夜勤明けの今日は朝から冷たい雨。風邪を引いていることもあり、大事を取ってまっすぐ家に帰ってきた。今日は台湾猫散歩の2日目(12月23日)から、猴硐駅付近で会った猫たちを紹介しとく。
前回の記事では、宿から花蓮駅までの1時間半と、そのあと散歩した雙溪の猫たちを載せた。途中、水分補給のため立ち寄ったコンビニのお姉ちゃんがとても可愛くて、お知り合いになりたいと思ったりもしたが、訪台してからというもの、言葉の壁があまりにも厚いことを痛感していたため、「謝謝你」の声を背中で聞きながら大人しく店を出るに留まった。偏頭痛がひどくなって、ヘタレかけていたからでもあった。外国語を習得するいちばんの早道は、その国の人に恋をすることだと思う。
雙溪から区間車に3駅乗ると、次の目的地である猴硐に着く。ここはもともと炭鉱の街だったところだが、閉山後は寂れて、駅前の山肌にわずかな民家が残るだけになっていた。ところが、数年前からこの集落の猫の多さが有名になり、訪れる人が増えた結果、今では観光地化して「猫村」と呼ばれるまでになったそうだ。こうした猫スポットは、俺の旅の目的からは少し外れるので、当初は計画に入れていなかったが、せっかく電車で目の前を通るものを、わざわざ通過することもなかろうと思い、物見遊山のつもりで1時間だけ時間を取ったのだった。
猴硐に到着したのは12:12。頭痛が辛くて動く気になれず、人気の失せたホームのベンチでぼけっとしていると、隣のホームの駅名標に猫型の物体を発見した。
オブジェかと思ったらホンモノだった。巡回中のようだから、ついて行ってみよう。
貨物列車の通過を見守っていたキジ白。さすが猴硐の猫だけあって、轟音や振動にも臆しない。うちの近所の安全輸送猫とは大違いだ。
ごろーん。これは定時運転の喜びを表現しているのであろうか……。
正面から見るとこんな感じ。お年を召しているようだけど、意志の強そうな顔立ちの子。
駅前には観光客目当ての出店が並んでいて、猫たちは思い思いの場所で寛いでいた。
人懐っこい猫や反応の良い猫には人だかりができている。割って入っても言葉が分からないし頭も痛いので、俺はこういう風体のをぽつぽつ見つけて歩くことにした。ちなみに、ざっと見渡した感じだと、駅の周囲にいた猫は2~30匹ほど。隠れているのや出張っているのもいるから、総数は100匹あまりかと思う。なお、台湾の他の街の例に漏れず、ここでも何匹かの野良犬がのほほんとしていた。
基隆河に沿う遊歩道に黒白がいた。この辺りは深いV字谷になっていて、渓谷美を楽しみに訪れる人も多いそうだ。
人出があるとはいえ年の瀬の平日。こうして暇そうにしているのもいる。
川の向こう側が猴硐の集落。猫は向こう側にもいるらしいけど、頭痛のため動くのもやっとで、行く気まったくなし。
ここまで撮ったところで頭痛が限界。目眩がしてまっすぐ歩けないほどになったため、次に向かう予定だった十分をパスして、しばらく駅のベンチで休むことにした。
次回は瑞芳駅から九份の民宿に至るまでの猫たちを紹介する予定。