猫散歩に行きたい場所がたくさんありすぎて記憶だけでは整理できなくなったので、何年か前からクラウド上にテキストファイルを置いて、思いつくたびに書き足すようにしている。その数、遠くはアメリカ合衆国フロリダ州キーウエストから近いところでは箱根ヶ崎駅近くの猫横丁まで100箇所近くに及び、それらをすべてやっつけるのは到底無理なので、残された時間や財布の中身と相談しつつ、今後は断腸の思いでごっそり削っていくことになる。俺が若ければすべてを実現させただろうし、それができないことには淋しさを感じるが、熟考を重ねて残した場所は宝石箱のようなものでもあり、それはそれで楽しみではある。
一昨日から昨日にかけて出かけたのは、そうした「行きたい場所リスト」の上位に位置していた銚子、大洗、那珂湊をハシゴする小さな旅。もともと銚子は独立した一つの候補地で、大洗と那珂湊はそれとは別に両者を結ぶ長い散歩を想定していた。実際、一昨年のクリスマス・イブには那珂湊→大洗を散歩するつもりで前泊までして出かけたものの、低い気温と強風にやられて那珂川の手前で断念(こちらの記事)。いつかリベンジを果たすつもりで機会を窺っていた。ちなみにこの時の水戸アメダスの最高気温は9.1℃で最大瞬間風速は13.5m/s。冬場はいくら天気が良くても風が強ければ簡単に死ぬという教訓を得て、地理的に普段から風の強い銚子も天気予報の風速を見てはヘタレることが2年続いていた。二つの候補地を一まとめにしてやっつけようと思ったのは、銚子駅と鹿島神宮駅を結ぶ路線バスの存在を知ったから。鉄道なら香取経由で1時間半で行けるところ、2時間近くかかるバスを敢えて選んだのはゆっくり車窓を眺めていたかったからで、最近のJR東日本ときたら車両はクソつまらないし居住性も悪いので、鉄オタにもかかわらず最近はなるべく避けるようにしている。
初日(16日)は東京駅八重洲口を6:55に出発。こちらもJRではなく犬吠埼へ向かう高速バスで、2021年に利用したのと同じ朝の1便。「犬吠埼太陽の里」と称する終点には9:29に到着するダイヤになっているが、道路渋滞のため12分遅延して散歩スタートは9:41となった。
さすが犬吠、バスを下りたら5秒で猫。
……しかし歯が立たない。離れると穴から出てきて、近寄ると引っ込むを数回繰り返して諦めた。
元の毛色はレッドと思しきポイントさん。この子といい、さっきの子といい、天気は上々なのにどうして隅で小さくなっているのかというと、めっちゃ風が強いから。予報では4m/sぐらいだったので行けると思っていたけど、蓋を開けてみればこの日の最大瞬間風速は18.3m/s、最高気温はわずか6.5℃と、去年ヘタレた那珂湊~大洗どころではない過酷な気象条件だった。
ここは2021年12月の銚子猫旅でも訪れた猫民家。あの時見かけたのは青目の白だったけど。
近寄る素振りを見せても動じない。この辺の猫界では大物と見た。
アパートの通路に潜む白発見。前回来た時は白が多かった印象だけど、今回はこの子が初めて。
今回の銚子散歩で目についたのはカラーポイントが多いこと。写真では2匹目だけど、そのほかにも何匹か逃げられている。
不審者(俺)に気づいて足を止めた。背後に猫ボックスがあるから、きっとあの家が自宅なんだね。
実はこの日の散歩、結構な数の猫に逃げられているので、撮影もおっかなびっくり。塀の陰から恐る恐る撮ったのがこの一枚。
一方、同じ路地で見かけたもう1匹は打って変わって積極的な性格。
この子の愛くるしい動画はこちら。次回は約2年ぶりに歩いた外川集落の猫から紹介するのでお楽しみに!