現在の職場は丘陵地に切り開かれた造成地の一角にあって、1980年ごろの航空写真を見ると、付近には痩せた畑が点在するぐらいで、一軒の民家もない見事な山林だったようだ。多摩ニュータウンの中では最も遅く入居が始まり、それがバブル崩壊後だったせいか、中途半端に開発が中断しているようで、空き地はまだまだあるのに槌音は途絶えている。平たく言えば侘しい場所であり、人の声も猫の声もほとんど聞こえない。
職場から京王堀之内駅までは、だらだら坂を下りて20分ぐらいかかる。この京王堀之内という駅も、俺が東京に来たころは影も形もなくて、そのころの京王相模原線は多摩センター止まりだった。もちろん多摩モノレールもなかったし、小田急多摩線も唐木田は未開通だったから、もし当時ここへ行くとしたら、南武線に乗って稲田堤で京王相模原線に乗り換えて、多摩センターから職場まで1時間近く歩くことになっただろう。
まあそんなことはどうでもいいんだが、今日の夜勤明けは、職場から京王堀之内駅までの間に3箇所ある猫拠点に寄り道してみた。あまり当てにならない(出現率の低い)猫拠点ではあるが、雨上がりで涼しい朝だったせいか、そのうち2拠点で猫に会うことができた。
砂利の駐車場で遊んでいた茶色い猫たち。どちらもまだ若い感じだ。
茶トラはとっとと逃げて、残った茶トラ白は蚊にロックオンされていた。
ちなみにこの子は先月初めて会った子(こちら)。この猫拠点も今日が2度目。
かつては定点だっただらだら坂の猫拠点は、人懐っこい1号がいなくなってからというもの、足が遠のいてしまった。2号は元気にしているようだが、なかなか会えない上に警戒心が強くて、カメラに収まることは滅多にない。
今日はもう1箇所寄り道。稲城で途中下車して、南武線の南多摩まで歩いてみた。途中、白猫の住む民家を訪ねてみると、縁側の寝床でまったりしているところだった。
しゃがんで写真を撮っていたら、ちょうど車が入ってきたので、道端の民家に退避したところ。この子もまだあどけない感じだが、顔が小さいからそう見えるだけかも知れない。