猫を探す以外の目的で台湾旅行を検討する時、参考にさせてもらっているのが「台湾ガイド紹介所」というブログだ。執筆しているのは台湾在住の岩堀さんという日本人で、台湾交通部観光局が管轄するガイド(導遊人員)国家資格を持ち、さらに規定の訓練を経て認定試験にも合格されている。こういう人の書くブログなので、一般的に知られているような観光地はもちろん、さらにディープな旅のレポートまで縦横に紹介してくれる。Feedlyのリストに登録して、更新を楽しみにしている数少ないブログの一つでもある。今までコンタクトを取ったことはなかったが、専門家に教えを請いたいことがあって、つい先日、フォームから質問を投げてみた。
何を聞いたのかというと、日本人が烏坵嶼へ渡ることは可能なのかということ。台湾という国の歴史だけでなく、人類拡散に伴うイエネコの移動実態にも興味のある俺は、台湾の離れ小島である烏坵に猫が存在するかを知りたい。順当に考えれば紀元前2,500年以降、Y染色体ハプログループO1aの人類とともに、大陸の百越から台湾そして東南アジアの島々へ広がっているはずだが、烏坵嶼がそのルートに含まれるのかどうか。
しかし大陸から目と鼻の位置にあるこの島は、かつては国共内戦の最前線で、現在も台湾軍の要衝になっているため、外国人の上陸が規制されている可能性が高い。しかもこの島へ渡るには台中から出る月2〜3便の軍艦に便乗するしかなく、波の合間に艦載艇に飛び移るような上陸方法なので、一般市民にとってはかなり危険を伴うのである。
問い合わせに応じてくれた岩堀さんの返信によれば、(1)軍艦は15日おきの運航で、烏坵では2時間停泊して折り返す。(2)台湾軍への申請により乗艦できることになっているが、実際には台湾人でも却下されている。(3)島の定住人口は50人ほどで宿泊施設はない。(4)以上により、外国人が烏坵嶼へ渡ることは事実上不可能であろう、とのことだった。自由民主主義国である台湾は、自国民に対して移動の自由を認めているはずだが、諸般の事情で除外したいエリアについては、申請却下という形を取っているのだろう。外国人に対しては、基隆港で軍艦を一般公開した時も見学を断られたそうだから、ましてや任務中に乗れるとはとても思えない。
その後のやり取りで、岩堀さんは中国語で貓奴(猫のしもべ)と呼ばれるほどの猫好きであることが判明。自宅サーバでブログを運営されていたり、記事に鉄道ネタが多かったり、色々と話が弾みそうなので、機会があればぜひ一度お会いしてみたいと思っている。
前置きが長くなってしまったが、今日の猫は12日間のサーバメンテナンス中に見かけた子たちから。先月22日の夜勤明けに京王よみうりランド〜稲田堤を、24日の朝に吉祥寺を散歩して、どちらも少ししか見つけられなかったので、合併して紹介する。
稲田堤の猫民家には茶トラ白が1匹。いつものオッドアイは不在のようだった。
こいつはとても臆病。どのくらい臆病かは、一昨年8月のこちらの記事に詳しい。
とても慎重にアプローチしたので、何とか数ポーズ撮ることに成功した。
22日のもう1匹は黒。光る目がこちらを見ているのが分かるかな。
24日は休暇だったが、杉並区内の業者にSAS HDDの中身をコピーしてもらうため、そのついでに早朝から出かけて吉祥寺を散歩した。「吉祥寺ナントカ町」と銘打つエリアは今やすっかり高級住宅街の様相で、猫を探すのも容易ではなく、9.3km歩いて見つけられたのはわずか2匹。井の頭公園側の吉祥寺南町ならもう少し見つけやすいはずだが、この日はどうしても北側のエリアで見つけたかったので、頑張って歩いた甲斐はあった。
フェンスの向こうには鉢割れのポイントさん。同じ家の猫かしら。
吉祥寺にはこうした空き地が少ないので、猫がいたとしても見えないのだろうなあ。
約9年ぶりとなった吉祥寺散歩はこんな結果。そのうち御殿山にも挑戦してみる。