暇な時は冬に予定している第4回台湾猫旅の旅程を考えている。行きたい都市を限られた日程へ散りばめるのは楽しい作業だが、煮詰まってくると、どうしても足枷になる行き先が出てきて、それを諦めるのか、それとも何とかして捻じ込むのかがとても悩ましい。ざっくり例えれば台湾というのは九州に似ていて、台北が福岡なら高雄が鹿児島、東海岸は台東が宮崎のような位置関係となる。ところが中央部の山岳地帯は台湾の方が数段険しく、九州に東西横断の鉄道路線が二つ存在する(久大本線と豊肥本線)のに対して、台湾にそのような路線は一つもない。バスがわずかに存在するようだが、3,000m級の山越えで10時間以上かかるらしく、それはそれで面白そうだが丸一日潰れてしまうし、冬にそれをやるのは大変デンジャラスだ(乗り換え地点の大禹嶺には猫がいるらしいが)。今までよりも滞在日数を長くするつもりではいるものの、行きたい場所を全部突っ込むには到底足りず、こういうことって削るのが腕の見せ所なのだなとつくづく思う。
さて、今日の猫散歩は雨上がり直後の蒸し暑い昼下がり。不安定な空模様で再び降ってくる可能性もあったため、そんな時でも実績のある某巨大神社~拝島をコースに選んだ。
神社下のマダムには今日も会えず、最初に遭遇したのはとある猫民家の長毛三毛。見つけた時は手前にいたのに、カメラを構えたら奥の方へ行ってしまった。
不穏な気配を察したか、屋根の上で伸びていたサビもこちらに注目している。
茶トラ君も元気そう。君たちなら雨降ってても会えると思って来たけど、上がっちゃったみたいね。
やあ、最近よく会うね。僕は決して怪しい者ではなく、君たちの写真を撮っているだけなんだよ。
ぶどう泥棒扱いされた上に、キジ白4号にも睨まれて、俺は凹んでいる。
尾曲がり婆さんはいるかなと思って、ねぐらの民家を覗いてみると、行き倒れ的に地面で寝入っていた。
何らかの気配は感じているらしく、軽く頭をもたげた婆さん。先日は曲がった尻尾に簪のようなものが挟まっていたが、今日は小さな鈴が見えていた。どんな仕掛けがしてあるんだろう。
再開発邸へ至る路地に入ると、前方から猫がやって来た。あれが誰かは判別できないが、さらに奥の黒白が再開発3号なのは分かる。
落ち着きのない再開発3号は次の動きが読めない。とりあえず草が食べたいらしいことは分かった。
草を食む3号の傍らを通り、黒いのも登場。確かこの子は金の首輪をしていたはずだけど、取れちゃったようだね。
2匹とも急がしそうに動き回って、カメラでそれを追う俺は滝のような汗をかいて最早死にそう。もう少し涼しくなったらまた来るよ……。
雲がかかって暗くなる中、駅へ向かっていると、とある駐車場の奥に懐かしいのがいた。
以前はご近所さんだった鼻黒の黒白。まったく身に覚えがないというような反応に一抹の寂しさを感じつつ、拝島から電車に乗って出勤した。