今日も日中は暑くなって、一日の半分を腕まくりして過ごした。とはいえ調子に乗って急に薄着になると、てきめんに風邪を引くから、この季節は油断ならない。多少暑くても我慢する程度の方がいいと思っているが、交代勤務ということもあり、布団に入って寝られるかが問題だ。
猫の方は早朝から奥多摩へ出かけてきた。京王線沿線に引っ越してからというもの、奥多摩へは倍の時間がかかるようになり、今では年に2~3回行くのが精一杯。猫たちとの逢瀬も連続性を失って、馴染みの猫たちが元気に暮らしているのか、把握することは難しくなった。結論から先に書くと、今日の散歩で見知った猫に会うことはほとんどできなかった。
家を出たのは6時少し前。予報に反して空は雲に覆われていたが、日の出時刻が早くなっているので、戸外は思いのほか明るい。始発のバスに乗るため先を急いでいると、ほどなくして香箱を組むアビちゃんが見えてきた。
真冬みたいに縮こまっているので、小柄な体がもっと小さく見えるね。
青梅までは電車で移動し、そこからはカーシェアリングの車で奥多摩を目指す。運転しているうちに日が差してきて、あまり晴れると暑くなって嫌だななどと考えているうちに、30分ほどで奥多摩駅に着いてしまった。急曲線や列車交換のため表定速度の上がらない青梅線に比べると、山間の田舎道は車の方が断然早い。4ヶ月ぶりの奥多摩駅前はまだ人の気配があまりなく、ほど良い気温で猫がたくさん出ているかと思ったが、予想に反して1匹もいない。猫拠点になっていた駅前の空き家がリノベーション中で、その影響かとも思ったが、何匹もいる猫がすべて姿を消すほど規模の大きな工事ではない。きっとタイミングが悪かったのだろうと思い、川向こうの街道筋をぶらぶらしていると、10分ほどでようやく日なたぼっこ中の黒を見つけた。
めっちゃ臆病な子で、次のショットを撮るまで15分かかった。急峻な山肌に展開する集落で、逃げる猫を追うのはとてもキツい……。
次の猫は民家の玄関先に佇む黒白。去年の秋にも同じ場所で会った子かな(こちら)。
……と思ったら微妙に違ってた。まあ会えて嬉しくない猫はいないけどさ。
(このヒトを待ってたんじゃないのに、言い出しにくくなっちゃった)
玉石作りの階段からこちらを振り向くサバ白。今そっちに行くから待っててー。
まだ若い三毛。葉っぱを振り回して気を引いてみたけどダメだった。
氷川からさらに車を転がして、山間の猫集落にやってきた。下の段に所属するキジ白がこちらを見ている。
仕方がないのでキジ白と一緒に下の猫民家に降りていくと、奥の方に相方の茶トラ白がいた。
今日はあの2匹しかいないみたい。ここ、一時期に比べると、ずいぶん淋しくなったなあ。
時刻は9時半すぎ。どうやら朝ごはんがまだのようで、茶トラ白はじっとしたまま動かない。
猫集落から氷川へ戻り、帰途につく前に駅前を一回りしていると、小料理屋の肘掛欄干から黒白の顔が覗いていた。
帰り道は御岳の山腹トリオの駐車場にも寄ってみたが、1匹だけ残っていたキジ白に会うことはできなかった。暑くなったといってもまだ4月になったばかりだから、夏になる前にもう一度行ってみようかな。