台湾猫旅3日目となる今日は、長らく行きたくて行けなかった台南市内から散歩開始。たっぷり3時間ほど猫探しを堪能したあと、高雄を経由して琉球嶼という小さな島に渡り、2時間ほど滞在して猫を探すことにしている。どれくらい見つけられたかは帰ってからのお楽しみ。
琉球嶼から台湾本島に戻るのは夕方近く、あとは墾丁快線と呼ばれる高速バスに乗り、恆春鎮を目指す。今夜の宿は台湾最南端の地である鵝鑾鼻に最も近く、かねてからぜひ泊まりたいと思っていた。日本語も英語も通じず、ネット予約もできないので、台湾華語の話せる人に代理で予約してもらったが、今いち商売にやる気が見られず、いささか不安を抱えたまま訪問することになった。
猫の方は名古屋猫旅の続き。1日目(昨年12月9日)は朝から鳴海~鳴子北の15.5kmを6時間かけて踏破し、そのあと地下鉄で本山へ移動して猫洞通を下見したが、雲って気温が下がったせいか猫は見つけられなかった。その夜は栄のビジネスホテルに泊まり、翌12月10日は8:40に本山駅から散歩を開始した。猫洞通は住居表示が街路形式で、しかもその街路は交通量が多く、猫探しに不利なことは分かっていたが、世界中どこへ行っても猫のいない街などない。丁寧に探せば1匹くらい見つけられるだろうと、淡い期待を抱いてのことだった。
そして15分後、猫いたー!
せめてもう少し近く、もう少し大きくと思ったが、いくら呼んでもこちらを睨むだけで動きなし。でも見つけられて嬉しかった。
……とはいえやはり猫洞通は甘くなく、見つけられたのはさっきの1匹のみ。引き続き散歩を続行し、最終的には隣の覚王山駅まで歩いて、そのまま東京へ帰ることにした。旅行に出るまでは東山動植物園のマヌルネコにも会いたいと思っていたが、名古屋というのは予想をはるかに超えるレベルで起伏が多く、もはやそのような体力は残っていなかった。
次の猫はトタン屋根の上でちょこなんとするキジ渦白。
そんな俺たちの様子を目を丸くして眺めているのもいた。さっきのとは別猫。
日差しに当たっているうちに、気持ち良くなってきたキジトラ。動きがなくなったのでその場を辞去し、その後覚王山まで猫影は途絶えた。
名古屋からはこだまの自由席に乗った。名古屋~新横浜の営業キロは337.2kmに過ぎず、これは函館~札幌とほとんど変わらない。俺にとっては新幹線である必要すら感じない距離だが、在来線は普通列車しか走っていないので、いちばん遅いこだまを選んだ。それでも所要時間は2時間半。車内で駅弁を食べて、車窓を眺めてまどろんで、気がついたら横浜線に乗り換えて片倉に着いていた。
冬の日差しは傾くのが早い。赤っぽく写っているのは茶渦君の母。
少し離れたところに息子もいた。ずっとくしゃみしているので、風邪でも引いたかと思っていたら……、
その傍らには薄色のサビ。極めて臆病な子なので、カメラに収まるのは稀。2日間の名古屋散歩と併せ、お腹一杯で家路についたのだった。