予定通り今日は福生の西友でラム肉を買い、その肉でもって開催したジンギスカン・パーティーを終えて現在に至る。人間二人は焼いた肉をベルたれで、猫一匹は解凍した生肉を貪り食って満足し、食後のまったりタイムに入ったところだ。
買い物前の猫散歩は約4年8ヶ月ぶりとなる新小平からスタート。西武拝島線の小川駅を経由し、イオン小平店に至るまでが今日の散歩コースだ。福生へ行こうという時に、なぜそのような変わったコースを選んだのかというと、イオン店内のドムドムハンバーガーで「丸ごとカニバーガー」を食べたかったからだ。去年秋に限定メニューとして登場したものの、人気沸騰のため売り切れ続出で、今年9月からは正規メニューとして再登場していた。現在のドムドムハンバーガーは店舗数がとても少なく、東京都内だと今日行った小平店のほかは浅草と大泉学園にしかない。浅草はともかく、小平、大泉、そして仕事の行き帰りなら上溝(相模原市)も候補に入るので、ついでに行ける機会を窺っていたというわけだ。小平イオンから福生への移動はそれほど不便ではなく、最寄り駅の八坂から萩山〜拝島と乗り換えれば40分ほどで着く。
新小平から小川までは、2015年5月〜2016年2月の10ヶ月間、通勤路として何度も歩いた道だ。当時住んでいた拝島から勤務先の和光市まで、会社指定経路であれば立川〜西国分寺〜北朝霞(朝霞台)を経由するところ、最短でも1.4kmになるこの道を歩いて乗り換えていたからだ。中央線は遅延が多すぎて信用がおけないので、当時は利用することを徹底的に避けていた。
天気が芳しくなかったせいか、かつての通勤路に猫影は薄く、1匹目に遭遇するまでに40分を要した。
あれはいたずら者の顔つき。あとを追ってみたが巻かれてしまった。
今いち調子が出ないので、記憶に残る猫民家を訪ねてみた。茶色いのがこちらを見つめているのが分かるかな。
これは懐かしい顔。イヤでイヤで仕方がなかった和光勤務が終わり、ようやく離任が叶った最後の夜勤明けで見かけた子だ(こちら)。元気そうで何より。
猫特有の無目的な佇まい。まさかこんな時間からお昼ご飯を待っている?
かつてこの付近には陸軍補給廠があったため、都心から離れた郊外にもかかわらず、古い住宅街が戦前の区画のままで残っている。昔はたくさんの猫が暮らしていたものと思われるが、道路幅が現在の建築基準に適合しないため、建て替えることもできずに朽ちかけた建物が多い。
戦後間もなく撮影された航空写真を見ると、この辺りは度重なる空襲を受け、地面が穴ぼこだらけになっている。こいつの先祖はその光景を目の当たりにしたのだろうか。
……しかし、顔つきの割に臆病。カメラを向けたら逃亡に次ぐ逃亡を繰り返し、最終的にはアパートの隙間に落ち着いた。
うーん、ちょっと草が被っちゃうねえ。少しずれてもらえると助かるんだけどな。
新小平〜小平イオンで見かけた猫は以上の6匹。ドムドムで食べた「丸ごとカニバーガー」は、丸ごと揚げたワタリガニをチーズ&レタスで挟んだもの。意外にしっとりした食感とほんのり甘い味付けが上品で、990円という値段に見合った美味しさだった。
ハンバーガーの次のミッションは西友福生店で羊肉の購入。買い物の前に歓楽街を一回りしていると、見覚えのある毛色が目の前を横切った。
車の下に収まったのは踊り子さんの妹分B。短い鳴き声で気づいたが、それがなければ見逃すところだった。
2018年3月以来のクリーム。あまりにも久しぶりだったので、一瞬目を疑ってしまった。
以前こいつは道路向こうで暮らしていたが、面倒を見ていたレストランが店を畳んでからは徐々に毛並みが荒れ始め、3年ほど前から姿を見なくなっていた。まさか向かいのマッサージ屋で暮らしていたとは。
出稼ぎ外国人の多いこの街は、猫よりも人の移ろいの方が激しい。目的を達した人(あるいは強制送還の憂き目に遭った人)は母国へ帰っていくが、人間のように簡単に出入国できない猫は置いてけぼりにされることが多く、あのクリームなどもこの街では古参の部類に入ると思われる(初めて会った時の記事はこちら)。