疲れを取るというより寝不足を解消したくて、今日は思いっ切り寝坊するつもりで布団に潜っていたが、我が家の猫たちはそれを許してはくれない。6時にもなると遠慮がちに肉球でつつきはじめ、「じゃーりじゃーり」と頬を舐め、それでも反応がないと次第に爪を出してくる。気の長い、真綿で首を絞めるような攻撃は1時間あまりに及び、ついに耐えられなくなって、「うおー」というケモノじみた咆哮とともに布団から飛び出るのであった。猫たちは逃げてしまっていない。
寝不足はお昼寝で補うことにして、お湯を沸かしながら窓の外を見ると霧雨だった。何か食べるものを仕入れなきゃと思いながら、だらだらと台湾の動画を見ていたが、いつまで経っても霧雨は止まず、そのうちお昼になって空腹が我慢できなくなったので、駅前の食堂へ食べに行くことにした。今日の猫はその行き帰りに見かけた3匹。
家を出てすぐ、道端の梨畑から黒猫が飛び出てきた。尻尾の形からすると、たぶん4月にも会ったこの子。一声挨拶して逃げて行った。
毛が逆立って、盛り上がっていたようだが、邪魔が入って白けてしまったのか、2匹とも別々に引き上げていった。