あまり外へ出たがらない妻に、自転車で桜ヶ丘に行って耳をすませばごっこしようと誘ってみたら、「50代がそれをやってはいけない」と却下されたので一人で行ってきた。
あのような起伏に富んだ土地を夜勤明けに歩くべきではないのだが、今日は体調が良かったし昨日と同様に涼しくて快適な日だった。開拓が進んでいないので空振りする可能性は高いが、先月行った時は偶然にも可愛らしい2匹に会うことができたし、もしそれが叶わなくても単に散歩として楽しめばいい。聖地のロータリーでお茶して帰るぐらいの軽い気持ちで熊野神社バス停を10:35にスタートした。
実際に歩いてみると、気温はほどほどだったが日中なので往来が多い。各種配達業者が行き交う光景は今やどこの街も同じだが、造園業者や介護関係車両が目立つのは1960年代に開発された古い高級住宅街だからこそ。静かに散歩を楽しみたいならやはり朝の方がいいと改めて思った。前回見かけた薄色三毛の家の前にも宅急便のトラックが止まっていて、タイミングの悪さにがっかりしたが、さらに少し歩くと巡回中の猫に行き会った。
呼びかけに応えてほんの一瞬止まったが、帰り道だったらしく、あとはいくら呼んでも無視。角度を少し変えた写真が2枚だけ撮れた。
この距離でもうバレている。毛色はsilver mackerel tabbyかな。
ここで猫に会えたらと思っていた場所でようやく会えた。まさか君はムーンという名じゃあるまいね。
しかし日中の聖地は往来が多く、臆病らしき猫は出たり引っ込んだり忙しい。俺もなかなか動けない。
曇りがちな天気は猫の行動パターンが拡散しがち。こんな時間でも意外に動き回っている。
……しかし二度目の逃亡は避けたい。高速で走り去る猫を必死に目で追って、何とか見失わずに済んだ。
可憐な印象のキジトラ。俺は猫の性別判定が苦手だけど、これは女の子なのだろうな。
ちなみにこの子は去年2月以来。この1年4ヶ月で5回ぐらい空振りしてようやく二度目の邂逅を果たした。