通勤時に猫を探しているので、家を出るのは通常より2~3時間早く、帰宅するのはケツに制約がないからもっと遅くなる。しかし実は去年秋の引越しにより、自宅と職場は未だかつて経験がないほど近くなっていて、直線距離はわずか3.9kmしかない。猫関係業務により、それを何時間もかけて通っているわけで、このような壮大な無駄は趣味だからこそできることだとつくづく思う。ただ、最近は少し壮大すぎて徒労感を覚えるようになっていて、それはなぜかというと会える猫の数が最盛期より減ったからだ。猫の分布というのは街の変化とともに移ろうものだが、街をさまよう気力体力が衰えているせいで、その移ろいに追従することができなくなってきている。
そんなわけで、今日の散歩も北野~八王子という歩き慣れたコースだったにもかかわらず、結果は芳しいものではなかった。このコースには少なくとも5箇所ほどの猫拠点があるが、道中見かけたのはわずか1匹。ただし駅へ向かうまでの間、自宅近くに生息する猫たちに会えたので、それほど淋しい記事にならずに済んだ。
昨日の最後に猫を見かけた民家の敷地。今日は別の猫が潜んでいた。
この街に引っ越してきて間もなく半年。初めての場所で続けざまに猫に会うのは、恋の季節だからかな。
ご近所さんなんだから、嫌でもまた会うことになると思うけどね。
茶ファミリーの本拠地で日なたぼっこしているのもいた。うちの近所って茶系が多いと改めて思う。いちいち性別は確認していないが、メスの茶猫(遺伝子型OO)が複数いるようなので、今後もっと増えるかも知れない。ちなみに猫の毛色を司る遺伝子の中で、茶色のO遺伝子は白のW遺伝子に次いで強力なので、白以外の猫なら他の遺伝子型がどうであってもOが1個あるだけで必ず茶色が発現する。
……で、早くも最後の猫を紹介する運びとなってしまった。北野から八王子まで5.3km歩いて、唯一カメラに収まった猫がこちら。
悲壮感が伝わったのか、こちらに向き直ってくれたが、何とこのタイミングでスマホに着信が入ったではないか。
会社からの電話に15分ほど費やし、こりゃもうダメだろうと思って探したら、別の家の屋根に移っていた。さっきよりだいぶ近くなって怪我の功名。