仕事や家事の合間を縫って猫の写真を処理しつつ文章まで添えるというのはなかなか大変な作業で、今日のように写真の数が29点にもなると目が回るほどの忙しさだ。今朝はいつもよりさらに早起きして所沢の猫拠点へ出かけたので仕事中から超絶眠く、さっさと寝たいのでなるべく手短に終わらせる。ちなみに散歩コースは新秋津~東所沢の予定だったが、猫と戯れるうちに時間切れになり、慌てて新秋津へUターンすることになった。このコースを選んだ理由は主として二つあり、一つは県境近くに住む吊り目の黒白に会うことと、もう一つは馴染の肉食系三毛ちゃんに会うこと。特に三毛ちゃんは去年9月を最後に姿を見なくなり、どうしたものかと気を揉んでいるが、残念ながら今朝はどちらに会うことも叶わなかった。
府中本町5:46発の武蔵野線に乗り、新秋津に到着したのは6:01。これでもだいぶ頑張っている方なのだが、職場とは正反対の方向なので、現地に滞在できるのは1時間40分ほどしかない。あまり慌てて歩いたのでは疲れてしまって仕事に差し支えると思いつつ、河岸断崖の急坂を登り切って下界を眺めると、遥か彼方に米粒のような猫の姿が見えた。
信じられる? 100mも離れているのに、舌を鳴らしただけでこっち見たんだぜ?
近寄ってみると初めて見かけるクリーム。ティッピングで毛色が薄く見えるカメオタビー(cameo mackerel tabby)というやつだね。
次の猫も似たような毛色だが、こいつはいつも判定に迷うので、野生型に近い茶トラに分類している。辛抱強く朝ご飯を待っているところ。
確かこいつは道路向かいの飼い猫だったはずだが、朝ご飯は他所の家で食べているようだ。このように、1匹の猫を複数の家でシェア(?)している事例はたまに見かける。しかもそれぞれの家がそのことに気づいておらず、家によって呼び名が違っていることさえあるから面白い。これはほかの動物にはない、人と猫だけに見られる関係性だと思う。
朝早い緑地帯に人影はなく、ご飯待ちの猫だけが民家の敷地に居座っていた。
この家にはたくさんの猫が暮らしているが、たくさんすぎてなかなか全容が掴めない。中には人懐っこいのもいるが、こいつは呼んでも動かないのでダメみたい。
手前の三毛は霜降り。この家の一部の猫には霜降りの血が流れているようで、このほかにもキジ霜降りやキジ霜降り白といったメンバーがいる。
こちらはいつもの猫路地。舌を鳴らす合図とともに、馴染の茶トラが飛び出してきた。
お友達のクリーム白もいつの間にか目の前に鎮座している。何ヶ月おきにしか来ないのに、猫ってずいぶん懐くものだよなー。
時間がなくなってきたのでそろそろ行くよ。次に来るのは秋かな。
新秋津へ引き返す前にもう一度、緑地帯の猫民家を覗いてみると、先ほどとは少しメンバーが入れ替わっていた。
全部は覚えていないけど、まあだいたい知ってる猫。君たちの家は広い上に大所帯だね。
正面に回ってみると人懐っこいのが待っていた。尻尾が長ければピーンとしているところだろうけど、この子はボブテイル。
帰りしなにもう一度、吊り目邸を覗いてみたがやはり不在。しかし今日はもっと黒味の多い黒白を見つけてしまった。
絵に描いたような鉢割れに会えたので、幸せな気分で散歩を終えた。急ぎ足で少しくたびれたけど来てよかった。