以前の記事で紹介したカリフォルニア大学獣医遺伝学研究所(UC Davis VGL)の遺伝子検査。有償のサービスであり、調査対象の遺伝子が微妙だったりもして、あまり関心を持っていなかったが、色々考えた結果サチコを調べてもらうことにした。サチコに生殖能力があれば、生まれた子の表現型で推定することもできるが、その方途が絶たれている以上、サチコのことをより深く知るには、それくらいしか方法がない。多少大げさな言い方だが、精神的に繋がろうとすることはもちろん、科学的に知り得ることを知ろうとすることは、サチコの一生を預かる俺の使命ではないかと思ったりもする。
ほかの対象動物に比べると、猫の検査メニューはとりわけ多く、全部で30個近くもある。その中で今回実施してもらうのは「Feline Coat Color Tests」というもので、猫の毛色に関する遺伝子のうちA、E、B、C、D、G遺伝子座の遺伝子型を判定してくれる。ところが先ほども書いたようにこれが微妙で、E遺伝子が司るアンバー色は、現時点ではノルウェージャンフォレストキャットでしか確認されていないし、ホワイトミトンを発現させるG遺伝子はバーマン限定だ。そのような特定の血統種限定の遺伝子情報は俺には不要で、逆にW、O、I遺伝子座が含まれていないのが惜しい(変異遺伝子が同定されていない)。これらの情報が揃えば、巷で見かける猫の毛色の大部分を説明できるからだ。
検査キットはすでに手元に届いていて、今度の休みにでも口の中の粘膜を採取し、エアメールでUC Davis VGLに送り返す。結果は電子メールで届くそうだが、それでも数週間はかかるだろう。
前置きが長くなってしまったが今日の猫。散歩コースは中神から西立川まで。
縄張りを嗅ぎ回って立ち去ろうとしていた黒白。呼んだら引き返してきた。
こちらの用は写真を撮ったら完結するが、あちらはそれじゃ済まない。お詫びの印に数粒の高級カリカリを進呈した。
定点の猫民家を通り過ぎて振り向くと、死角に入って見えなかった猫が2匹いた。
だいぶくたびれているが、それでも5月に見かけた時より回復している。オッドアイであることに初めて気づいた。
道路の真ん中にいたキジ霜降りも敷地に入ってきた。2匹は知り合いだったのね。
一方こちらは寝坊助の駐車場。さっきまで霧雨が降っていたから、まだ起きる気にはならないか。
当初は東中神で散歩を終える予定だったが、時間が余ったので西立川まで延長。エビんちの三毛は定位置にいた。
やっぱりこの子は朝の方が調子いいみたいね。呼ぶとすぐに駆けてくる。
最後に立ち寄ったのは巨大黒猫ビル。曇って暗いので猫ボックスから出てこないと思っていたが、さすがに7時半だと普通に起きているな。
こいつは寝ぼけていると可愛らしい仕草で反応するが、覚醒してしまうと意外に冷淡で、カメラを向けても目線すらなかなかもらえない。低血圧なのかしら。
夏休み中だからこの時間でもゆっくり構えるが、二学期が始まると登校中の子供たちが撫でに来るので、おっさんの出番はなくなる。次はもっと早い時間に来ようっと。