なぜそうなるのかは分かっていないらしいが、猫の利き手は性別に依存し、ある実験ではオスは左利き、メスは右利きとはっきり分かれたそうだ。外猫の観察で性別まで確認できることは多くなく、ほとんどの場合、偶然写真に写ったキンタマその他で確認するほかない。一説によれば鼻筋やひげ袋の形で判定することもできるそうで、これは俺もある程度納得できるが、相対的なものなので断定するのは難しい。だが、前述の実験ではオス・メスともに95%の割合(21匹中20匹)ではっきり分かれたというから、良い判断材料になりそうだ。論文はAnimal Behaviour誌に掲載されていて、こちらで参照できる(有料)。
それを踏まえて早速今日の猫たちに行ってみよう。いつものように夜勤明けの身を刺すような日差しの元、モノレールの立川南から南武線の西国立まで1時間弱かけて歩いてみた。最初にとある飲食街に寄ってみると、どこからか寿司屋の三毛が出てきた。
……たぶんそんな感じのことを言ったのだろう。にゃあと一声鳴いて、建物の隙間に入ってしまった。
久しぶりに七三の母や婆さんに会いたかったが、こう暑くては都合良く出くわすことも叶わず、次に見かけたのはチョビ1号。やっぱり隙間で伸びている。
小料理屋の猫ロードに行ってみると、向こうからキジトラが現れた。俺を待っていたわけではなく、ちょうど女将が店を開けに来たところなのだった。
今日の前フリの利き手の件はこの時に思い出したことなのだった。こいつはごろごろする時、いつも左手(というか左前肢)を出すから、オスでいいんだろうか(前回はこちら)。
ちなみに似たような写真を探したところ、オスと分かっている神猫1号は左手を伸ばしていたが、メスであろう超巨大公園の三毛も左手だった。冒頭紹介した実験ではごく簡単な所作だと利き手が現れず、食べものを容器から取り出すなどの複雑な動きの時に差が出るそうだから、伸びた時の手の動き程度では判定できないのかも知れない。引き続き観察してみる。
南武線1号・2号の家から顔を出したのは、とても久しぶりのキジトラ。南武線3号と命名しようと思っていたが、その後ぜんぜん見なくなって、約2年ぶりの再会となった。