打ちしてもなかなか気づいてもらえない。
今朝の嬉しい再会は去年4月以来の薄色三毛。呼んだら出てきた。
指を差し出したら匂いを嗅いでくれた。うちのサチコと同い年ぐらいに見えるが、実際のところ、外見で猫の年齢を推し測ることは難しい。
当初は府中競馬正門前(という駅)で終わろうと思っていたところ、予想より淋しい結果だったため、さらに歩くことにして20分後。とある幹線道路脇に黒い猫影を発見。
ぐるっと回って門扉側に行ったら道路側に逃げられて、怪我の功名的にアップが撮れた。カッコいい黒。
散歩終盤になって、雲の切れ目から日が差してきた。それでなくとも湿度が高くて、ぬるま湯の中を歩いているようなのに、日に当たったりなんかしたら死んじゃうと思い、慌てて駅に向かっていると、道端の車の上で黒い塊が蠢いていることに気づいた。
のほほんとしていた短毛の猫たちと違って、長毛は毛繕いに大忙し。猫の毛は特に細いから手入れが大変だ。
湿気のせいか、4月に見かけた時よりも、毛並みがまとまらない印象。まだまだ時間がかかりそうなので、最後にもう一枚撮ってその場をあとにした。