今日は朝から強い北風が吹き荒れて、八王子では18.6m/sの最大瞬間風速を記録した。強い風は急激に体温を奪うので、猫など野外の生き物は軒並み隠れてしまうが、こんな日でも敢えて散歩したのは、それを補って余りある日差しが降り注いでいたからだ。北風を避けて隅っこで丸くなって過ごすか、それとも開けたところで日差しに当たるのか、恒温動物たる猫にとっては難しい問題だが、今日はやや日差しの方が勝っているように感じられた。
散歩コースは稲田堤から中野島の5.2km。上記のような理由でいつも通りに出発したものの、本当に猫に会えるのか不安だったので、まずは稲田堤で最寄りの猫民家を覗いてみた。
もう少し近づきたいところだが、これが限界。裏手の路地でたまに見かけるR-18猫だと思う。
川沿いの土手なので、街なかとは風の強さが段違い。懐きたい素振りは見せるものの、台風並みの強風に煽られて、草むらから出てこられない。
諦めて身を低くした茶トラ白。手持ちのカリカリを一握り与えてその場をあとにした。
今夜は冷え込むらしいから、今のうちにたくさん充電しておかないとね。
猫拠点の駐車場は、いつもより数は少ないながら、時折猫が出てきてはあちこちを嗅ぎ回っている。
地面にカリカリが置いてあるんだ。今の季節は湿気にくいのかしら。
散歩を終えて中野島に到着したのは13:50。登戸から小田急に乗り換えて、そのまま多摩センターまで行けば30分ほどで着くが、それだとさすがに早すぎるので、途中下車して馴染の白を訪ねてみることにした。
撮影の都合上、日なたに誘ってみたが、眩しすぎて目が開かない。直前まで地面でごろごろしていたらしく、白い被毛に土がついて黒ずんでいたが、コントラストが高すぎてそれすら分からない。
どう頑張っても眩しいことに変わりはなく、会えたことに感謝して今日のところは諦めた。
最後にもう1枚と思って写真を撮っていると、ちょうど通りかかった近所の人が、この子の身の上を教えてくれた。それによると、この子は2~3歳のころこの付近に捨てられ、以来ずっと外暮らしを続けてきたとのこと。驚くべきは年齢で、御年何と18歳! 今日の写真は目を細めているので、8月に撮ったのをリンクしておくが(こちら)、15年以上外暮らしを続けてきたとはとても思えない若々しさだ。過去の写真を見る限り、少なくとも下顎の犬歯は2本とも残っているし、それどころか木に登って、枝伝いに建物の屋根まで行くこともあるそうだ。我が家のサチコなどはこの子より一つ年下の17歳だが、足腰が弱ってしまって、屋根どころか俺の膝まで飛び上がることすら覚束ない。高齢猫にもずいぶん個体差があるものだと、本当に驚いた一幕だった。