彼岸花が見ごろになり、出勤前にこまこま散歩に出かけるかかなり悩んだ。府中本町を5:16に発てば高麗には6:31に着けるし、京王堀之内から職場までタクシーを使う前提なら、8時半すぎまで現地に滞在できる。しかしそれを躊躇させる問題がいくつかあって、その一つは散歩の途中で高麗川を徒渉しなければならないことだ。一昨年の台風19号で流された橋が未だ復旧しておらず、迂回するとなると20分以上余計にかかる。現場付近の高麗川は緩やかな流れで深くもないが、徒渉というのはそれなりに困難を伴うもので、特に出勤前などという時間に追われる場面では、川底の苔で足を滑らせるなどしてすっ転びがちである。もう一つの理由は、このコースを心から楽しむには、2時間ではとても足りないということ。会いたい猫も1匹や2匹ではなく、それぞれが離れた場所で暮らしているので、すべてを訪ねてごろごろすりすりするとなると半日はかかる。
色々考えた結果、こまこま散歩は別の機会に譲り、今日のところは拝島から西武立川まで歩くことにした。もう少しすればあちらの里山は秋が深まって色彩に溢れるだろうから、その時を楽しみにしてもう少し待つ。
拝島の猫は東向きのキジトラから。抜けるような青空が、高麗を選ばなかったことを少しだけ後悔させる。
セミロングの赤毛が印象的なキジトラ。その毛色は日なたで撮りたかったな……。
ていうか、こんなに気持ちのいい朝なのに、何で2匹とも隠れてるの。
一方、こちらの日陰に佇むのはキキでもジジでもなく、デッキブラシで空を飛ぶこともできない猫(関連記事はこちら)。
しばらく見ないうちに印象が変わった。たらふく食べられているようなので、その点は安心だけど。
灰色は大変な臆病者なので秒で逃亡。取り残された黒白はマイペース。
日が差し始めたばかりの公園に気の早い猫が1匹。あれは常駐のサバ白1号だね。
さらに激しく鳴いている。以前より懐くようになったのは、年を取って丸くなったから?
ちなみにこの子の毛色、今はキジ白にしか見えないが、初めて会った10年前はまだ経験が浅く、普通のキジ白よりも毛色や目の色が薄いように感じたのでサバ白に分類した。仮の名前を「サバ白1号」にしたこともあり、敢えて変更することもないまま現在に至る。
小さな声で鳴いている。長い付き合いの猫だが、俺にはいつも冷淡で、こんなことは初めて。
こいつもいい年なので耄碌してきたのだろうか。道路に出ようとするのを抱きかかえて敷地の奥へ戻したら、思っていたよりずっと軽かった。
ここは街外れの住宅街。とある民家の縁側で猫が日なたぽっこしていた。
こちら側からだと眩しくて目が開かない。人懐っこい子なので、もう少し覚醒してから会いたかったな。
警戒気味にやや身を低くした。オッドアイが分かるぐらい近寄りたかったが、残念ながらこの距離で逃亡。
今日の散歩は怪訝そうな表情の茶トラ白で終了。この季節の朝の散歩はたくさんの猫に会えるので、帰宅後の作業量が多くて嬉しい悲鳴を上げることになる。明日は少し難しいコースに挑戦してみようかな。