二連休の始まりだった今日は早起きして近場の桜を見物してきた。ほぼ満開だった前回の休暇(先月31日)はこまこま散歩を選択したので、それより開花の早い多摩東部の見ごろが過ぎていることは承知の上。ソメイヨシノというのは散り始めるとあっという間で、大して風も吹いていないのに、すでに葉っぱだけになっている木も多かった。散った花びらを猫と一緒に眺めるだけの散歩となったが、小さな動物の目線からすれば、地面が桜色に染まる今が見ごろと言えなくもない。
最初に立ち寄った谷保には猫の子一匹見当たらず、再び電車に乗って桜の巨木の猫民家を訪ねてみると、東向きのエントランスにいつものオッドアイが佇んでいた。人間目線で満開時と比べれば見劣りすることは否めないが、地面の花びらはまだたくさん残っているようだ。
「これでも少し剪定したんだよ。枝が伸びて大変なことになっていたからね」
我が家のマコちゃんと同い年のオッドアイ。今年もモデルになってくれてありがとう。
母猫も一緒に暮らしているが、見かけることは滅多にない。俺が会いたがってたって伝えておいてね。
オッドアイ邸をあとにして、とある猫宴会場を訪ねてみると、すでに朝食を終えた猫たちが付近にぽつぽつと散らばっていた。
麦わらの向こうにも猫影が見えている。ここの猫たちとは特に親しいわけではないので、近寄るとたいてい逃げられる。
顔見知りの長毛白も朝食メンバーの1匹。もう8時なので、ほかの仲間はねぐらに帰っちゃったみたいね。
塀を乗り越えて逃げた白のあとを追ってみると、そこは初めてこの子に出会った場所なのだった。あれは2014年の5月、まだこの子に飼い主が存在したころのことだった。
縄張りだけは昔と変わらない。
公園のベンチで休むキジトラ発見。あの子もずいぶん久しぶりだなあ。
ほとんどの猫はこのように懐いてくれないのだけれども。「写真だけ撮って帰る手ぶら野郎」というのが、この辺りの猫たちの俺に対する評価だ。
愛くるしい母。この子も今でこそこうして転がってくれるが、知り合って間もないころはシャーだった(一例)。
何度か見かけたことのある子だが、カメラに収まるのは初めて。この直後、門扉の向こうへ逃げてしまった。
今日の最後を飾るのは駐車場の三毛婆さん。舌を鳴らして呼ぶと、よたよたと近寄ってきた。
お年を召した三毛婆さんは目が利かないらしく、凝視したニンゲンが知り合いではないことを悟ると、興味を失ってお尻を向けてしまった。今日はこれでおしまい。