世の中お盆休みで街が静かだ。
俺の夏休みは9月25日~30日の予定だが、たまたま今日と明日は休みなので、せっかくだから少し遠いところで猫散歩してみようと思い立って、4:53の始発に乗って出かけてきた。
ただし、この季節の遠出はデンジャラスだ。早朝から暑いので猫に会える確率は低く、時間とお金をかけて遠くまで行っても、空振りに終わることが多いからだ。もしそうなっても、あまり心と財布が痛まないように、今日の猫関係業務はほどほどに遠い座間で新規開拓と相成った。座間に猫情報があるとかではまったくなく、単に昔気になっていた女の子が座間出身だったというだけの理由。
座間といっても小田急の座間ではなく、トロい相模線で行ったので、現地に着いたのは6時半。こんな時間でもすでに日差しは厳しく、歩いていると気温がぐんぐん上がってくるのが分かる。鄙びた農村地帯を40分ほど歩き回って、「これはダメかも」と諦めモードになりかけたところで、ようやく1匹目を発見した。
疎水の蓋の上で寛ぐ黒白。この辺は稲作が盛んなようで、相模川から引いた疎水があちこちに流れていた。
怪しい者ではございません。この辺の猫たちに挨拶回りなんですよ。
もう少しでごろごろすりすりが始まりそうだったが、指の匂いを嗅がせたら車の下へ引っ込んでしまった。残念。
その後、街なかを20分ほど歩いていたら、車の下にいた黒白にまた出くわした。さっきはだらーんとしていたのに、今度はアクティブだな。
「僕たちも色々と忙しいんだよ。ニンゲンには分からないだろうけどね」
8時を過ぎて、そろそろ暑くて死にそうになってきたので駅に戻ったら、次の電車は20分後。せっかく来たんだから、もう少し頑張ることにして、近くの住宅街をちょっとだけ歩いてみた。
今日の最後も黒白。巡回を終えて家に帰るところらしく、北へ向かって一直線に歩行中。
民家の庭に入って行ったところで追跡は中止したが、このあとしばらくして振り返ったら、再び道路に出て100mぐらい先まで進んでいた。どうも巻かれたらしい。