30分間の猫ハイキング


奥多摩町の猫

 今どき珍しく、猫集落行きのバスには車掌が乗務している。過疎地の多い北海道では路線バスの合理化が早く進み、物心ついた時にはワンマンになっていたから、俺が初めてツーマンの路線バスに乗ったのは、東京に来てからということになる。
 ただし、猫集落行きバスの車掌は運賃収受はせずに、もっぱら運転席の横に立って、前方の安全確認を行っている。この区間は急カーブが多いだけでなく、離合不能な狭隘路が続くため、常に対向車に注意を払わなければならない。時には勝手を知らない観光客が突っ込んできたりもするので、そうした際に交通整理を行うためでもある。
 雲一つない青空の下、曲がりくねった山道をバスに揺られて、猫集落下のバス停に到着したのは、8:20のことだった。そろそろ本気で引っ越しの荷造りをしないとヤバいんだが、あまりに空が青かったため、我慢できなくなってしまった。
 バス停で帰りの時刻表を確認したあと、集落への分岐点まで来ると、道端の日だまりに猫がいるのを見つけた。
奥多摩町の猫

奥多摩町の猫

 バス停の周りで猫を見かけることはあったけど、こんなに近くに寄るのは初めて。向こうも少し驚いていた。
奥多摩町の猫

 びっくりして喉が渇いたかな。
奥多摩町の猫

 山道を登って猫集落入口に到着すると、茶トラ白が見張り番をしていた。どうもこんにちは。
奥多摩町の猫

奥多摩町の猫

「お前は見ない顔だな。山菜泥棒か?」
奥多摩町の猫

 勘弁してくださいよ。先代にはずいぶん良くしてもらったんだから。
奥多摩町の猫

 がぶ。
奥多摩町の猫

 青空に誘われて登ってきた猫集落だが、日差しが強すぎてあんまり出歩いていない。少し探し回って、ようやく次の1匹を見つけた。
奥多摩町の猫

奥多摩町の猫

 この子はキジ白だから、上の段のグループだな。下はさっきの茶トラ白だけだったから、上に行ってみようかな。
奥多摩町の猫

奥多摩町の猫

 狭い平場を巡回する黒白のあとを追っていると、どこからか黒いのも現れた。
奥多摩町の猫

 この子はたぶん去年11月に会った子猫。ずいぶん立派になったなあ。
奥多摩町の猫

 日差しが強くて暑かったのと、台風の影響で風が強かったのとで、今日の猫集落は今ひとつ。まだ30分しか滞在していないが、次のバスを逃すと2時間半近く来ないので、諦めて氷川に戻ることにした。紅葉の時期になったらまた来てみる。
奥多摩町の猫

 氷川に戻って、はなちゃんちに寄ってみた。窓から顔を出しているね。
奥多摩町の猫

 おーい。
奥多摩町の猫

 こんにちはー。元気そうだねー。
奥多摩町の猫

 外は眩しいから、出てくるのをためらっている感じ。まあ無理に出てこなくてもいいんだけどさ。
奥多摩町の猫

 ……と思ったら、
奥多摩町の猫

 ごろーん。
奥多摩町の猫

 控えめに、隅っこでごろーんを見せてくれた。
奥多摩町の猫

 家に帰る前に西立川に寄った。ついでにトラ子さんの駐車場を覗いてみると、車の下で毛繕いをしているところだった。なお、車のボディーにも1匹映っていることに注意。たぶんあれはトラ子さんの許婚(自称)のキジ白。
昭島市の猫

昭島市の猫

 今まではそんなに頻繁には会わなかったけど、今後はお世話になると思うので、主な登場人物に加えさせてもらった。
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