満を持しての遠出だったがやはり今日も風が強く、散歩を完遂できずに尻尾を巻いて帰ってきた。最低気温は氷点下0.4℃と取るに足らない数値だったが最大瞬間風速は13.5m/sと容赦なく、風向きも昨日とほぼ同じ南西〜西南西ではあったが、とてもそうとは思えない冷たさだった。というのもこの風、気温や海水温の高い太平洋や東シナ海から吹いているのではなく、カムチャッカやシベリアから反時計回りに渦を巻いて、遮るもののない滋賀県を通り越して伊豆諸島方向へ吹きつけているのである。なのでその冷たさといったら北風と何ら変わりなく、その証拠に東海や近畿や四国にまで大雪を降らせて交通マヒを招いた。
どこへ行ったのか書くのを忘れていたが、今回の散歩は茨城県ひたちなか市がスタート地点。予定ではひたちなか海浜鉄道の那珂湊〜鹿島臨海鉄道の大洗まで半日かけて歩くつもりだった。しかし上記のような理由により体が冷え切って足元が覚束なくなり、那珂川を渡る前に散歩続行を断念。休憩しながらでも頑張れないことはなかったが、10時になっても気温は5℃に届かず、Windyを見ても風の収まる気配はなく、猫を見つけることは困難と判断した。何年も前から温めていた散歩コースなので残念ではあったが、そう遠い場所でもないので、機会を見てまた挑戦しに行く。
こんな散歩でも少ないながら何匹かの茨城っ子に会えた。こちらは宿泊地の勝田駅近くで見かけた黒。
人懐っこい子ではないらしく、こちらに気づくなり逃走を図った。
日差しのせいか毛色が赤茶けて見える。もしかしたらチョコレート色なのかも知れないが、冬の朝は色温度が低いので正確に見分けられない。
うーん、悩ましいな。ホンモノのチョコレートはこんな毛色なんだけど……。
勝田8:42発の普通列車で那珂湊へ移動。駅裏へ回ってみると拍子抜けするほどすんなり1匹目を発見した(しかし幸運はここまでだった)。
鉄道会社の資材置き場へと逃走。さては君、ひたちなか海浜鉄道の関係者かっ!?
かつて那珂湊駅にはおさむという名の駅長猫がいたが2019年6月に没し、現在はミニさむというキジトラがそのあとを継いでいるそうだ。ホームには人間用のほかに猫用のベンチが置かれているが、吹きさらしで寒いからか見えるところにはいなかった。那珂湊散歩でカメラに収まったのはもう1匹、民家の玄関先に佇立していたまだらの鉢割れ。
サバ渦白(blue classic tabby and white)に見えないこともないけど、M字ラインやクレオパトラ・ラインが見えないのでタビーではなさそう。
帰途につく前に勝田でお昼を済ませることにして、朝も通った猫路地に差しかかると、日陰の地面に猫影を発見。さっきの黒ではないみたいね。
今日の散歩ではこのほかにもいくつかの猫スポットを見つけていて、まったくの無駄足というわけでもなかった。勝田からは13:21発の韋駄天特急「ひたち14号」に乗り、東京からは中央特快、立川からは快速という最速のスジで自宅には15:50ごろ帰着した。「ひたち」に乗るにあたって、初めてえきねっとアプリで指定席特急券を買ってみたら、乗車券は紙の切符を買え(またはSuica)という中途半端かつ頓珍漢なシステムでのけぞってしまった。