今日の散歩コースは最高気温38.1℃を記録した先月25日と同じ甲州街道〜日野。悪条件でもそれなりに猫がいてくれることから、自分の中ではいざという時の頼りになるコースという位置づけだが、真夏の日中は日陰がとても少ないという深刻な問題がある。いつも書いているように、猛暑日やそれに準じる日の散歩は15分ワンセットで、間に休憩を取ってこまめに水や塩分などを摂取するようにしている。ところがこの季節はそもそも南中高度が高いので日陰が少ない上、コース上に駅やバス停もないことから、急な体調不良に対応できない可能性が高いのである。これはこのコースの大部分が第一種低層住居専用地域(一低層)という用途地域で占められていることも理由の一つだ。この用途地域は、快適な居住環境を守る目的で最も厳しい建築制限が敷かれており、大雑把に言うと低層住宅のほかは公共施設や学校ぐらいしか建てられない。建物の高さ、建蔽率、容積率が低く抑えられており、さらに都市計画で外壁後退が定められているので周囲に日陰ができにくい。これは住む人にとっては長所でも、その辺を徘徊する俺のような人間には短所なのである。我が家が建っているのも一低層のエリアで、自宅に留まっている分には静かで快適ではあるが、ひとたび何かするとなると不便を感じることが多い。店舗の建築が禁止されているので、ジュース一本、煙草一箱買うにも近場にないし、駅前などの商業地域へ行くにも距離があるからだ。実際、高齢化の進んだ古い一低層の住宅街では、不便さのあまり、コンビニ程度は建てられるように規制を緩和する動きもあるようだ。
まあそんなことはどうでもいいんだが、そういう事情で熱中症を警戒しながらスタートした猫散歩。最高気温は33.0℃止まりだったが相変わらず湿度が高く、夜勤で疲れていることもあって足取りは重かった。
フェンスの向こうは涼しそうでいいなあ。俺がそこに入ったら通報されちゃうよ。
1匹見つけたことですっかり満足して、あとは帰るだけと思って歩いていると、茶色いのが門扉から顔だけ出してこちらを窺っていた。
引っ込んだ子猫を追って門扉を覗いたら、お母さんのドアップが! そしてその背後にも子猫の姿が!
1匹だけで終わると思っていたのに、猫散歩はこれがあるからやめられない。可愛いねえ。
お母さんはカラーポイント。この辺りでカラーポイントというと、2020年暮れから2021年初めにかけて何度か見かけたこの子(リンク先の写真右)ぐらいしか記憶になく、帰宅してから光彩を比べてみたら同一人物であることが判明した。カラーポイントって加齢による毛色の変化がすごい。
こちらの茶トラは男の子かな。立派なポーは将来の巨大化を予感させる。
思いがけず可愛らしい猫ファミリーに遭遇して、夢中になって構っているうちに、日差しにやられてくらくらしてきた。猫はさらにもう1匹追加。
誰かと思ったら、5月初旬に木香薔薇を嗅いでいた子だった(こちら)。君もファミリーの一員なの?
子猫の内訳は茶トラが2匹とサビが2匹。母のオリジナルの毛色はキジトラに見えたが、それだと毛色の遺伝的に矛盾する(キジトラの母から茶トラの子はあり得ない)。先ほどの写真では、母の後ろ足にレッドがあるようにも思うので、母のオリジナルの毛色は麦わらかも知れない。それなら母子関係だけでなく木香薔薇のキジ白との父子関係も毛色的には矛盾しない。
もっとたくさん遊びたいけど、これ以上ここにいたら熱中症で倒れちゃうからもう行くね。そっちは日陰でもこっちは日なたなんだよ……。
20分以上も日なたでうだうだしていたせいか、軽く眩暈がしてふらつきながら駅へ向かっていると、車の下で伸びているのが見えてきた。
休憩と補水を心がけていた今日の散歩だったが、最後に可愛いのを見つけてペースを崩してしまった。今週末から日勤に戻るので、朝の涼しいうちにまた行ってみる。