東京地方では今朝未明に木枯らし1号が吹いたそうだが、爆睡していてまったく気づかなかった。風の音には敏感な我が家の猫も、サチコはずっと俺の腕の中にいたし、マコちゃんは猫用もふもふの中で丸くなっていた。念のためアメダスのデータを見てみると、東京(北の丸公園)の最大瞬間風速が15.8m/sだったのに対して、府中は8.7m/sに過ぎず、これでは気づかないのも仕方がない。
ちなみに「東京地方」というのは気象予報などに用いられる地域区分で、東京都のうち島嶼を除いた本土部分を指す。もちろんこれには三多摩も含まれているが、これだけ都心との数値に差があるにもかかわらず、ひとくくりに東京地方とするのは実態に合っていない。殊に2002年に都市再生特別措置法が制定されてからというもの、都心で相次ぐ大規模な再開発は周辺の気象にも影響を与えるほどで、夏のゲリラ豪雨など、三多摩とはかけ離れた現象も観測されている。そろそろ東京地方から「多摩地方」を分離独立させるべき時ではないかと思うがどうか。
今日紹介する猫たちは、まさにそんな多摩地方に位置する拝島周辺で見かけた子たち。夜勤前の散歩は始業時刻の5時間も前に家を出るので、かなり無茶な寄り道もできてしまう。今日も最初は青梅に行くつもりだったが、身仕度している最中、ふと自分が年を取って疲れやすくなっていることに気づいたので、拝島に留めておいたのだった。
今日も不在のシャム混1号を諦めて、最初に会ったのはキジ白3号。目が合ったら自宅から出てきた。
眩しすぎて目が開かないキジ白3号。日陰でもう1枚撮らせてね。
かつて猫好き一家の住む家があった場所。もう何年も更地のままだが、今でも時々猫がお昼寝している。
何となく冷たい視線のキジ白4号。もしかしたらこいつも、この家のお嬢さんに遊んでもらっていた1匹なのかも知れない。あの人はもうここには帰ってこないんだよ。
久しぶりに再開発邸を覗いてみると、遥か彼方で2匹の猫が転がっていた。
誰かと思ったら常駐の黒と黒白じゃないの。元気にしていたかー。
こいつとの歴史はまだ幼かった2013年6月に遡る。黒と黒白だらけのこの家で、こいつを見分けるには、人懐っこい性格と銀の首輪だけが手がかりだった。ある時期から金の首輪に変わって慌てたこともあったが、当時はとても懐いてくれたので、首輪が変わっても見分けることはできていた。3年ほど前から首輪の色は緑に変わり、すっかり大人になった黒は、以前ほど無邪気には懐いてくれなくなった。そして今日、2年半ぶりに会ってつけていたのはレインボーの首輪(見えにくいけど)。もはや黒は俺の手の届かないところへ行ってしまった。
しかし、あいつはとても臆病。近寄る素振りを見せただけでああなってしまう。
とある児童公園の片隅にて。木洩れ日に当たってお昼寝中の猫がいた。
会うのは1年2ヶ月ぶり。たぶん俺のことは忘れていると思うが、もともとあまり物怖じしない子だった。
2011年8月に初めて会った時もこいつはこの公園で寝ていた。一緒に暮らしていた三毛は見なくなってしばらく経つ。狷介な灰色猫はどこかで元気にしているだろうか。