時代の移ろいはフォーン君の亡骸さえそっとしておいてくれない。
今日は朝から晴れると聞いていたので、6時すぎに家を出て、フォーン君の超巨大公園へ出かけてきた。転勤や引っ越しが続いたり、天候不順だったりしたせいで、訪れるのは約1年3ヶ月ぶり。朝の通勤ラッシュを避けるため、頑張って6時すぎに家を出たが、それでも府中で乗り換えた特急では座れず、優雅に青梅ライナーで向かっていたころよりだいぶ疲れて、現地に到着したのは8時少し前だった。
久しぶりに来てみたものの、馴染みの猫たちはみんな姿を消してしまったし、前回来た時は見知らぬ三毛が1匹いただけ。猫に会える気はまったくしなかったが、フォーン君の眠る広場の横まで来ると、道端から「にゃあ」と呼ぶ声が聞こえてきて、振り向いたら猫がいた。
茶畑のような植え込みに潜んでいたのは、初めて見る三毛。呼ぶと返事はするものの、近寄ると奥の方へ引っ込んでしまう。
三毛が出てこないのも無理はなかった。かつてフォーン君が遊んだ、星の瞳の咲く広い原っぱは、東京オリンピックの競技場建設地となり、大規模な工事が始まっていたのだった。来るまでまったく知らなかった。
俺もうここには来ないと思う。君も早く新しいねぐらを見つけなよ。
次に立ち寄ったのは、東陽町勤務時代に何度か訪れたことのある、鉄橋下の猫拠点。数匹の猫が住んでいたはずだが、今日は茶トラ白が1匹でお昼寝していた。
無言で出てきて傍らに座った。これはきっと撫でろということであろうな。
リクエストにお応えして、わしゃわしゃ撫でてやった。猫の撫で方も個体によって好みがあって、例えば我が家のサチコの場合はフェザータッチじゃないと嫌がるし、マコちゃんは力強くごしごしやるととても喜ぶ。
次のコースは月島~勝どき。とある路地で黒白を見かけたが、何かを気にしていて、いくら呼んでもこちらを見てくれない。結局後ろ姿しか撮れなかったが、たぶん去年この路地で会ったこの子だと思う。
最後の立ち寄り先は隅田川1号の拠点。1年ぶりにふらっと訪れても、会えちゃうのが不思議な子。
その傍らからも、くぐもった猫の鳴き声が聞こえてきた。この写真はちょっと分かりにくいかな。
この子も初めてではないはず。ここにはブラックスモークがいたはずだ。
超巨大公園だけでなく、今日は行く先々すべてで何らかの工事が行われていて、何だかとても気疲れした散歩だった。明日の散歩は田舎道がいいな。