横浜線猫行脚をコンプリートしてから早二年、知らない街で猫を探すどきどき感や、出会えた時の嬉しさが忘れられず、このたび新たな路線となる京王電鉄京王線(新宿〜京王八王子)で猫行脚を再開することにした。京王線は私鉄だけあって駅数が多く、南武線(39.6km/30駅)や横浜線(42.6km/20駅)を上回る34駅もあるが、つつじヶ丘ぐらいまで来れば通勤のついでに歩けるので、1年ぐらいで踏破できるのではないかと思う。
ルールは至って簡単で、一回の散歩につき1駅歩き、猫を3匹以上見つけられれば次の区間に進める。3匹に満たない場合は後日やり直しとなるが、その際、未達成時に会った猫をカウントすることはできない。
10連休に入り、閑散とした京王線新宿駅に降り立ったのは6:53。隣の初台までは1.7kmしかないが、かつて路面電車だったこの区間には駅が7つも存在していた。まずは馴染の住宅街へ向けて歩いていると、民家の屋根の向こうから猫が現れた。
まさか見られているとは思っていなかったらしく、訝しげな顔つきで足を止めた。チャーンス!
この辺りでたまに見かけるチョコ白の一味だと思うが、仲間にキジ系が多すぎてよく分からん。
日が高くなるにつれて、猫の出現場所も大胆になってきた。こちらは広い駐車場の奥で見かけた黒白。
塀の上を逃げざまに体躯を観察。ほとんど無尾に近いお尻から立派なものがはみ出ている。朝からいいものを見せてもらった。
猫は呆れ顔でこちらを眺めている。西新宿のコインパーキングが空っぽだなんて、さすが10連休。
しかし、ものすごく警戒心が強い。1匹は隠れてしまって二度と現れず、若いもう1匹もこの有様。
東京アメダス(北の丸公園)によれば、今朝の最低気温は6.0℃と低かった上、北風が強く、猫にとっても人間にとっても、日差しがありがたく感じられる日だった。長毛が屋根に登るのだから、きっとそう。
下町の細い路地と猫。こういう組み合わせは東京らしくて好きだなあ。
サバトラ(青トラ)がもう1匹。どちらもものすごく臆病で、2匹まとめてカメラに収めるのに15分もかかってしまった。サバンナとかなら何日でも気兼ねなく待てるだろうが、あいにくここは大都会新宿。あんまりしつこく粘っていると通報されかねない。
京王線猫行脚の第一回は駅間距離1.7kmのところ、大きく迂回して8.0kmを2時間半かけて歩き、出会った猫は13匹(と逃亡数匹)。新宿区から一歩も出ることなく終了した。