消えゆく鉄路と猫


川越市の猫

 涼しい風が吹いて秋空が広がるとの予報通り、今日の最高気温は28.2℃に留まり、明け方の最低気温に至っては15.4℃と肌寒いくらいだった。雲一つない空になると勝手に思い込み、一日だけの貴重な休日だというのに早起きして、いそいそと仕度して家を出たのは4:50。以前から再訪したいと思っていた西武鉄道安比奈あひな線の廃線跡を目指した。
 安比奈線を歩くのは今日で5回目。最初に訪れたのは2009年3月で、この時は純粋に廃線探索が目的だったが、道中、意図せず2匹の猫に遭遇したため、猫だけ探して歩けばもっとたくさん会えるに違いないと考えて、2013年10月に再訪した。初めて廃線跡(と猫)らしい写真が撮れたのは三度目の2016年2月で、この時は猫には会えたものの、夜勤明けだったため体力が限界で、入間川対岸の安比奈あいな新田へ渡るどころか全線歩くことすらできなかった。全線踏破して猫にも会えて、さらに対岸へ渡って川越線の笠幡駅まで歩き通したのは、その1ヶ月半後の2016年3月のことだった。
 前回までの安比奈線はあくまでも休止で、書類上は西武鉄道の営業路線の一つだったが、去年5月末に正式に廃止手続きが取られたので、今回からは旧安比奈線と呼ぶべきかも知れない。以前は家庭菜園だったり犬の散歩道だったりした軌道敷は、立ち入り禁止の看板とバリケードが設置され、こっそり侵入しようにも夏草が背高く生い茂って、わざわざそうする意義すら感じられなくなっていた。
 鉄道柵で仕切られたかつての踏切跡を渡っていると、前方に毛繕い中の猫が見えてきた。
川越市の猫

川越市の猫

 線路端の民家で暮らす三毛ちゃん。この家の奥さんによると、飼っていた人が置き去りにして引っ越してしまったので、引き取って面倒を見ているそうだ。
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 親切な人に出会えて良かったね。
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 次の三毛は黒三毛。砂利の駐車場で日に当たっていた。
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 背後に見える鉄パイプが安比奈線の軌道敷。猫なのでそう都合よくは動いてくれない。
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 時刻は7:25で気温は19℃ほど。8月中旬にこんな快適な散歩ができるとは思っていなかった。
川越市の猫

 南大塚駅を出た安比奈線は赤間川を渡ると市街化調整区域に入り、その先は終点の安比奈駅まで農地や原野のような土地が続く。入間川対岸の集落に至るまで1匹の猫にも会わず、ようやく次のを見つけたのは8:32。先ほどの黒三毛から1時間以上が経過していた。
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 ナス畑で毛繕い中のキジ白。農家のネズミ番が休憩しているのかな。
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 畑の向こうから猫が1匹現れた。
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 腰を下ろして様子見モード。
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 墓石がバックなのもアレなので、正面に回ってみた。ギザギザになった耳朶が苦労を忍ばせる。
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 とある旗竿地の路地で猫の家族に遭遇した。
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 あらやだ子猫じゃないの。3日間連続だ。
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 母と思しきキジ白は姿勢を低くして様子を窺っている。気の強い母だと、この時点で尻尾を太くして威嚇してくるんだが、この子は割と消極的みたいね。
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「お母さんを悪く言うな」
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 気温が低いお陰で、日が高くなっても猫は見えるところにいてくれる。
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 まさか近寄ってくるとは思っていなかった顔つき。ちょっとだけモデルになってね。
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「そういうことなら、どうぞご自由に」
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 入間川を背にして笠幡駅へ向けて歩いていると、外階段の上からこちらを見下ろす視線に気付いた。
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 一歩踏み出しただけなのに、階段を駆け降りて建物の裏手に逃げ込んだ。誰かと思ったら、さっきナス畑で見かけたキジ白じゃないの。
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 そして、いつの間にか階段の上には1匹追加。白猫のように見えるけど、尻尾に薄い縞模様があるので、クリームに分類しておく。
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 9時を過ぎても日なたで寛いでいる。やっぱり今日は涼しいんだなあ。
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 蠱惑的な姿勢でこちらを見つめる三毛が今日最後の猫。南大塚駅から笠幡駅まで10.0km、ぴったり3時間歩いて散歩は終了した。
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