二匹の猫とめくるめくひとときを過ごし、おせちやお雑煮を食べて、我が家のささやかな三が日が終わろうとしている。この年末年始は休暇らしい休暇がなく、正月らしいこともほとんどできなかったが、そばに生き物がいると、それでも満ち足りた気持ちになるから不思議だ。サチコやマコちゃんと一緒にいられる人生で本当に良かった。
そんな中、今日は一日だけの貴重な休暇で、もともと散歩はお休みするつもりだったが、昨日の夜勤明けに会った子たちが載せられずに残っていたので、ブログはお休みせずに済んだ。昨日は微妙に頭が痛くて、パソコンの画面を見ているだけで吐きそうな感じだった。今日も午前中は少し辛かったが、お昼にお雑煮を食べたらだいぶ元気になった。
昨日は新宿から大久保までの6.4kmを1時間50分ほどかけて歩いた。このコースには西新宿の猫住宅街が含まれていて、夜勤明けや休日のほか、年に一度、東中野で受診する健康診断の行き帰りに立ち寄ることもある。その予定で行けば次の健康診断は来月25日であり、猫住宅街へも赴くつもりではあるが、首都圏1都3県はいつ緊急事態宣言が出されてもおかしくない状況で、自分が来月どのように行動しているのか予測がつかない。前回の健康診断も三密を避けるためキャンセルしており、できれば今回は夫婦ともに受診したいが、どうなるか分からないのでこの日のコースに選んだ次第だ。
唐木田10:33発の急行に乗り、新百合ヶ丘から快速急行という最速のスジで新宿に到着したのは11:09。何度も乗り換えて三多摩のどこかへ向かうよりも、ストレートに都心へ向かった方が楽で速いことは分かっているが、さすがに新宿ともなると駅前に猫がいるわけではないので、1匹目に遭遇するまでの時間を考えれば、どこを散歩しても大差ないことになる。
ちなみにこの写真の撮影時刻は11:25。
南中高度の低い冬の影は長い上に動きが速く、高層ビルに隣接する狭い路地に日が差すのはわずかな時間。今ここにいるキジトラも、10分も経てばどこかほかの日なたへ移動するはずだ。
「俺たちは忙しいんだ。いつものんびりしているわけじゃないんだぜ」
さらに先へ進むとまたまた猫。時間的にちょうどいい入射角だったみたいね。
ステンレスのボールでまったり中。定員1匹じゃそこには行けないねえ。
一歩前進したらこの通り。必死にプスプス言って、何とか逃げ切る前に止まってもらった。
数分後、見失ったと思ったキジ白を見つけてズームしてみると、よく似た別人だった。ていうか耳が折れてるし。
梁に当たって耳が折れているのではなく、あいつはもともと折れ耳さん(こちら)。会うのはたぶん2年ぶり。
日差しの入射角が変わり、最初の路地に日が差さなくなったため、改めて大久保へ向けて移動開始。こちらはとっくに日陰だね。
都会の猫だから雑踏には慣れているけど、カメラでロックオンされるのはダメみたいね。
大久保や新大久保の辺りは楽器屋が多く、消耗品を買ったり欲しい楽器を試奏したりと、若いころは足繁く通ったものだった。俺自身はこの街で楽器を買ったことはないが、友達がアレキサンダーのホルン(とても高い)を買おうという時に、ビビってヘタレないよう監視要員として同行したことが印象に残っている。
土地鑑はあるのに日本ではないような、東南アジアのどこかのように変貌した街を、浦島太郎になった気持ちで歩いていると、高みで日に当たる猫を発見。カメラに収まったのはこれが唯一だったが、この路地ではほかにも数匹見かけており、少なくとも猫密度は東南アジア並みになっているようだ。
この日の散歩はこれでおしまい。明日は再び氷点下の散歩になりそうだ。